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総務委員長報告

総務委員長報平成19年9月定例会

【はじめに】
総務委員長報告をいたします。
総務委員会に付託されました議案の審査結果等について報告いたします。

【議案の審査結果】
今定例会において本委員会に付託されました議案は、「平成19年度島根県一般会計補正予算」など予算案3件、「職員の勤務時間に関する条例及び市町村立学校の教職員の給与等に関する条例の一部を改正する条例」など条例案7件、「契約の締結」に関する一般事件案2件であります。
これらの議案について、執行部に説明を求め、慎重に審査いたしました結果、いずれの議案も全会一致をもって、原案どおり可決すべきとの審査結果でありました。

【議案審査過程における主な発言】
次に、議案の審査過程における執行部からの説明、委員からの質疑、意見、要望事項等のうち主なものについて報告いたします。
「職員の勤務時間に関する条例及び市町村立学校の教職員の給与等に関する条例の一部を改正する条例」のうち、本委員会所管分についてであります。
本議案は人事委員会の報告の趣旨を踏まえ、現行の休息時間、12時から12時15分までの15分間と、17時から17時15分までの15分間、これらの休息時間を廃止しようとするものであります。
結果として、昼休みが12時15分から13時までとなることについて、委員から、社会通念上昼休みは12時からであり現実にそぐわないと思う。12時15分まで勤務するよう、どのような指導を行っていくのかとの質問があり、執行部からは、県内8市の全てが12時15分からの昼休み、多くの県でも同様であるとの状況説明があり、条例が可決された場合には、改めて周知徹底をしていきたいとの回答がありました。
これに関連して各委員から、時間外勤務手当の額やその経年的な推移、勤務時間の管理・時間外勤務の適切な管理について多くの質問・意見がありました。これに対し執行部からは、知事部局における平成18年度の時間外勤務は一人当たり平均、年間約120時間であること、教育委員会、警察本部を含めた手当の総額は約22億円になったこと、手当の推移については時間外勤務等の縮減対策を実施した結果、この5年間で約21パーセントの削減が図られていること、また、時間外勤務命令については、事前命令の徹底により、本人の申告を全て認めるのではなく業務の緊急性、勤務状況や仕事の進捗状況等を踏まえ管理職が本人から聴取・確認をしていること、引き続き事務事業の見直しや内部管理事務の縮減、その他、全庁的に取り組んでいきたいなどの説明・回答がありました。
なお、本議案審査の中で委員から、時間外勤務手当の問題は勤務時間に関連しており、財政健全化にも非常に影響を与える事柄であることから、適切な人事管理を行っていただきたいとの要望があったことを付け加えておきます。

【請願審査経過及び結果】
次に、請願の審査結果について報告いたします。
継続審査中であった請願1件は、「私立高校に係る教育条件の向上と父母負担の公私間格差是正のための補助の拡充を求める」ものでありますが、厳しい財政状況を踏まえ慎重に検討を行う必要があることから、引き続き「継続審査」とすべきものと決定いたしました。

【意見書の提出】
次に、意見書の提出について御報告いたします。
私立高等学校等、私学助成に係る国庫補助制度の堅持及び一層の充実が図られるよう、国に意見書の提出を求める陳情書、「私学助成に関する意見書の提出について」が、本委員会に回付されたところであります。
この陳情について慎重に審査をした結果、私立高等学校等の教育条件の向上に必要なことから、「趣旨採択」するとともに、本委員会として、私学助成に係る財政措置の一層の充実を図るよう、国に提出する意見書(案)をとりまとめることといたしました。

【知事出席の所管事項調査における主な発言】
次に、知事出席の所管事項調査について申し上げます。
御承知のとおり現行の「過疎地域自立促進特別措置法」は、平成22年3月末をもって失効することとなります。本委員会では、特に知事に出席を求め、本県の最重要課題の一つである「ポスト過疎法の制定について」を案件として、所管事項調査を行いました。
常任委員会への知事の出席は、私が存じている限り初めてのことと思われますが、委員と知事との間で、双方向の率直で忌憚のない質疑・意見交換が行われた、大変有意義なものであったと、私は評価をする次第であります。
知事からは、説明や質疑・意見交換の中で、近日中に全国知事会に「特別委員会」が設置され、知事もメンバーとして積極的に参加をしていくとの考えや、議会と執行部が連携して国に対し働きかけてきたこと等により、新たな法律制定に向けた全国的な体制が、徐々にではあるが整いつつあるとの認識が示されました。
委員からは、昭和45年に最初の「過疎法」が制定されて以来、同法は既に4回にわたる時限立法として推移してきたこと等から、単なる特別法の延長という視点からの取組では、ポスト過疎法の制定は極めて厳しいとの意見が出されました。また、委員から島根県が先導して最初の「過疎法」の制定に取り組んだ経緯の説明があり、特に当時、既に深刻な過疎問題に直面し、全国に対して積極的に情報発信していた町長や県議、そして知事、時の総理大臣等の人脈の中で法律の制定に至ったことが強調されました。さらに、知事には知事会のみならず全国の先頭に立ち、新しい法律を作るような気概をもって、全国へ向けた積極的な情報発信に取り組むべきとの要請がなされました。
なお、ポスト過疎法の制定については、全委員こぞって取り組む課題であることを確認したところであります。
この問題に関しては、委員会としても引き続き調査を行ってまいりますが、知事におかれては、知事会での活動のみならず、島根県が関係団体の先導的な役割を果たすべく取り組んでいただくよう、強く要望するものであります。

【所管事項調査に関する主な発言】
次に、報告事項など所管事項調査に関連したものについて申し上げます。
総務部所管事項についてであります。
執行部から市町村消防の広域化について、県内の有識者や消防関係者などで構成する「検討委員会」の検討結果や消防の現場、市町村長等の意見を聞きながら、来年の3月以降、県として「消防広域化推進計画」を策定していくとの報告がありました。
委員から、「消防広域化推進計画」の方向性と市町村の意向が異なる場合の対応について質問があり、執行部からは、事前に市長会や町村長会、消防長会を通じて説明をし、意見もいただいている。市長村の意向と合致しないということのないよう、努力したいとの回答がありました。

【結び】
以上、総務委員会における審査の概要等を申し述べ、委員長報告といたします。



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