11月11日質問項目2

2.「竹島の日」記念式典への閣僚出席

 

○山陰中央新報(佐々木):高市首相の就任後の国政の動きについて、1点お願いいたします。

 昨日、竹島の日の閣僚出席について、総裁選の期間中、首相のほうは出席すべきというふうな考えを示しておられましたけど、昨日の予算委員会で適切に判断するという表現を使われまして、ややちょっとトーンダウンしたようにも聞こえたんですけれども、受け止めのほうをお願いいたします。

 

○丸山知事:そもそも、いつも申し上げることなんですけども、島根県としては、島根県が主催してる竹島の日の式典に閣僚に出席していただくということを目標として取り組んでるわけではありません。県で主催するべきものじゃないということでありますので、政府で実施をしていただくというのが、我々のこの問題に関しての一番の要望事項なのですけども、今この時点で、もう12月、1月、2月、あと3か月ぐらいに迫ってますから、恐らく県として開催することに来年もなるでしょうと、そうなりますと、そういった御発言も総裁選の中であったということでありますので、先日、あかま領土問題担当大臣に要望に伺った際には、来年、県で開催するということになりそうなので、その際には関係閣僚の出席のお願いの文書を出させていただきますので、ぜひ閣僚の出席をお願いしたいということでお願いをさせていただきました。それに対する回答としては、要請文書を頂いてから政府部内で検討させていただきますという御回答でありました。

 我々からすると、竹島問題の解決ということが大事なわけでありますけども、日本国とか日本国民全体からすると、日韓関係というのは大事な隣国としていろんな多角的なお付き合いがあると。また、ロシアなり中国なり北朝鮮なり、いわゆる人権だったり自由だったりという価値観を共有してる日本、アメリカ、韓国と違って、価値観が違う国々と対峙してるという極東、東アジアの現状からすると、日韓関係というものの中で対立するこの事柄を顕在化させないほうがトータルとして日本の国益にかなうというふうな考え方の下で、これまでもこの竹島問題というのは扱われてきたというのが現実だと私は理解をいたしておりまして、高市総理が自民党総裁選の中でそういうふうにおっしゃったということは高く評価をし、期待をいたしておりますけども、一面で、その発言をもって一本調子で閣僚の出席というところがすぐに実現するかどうかというのは、そう簡単な問題じゃないというふうに理解をいたしております。

 しかしながら、閣僚の出席ということになれば、島根県としては一つの一歩前進でありますから、その実現を粘り強く働きかけていきたいというふうなことで臨んでいきたいというふうに考えております。

 

○山陰中央新報:分かりました。ありがとうございました。

 

○NHK(内野):先ほどの、竹島の日のことでちょっと補足の質問なんですけれども、先ほど、韓国との外交関係考えたら、難しいとこあるんじゃないかというような旨の発言されましたけど、高市首相が総裁選のときからトーンダウンしたんじゃないかという指摘の質問があったかと思うんですが、そういういわゆる論調の変化というか、そういったところについてはどのように思っておりますでしょうか。

 

○丸山知事:それは、おっしゃったこと、これは厳密に言うと、総裁選で言われたことなんで、約束したのは党員の皆さんに向けてということだから、選挙の兼ね合いで、有権者の立場では、私自身は党員じゃないから、直接は言えないんですけど、歴代でいうと、ニアリーイコール総理、少なくとも比較第一党でありますから、間違いなく有力な総理候補という意味でいけば、国民に向けて言われたというふうにも受け止められるということを考えると、そういう我々も期待をしてますので、早く実現をしてほしいというのはありますが、やはり高市総理の立場からしても、例えば揮発油税とか軽油、それから食料品の消費税とか、あとは旧自動車取得税とか、いろんな減税の話も御自身で言われたことだったり、他党から提案が受けてある話がある中で、何を優先順位をつけてやっていくか。当然、減税をしていくにしても、減税をするにしろ、歳出を拡大するにしろ、財政上の余力っていうのは一定程度の上限があるわけですから、そういう枠の中で何を優先していくかということでもあります。

 ですので、竹島問題、竹島の閣僚出席ということっていうのは、これは、これを望んでいる我々島根県民、そして島根県民以外でも、領土問題をきちんと政府として厳正に対処すべきだという立場の方からすると、そういう方々の強い期待があるわけでありますけども、一方で、日韓関係がこの竹島問題で悪化するということに伴う副作用を懸念する声も、経済界だったり防衛というか、安全保障上の観点だったり、いろんな観点で別の評価もあるわけですよね。ですので、ある意味、これをやるっていうのは、政権としての力というか、政治力を投入しなきゃいけないわけですよね。そういうことでいくと、いろんな事柄を実施していく中で、ほかのことも高市総理総裁は、総裁としても総理としても国民に約束されてるいろんなことがあるわけで、それは皆さんがもろ手を挙げて賛成ってことって一つもないわけですよね。歳出増にしたって、財政収支の黒字化どうするんだという話になったり、円安が進行したりしないのかっていうことが懸念されるから、必ず何かの物事というのはもろ手を挙げて賛成ってないわけなので、そういったいろんな政策課題をこなしていく中で、どういう優先順位をつけてどういう順番でやっていくかということっていうのはもう当然あるでしょうから、我々としては早くやってほしいというのはありますけども、早くとか、来年とかっていうことはないとしても、次の次の機会でやってもらうとかということっていうのは当然諦めずに、そういう意味で、粘り強く我々としては対応していかなきゃいけないというふうに思ってます。

 

○NHK:なので、今の政権の状況だったりとか、そういったのを踏まえると、そういう論調の変化というのも致し方ないとこもあるという、そういったお考えでしょうか。

 

○丸山知事:日韓関係を竹島だけで決めるわけにもいかないでしょうし、日韓関係だけで外交を決めるわけにもいかないでしょうし、外交だけで日本の政策を考えるわけにもいかないっていう、そういう政治、一国を率いるというのはそういうことなので、いろんなことを目配りされないといけない立場で判断されてるっていうことについて、竹島問題は我々としても解決してもらいたいし、その第一歩として閣僚に出席していただきたいという強い思いは当然ありますけれども、それが直ちに実現しないからけしからんとかっていうふうに言える事柄じゃないだろうというふうに思ってます。

 

○山陰中央テレビ(安倍):先ほどの質問の竹島の日の閣僚出席のお話の中で、すみません、知事の発言の意味合いをちょっと確認したいんですけれども、我々は早くやってほしいけれども、来年という、来年、次がなくても、次の機会でやってもらおうっていったようなちょっと発言があったかと思うんですが、これは認識としては、やはり次の竹島の日に閣僚の出席は求めるっていうスタンスだけれども、なかなかそれは現実的に難しい面もあるのではないかという認識が知事の中にあるということなんでしょうか。

 

○丸山知事:私は、ちょっと取材に来られてるのは数社だったのであれですけど、高市総理の予算委員会での質疑の前の段階で、あかま領土問題担当大臣に面会をしてコメントを、ちょっと山陰中央新報社さんが書いていただいてますけど、コメントしてますとおり、総裁選挙でそういう発言があって、我々としては期待をし、強く求めていってます。いってますけれども、その発言があったから、来年直ちに閣僚出席が実現するはずだとか、しないとおかしいっていうふうに考えるのは若干楽観的なんじゃないかというふうに思って、そもそも初期で、高市総裁の発言があったときから私はそう思ってましたので、それは現実問題として、それが竹島問題の解決という意味では、一歩前進、二歩前進、前進することだから、望ましいことです。ただ、竹島問題の前進ということを最優先で、日韓関係で生じる副作用を無視していいのかどうかということは、一度振り返って考えて御判断されるはずだというふうにもともと思ってましたので、強く期待をし、早く実現していただくことを望んでおりますけども、それは発言があったから、すぐに実現するだろうというふうに楽観視できるもんじゃないというふうに考えているということであります。

 

○山陰中央テレビ:分かりました。

 

○丸山知事:ただ、早く実現をしてほしいという気持ちは伝えて、それを実現を求めていくという立場で粘り強く取り組んでいきたいということです。

 

○山陰中央テレビ:ありがとうございます。

 

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