11月11日質問項目1

1.元知事公舎売却

○山陰中央新報:山陰中央新報の佐々木です。よろしくお願いいたします。

 まず、先週ちょっと話が出ました旧知事公舎のことについて数点お願いいたします。

 先週、松江市のほうで、これまで活用するということを言っておられましたけれども、取得しないという方針が示されました。上定市長のほうが10月の会見時に取得方法を協議する入り口の部分というふうに表現されておられる中で、方針転換というふうな格好になったと思いますけれども、知事としての率直な受け止めをまずお願いいたします。

 

○丸山知事:売り買いっていうのは双方の合意が必要でありますので、松江市において検討された結果、取得をされないという判断をされたということでありまして、その結果を受け止めて、次の手順に入っていきたいと。具体的には、公募によります売却の手続を進めていきたいというふうに考えております。

 

○山陰中央新報:取得をされなかった理由として、松江市さんのほうで景観とかの規制に関する精査するのに時間かかっていたとかっていうことを上げておられましたけれども、そもそもそういう規制の精査っていうのにちょっと時間があまりにもかかり過ぎているんじゃないかとか、そもそもそういう規制があるっていうことは周知の事実だっていうふうな声も聞こえてきましたけれども、県として協議をしている中で、どういう理由で松江市さんがそういう御判断に至ったんだというふうに感じ取られましたでしょうか。

 

○丸山知事:取得をしなきゃいけない義務を松江市さんが負われていたわけではないので、取得を検討するという意味での申出があったっていう理解でありますから、買わないのがおかしいっていうふうに県として申し上げる立場には立っておりませんし、買わないなら、理由をはっきり言いなさいみたいな立場でもないので、それはいろんなことを判断されて決められたということなので、何が理由なのかということ自体は、私自身はよく知りませんので、それは御判断をされた松江市の当局なり、市長さんなりに確認をしていただくということが正確じゃないかというふうに思います。

 

○山陰中央新報:分かりました。

 今後の県のちょっと対応についても伺いたいんですけれども、スケジュール感含めて、新たな条件つけて公募をしていく、その方針があるかどうかという点も含めて、お考えをお願いいたします。

 

○丸山知事:県の財産処分のルールにのっとりまして、財産の所在地の市町村が利用されない、取得されないということであれば、今後、公募により売却をする手続を進めるということになります。

 皆さん御承知のとおり、この元知事公舎の所在地というのは、建築基準法や松江市の景観条例の規制されてる場所でありますので、法令など以外のプラスアルファの条件ということについては、それが必要かどうかということを含めて、今後検討していくということになります。通常ですと、プラスアルファで条件をつけるっていうのは取得のハードルを上げますので、応募者を減らす、価格が下がるという方向で一般的には働きますから、できるだけ条件をつけないというのが基本的な考え方でありますけれども、よくも悪くも、場所が場所でありますし、法律上の規制ということに加えて、県民の皆さんの受け止め方っていうか、意向っていうふうに考えると、売却をすることで、前よりも周辺住民の皆さんにとって環境が悪化したとか、売却されて、あの地区にマイナスの影響があったというふうに言われる売却をしてほしいというふうに県民、市民の皆さんは望んでおられないでしょうから、そういった市民とか県民の皆さんにとっての思いのある場所だという特殊性がありますから、そういったふうにならないようにしなきゃいけないというふうにももう一面で考えてますので、そういった意味では、この法令規制だけで売却、プラスアルファを設けないという原則論が適切なのかどうかということは、これちょっと考えなきゃいけないというふうに思っております。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 松江市さんのほうでは、何か民間活用が見込まれるというふうな説明もされてましたけれども、県として何かどんな民間の事業者がどんな用途で使うっていう見込みが現時点でありそうかっていう、ちょっと見通し等あれば、お願いいたします。

 

○丸山知事:その質問自体がもう矛盾に満ちてるんですけど、我々は松江市さんと売却の交渉をしてた立場なので、ほかの人たちに何か使いませんかっていうふうに問うたことはなくて、県としては、民間事業者の方がどういう利用意向があるかということを直接確認していることはありません。ただ、松江市さんからの依頼を受けて、9件ほど民間事業者の方が視察をしたいということで視察をされたという事実はありますけども、どういう検討をされてるかとかいうのは我々聞き取ってるわけでもありませんし、社名につきましても公表を前提として伺ってるわけじゃありませんので、社名の公表というのは控えさせていただきたいというふうに思っております。

 それから、そもそも取得を前提として視察されたのかということすら分からないので、民間の事業者の方が何社もその取得意向を示されてるというふうな事実は、県としては把握してないというのが現状であります。

 

○読売新聞:すみません、読売新聞松江支局の北瀬といいます。よろしくお願いします。

 

○丸山知事:お願いします。

 

○読売新聞:旧知事公舎のことで幾つか確認させてください。

 今回、知事、先ほどの質問の中で、いわゆる一般公募での売却を目指すと言われたかと思います。ここに関してなんですけども、もともと県としては昨年の11月に第2期中期財政運営方針の中で、県有財産に関しては売却などによる財源の確保等で使っていくというところが明記されているんですけども、今回の旧知事公舎の対応もそういった大前提にのっとったものという形で理解してもよろしいでしょうか。

 

○丸山知事:松江市というのは地元の自治体、これから知事公舎を買いませんかって飯南町とか出雲市に言うことはありません。所在自治体に、まず利用意向がないかどうか確認して、あるようであれば、そこに対する随意契約で適切な価格を交渉して、いわゆる入札公募ではない形で例外的に売却をする。そういうことがなければ、公募の形で売却をしていくということで、いずれも売却、県としての利用予定のないものというのは売却をしていくという考え方ではあります。やり方が、まずは地元で利用意向がないかどうか、それはもう相手方を特定しますので、そこは競争とか公売とかって形ではないですけども、その第1段階というのが今回、松江市において取得されないという判断を示されたので、第1段階での売却はなくなって、第2段階での売却に移ってるということであります。

 ですので、売却という、不用、使わない財産は売却していくというふうな中期財政運営方針にのっとって、松江市との交渉でも、これからの売却でも、そういう線の中では売却ということであります。

 

○読売新聞:分かりました。すみません、ありがとうございます。

 そこを踏まえてなんですけども、今回、一般公募をするに当たって、明確な時期等はまだ未定ということも言われてました。その中で、現在の旧知事公舎の価値、土地と建物に関して、いわゆる価格的な部分、一般公募での売却だと最低額を県が多分示されると思うんですけども、そこら辺の金額的なものを今日言っていただくことは可能なんでしょうか。

 

○丸山知事:新聞報道で2億円という数字が出ております。これは実際に我々が知事公舎の価格について用途廃止、知事公舎としてはもう使いませんと。つまり、知事公舎としてもう一回使うかもしれないから、庭の手入れとかいろんなものの保管、管理水準を上げて管理してましたけど、もう使わないと決めて維持補修コストを下げるという決定をした際に、幾らの価値があるのかというお問合せがあったので、簡便な算出方法として、土地は路線価で算出、建物は建築費、建築価格に残価率、経年で価値が下がっていくという一定の数字が設定されてますので、残価率を乗じて算出した機械的な数字であります。それが2億円。したがいまして、その周囲とか、その場所自体が城下町らしい景観を色濃く残しているエリアにあるということや、この建物やその外構、庭園といったもののセットとしての価値といった付加価値というのは反映してない数字でありました。

 今般、松江市との交渉の中で、当然価格も含めて交渉いたしましたけども、その際、取得をしてもらう、我々としては売却をするために価格を不動産鑑定士さんに評価をしてもらいまして、複数の不動産鑑定を徴取し、高いほうであります金額を採用し、約4億円というふうに見込んでおりまして、こういった価格が今後の公売のときにベースになる価格として用いていくということになります。

 

○読売新聞:すみません、ありがとうございます。

 

○丸山知事:あとは、3代の知事が住んでたという元知事公舎だとかっていうことの付加価値も入っていないのが2億円という数字ですかね。すみません。

 

○NHK:NHKの内野です。

 旧知事公舎の件なんですけれども、先ほど、公募に関しての条件についてもお話しされていましたけれども、知事公舎の場所は松江市内の観光地にあるということで、改めてですけど、県としては、これから民間事業者が買って活用するわけですけど、どのような活用のされ方をしてほしいとかっていうお考えをお伺いしてもよろしいでしょうか。

 

○丸山知事:私は、こうあるべきだというのはなくて、先ほど申し上げたように、知事公舎が知事公舎じゃなくなって、その土地が島根県から売却されるということになって、結果的に周辺住民の皆さんから、環境が悪化したとか、市民の皆さんから、前よりも悪くなったとか、売却しないほうがよかったっていうふうに思われないように県としてはしなきゃいけないなと。先ほど、財政運営のために財産を売却していく、それはできれば、基本的な考え方は、できるだけ高く売却していくっていうのが基本中の基本なんですけれども、この場所については、恐らく値段が高ければ高いほうがいいというふうには県民の皆さんは思われないと思いますので、値段の話と、売却によって状況が悪くなったというふうに言われないような工夫をある程度考えなきゃいけないんじゃないかというふうに思っているとこでありまして、ボトム管理というか、こっちに行くべきだ、あっちに行くべきだというような方向を示す立場ではないので、県民の皆さんが望まないようなことにならないように、ちょっとマネジメントをしなきゃいけないかなというふうな認識を持ってるとこであります。

 あと、観光地でもありますけど、住宅地でもあるので、通りは観光地なんですけども、一つ入ると閑静な住宅街でありまして、高校も坂の上にありますから、文教地区でもありますから、そういった意味で、人の出入りが増えれば増えるほどいいっていうわけでもないし、何かあれですね、そういう微妙な場所だというふうに私は思ってます。

 

○山陰中央テレビ:すみません、TSK山陰中央テレビの安部といいます。

 ちょっと旧知事公舎の関係でお伺いしたいんですけども、今後の対応、スケジュールはこれから調整というお話もありましたが、知事の中で実際のこの公売を始める時期は、ここまでには始めたいとか、そういったスケジュール感っていうお考えはあったりしますでしょうか。

 

○丸山知事:ないです。先ほど申し上げたように、普通でいうと高く売ると。ニアリーイコール余計な条件つけずに売るっていうのが大原則なんですけど、だから、それで売れば多分いついつまでにとかってすぐめどが立つんでしょうけど、今回は価格が高ければ高いほうがいいっていうだけの話ではないという、使われ方というものを、法規制プラスアルファで担保するというか、担保できるかどうか分かりませんけど、そういう購入者が行う事柄が、周辺の皆さんとか、あの景観とか町並みに悪い影響を与えないように、ある意味、民民の契約ベースで何か条件をつけるということが可能かどうかということ、通常考えないことを考えなきゃいけませんので、これは弁護士さんとか不動産鑑定士さんとか、専門家の話も伺いながら考えなきゃいけないので、これからまだ考えなきゃいけないという段階なので、ちょっと、いつできそうですとかっていう感じはまだ持っていないというところが正直なとこであります。

 

○山陰中央テレビ:分かりました。

 一方で、知事が初当選されて以降入居されてないということで、6年間近くあの土地が使われていないという状況もあって、やはり対応としては、早く条件に合うのがあれば売却をして適切に利用していただきたい、事業者に利用してもらいたい、速やかに対応したいみたいなところのお考えというのはあったりするんでしょうか。

 

○丸山知事:いや、別に私は、そんな、あの知事公舎が使われてないから何かすごい人に迷惑かけてるというわけでもないので、1期ほど様子を見て、知事公舎としてやめて、管理コストはもう最低限に抑えてます。空き家状態で、何か動物が入って周りに迷惑かけてるっていうわけでもないので、何かストップウオッチ見ながら早く売らなきゃっていうふうに、すみません、ちょっと怒られるかもしれませんけど、そんな切迫感は自分自身は、遊休財産の売却というのは進めていかなきゃいけないですけど、地元で使いたいっていう可能性があるから松江市と協議をしてきてる。知事公舎は使ってませんけど、私、今自分のマンション使ってますから、別に私がどこに住もうが基本的に自由なんで、住まなきゃいけない義務が設定されてるわけでもないから。そういう意味での切迫感は、私自身は持ってないです。それよりも、どちらかというと、あの土地にそぐわないとか、あの場所にそぐわないとか、あの雰囲気にそぐわない使われ方にならないようにしてほしいっていうふうに思われるほうが多分強いと思うので、そういう工夫をちゃんとすると。

 はっきり申し上げると、松江市さんだったらもう、民主主義、議員さん、選挙で選ばれる市長さんと選挙で選ばれる議員さんが民意を受けて物事を決めていかれるから、そういう条件を考える必要なかったわけですよ。もう松江市さんに売るっていう話だったら、そういうことを細かに契約ベースで設定しなきゃいけないっていうことは不要だったですけど、これが民間となると、法規制だけで大丈夫かという懸念を示される、心配される市民、県民の皆さん、当然おられると思うんで、その声を踏まえて何かできることがないのかということを考えなきゃいけないという状況になったわけなので、これはほかにあまり例がないので、ちょっとそのスケジュール感が示せないということで、遅くやるつもりもないですけど、何かもう拙速を旨ですよみたいな、80点でいいから、早くやってしまおうということでもないっていう感じであります。

 

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