10月2日質問項目6
6.デジタル教科書
○山陰中央新報:山陰中央新報社の原です。
デジタル教科書について聞いてみたいんですけども、中教審の作業部会は、デジタル教科書を、これまでの教材としてではなく、正式な教科書として位置づける審議案を了承されました。これ、意欲向上だったり理解促進への期待がある一方で、記憶定着への懸念などの声もありますけども、この状況の受け止めをお願いします。
○丸山知事:デジタル教科書に切り替えていく、紙をなくしていくって考え方ではないということなので、デジタル教科書でよくなる部分もあるだろうけども、悪くなるかもしれないという懸念がある。それは、それも認識されていたと思いますので、いつから全面的に切り替えるとかという乱暴な制度設計はされてないというところで、現実的な対応じゃないかというふうに思ってます。
私は、やっぱり原さんと同じ問題認識で、デジタルって、何となくよくなることっていうふうに思ってしまいますけど、何度も言うように、掛け算ができない子どもがデジタル教科書になったらできるようになるわけではないわけです。デジタル教科書を使ったって、3桁同士の掛け算なんて筆算しないと、暗算なんかでできやしません。電卓たたきゃいいんだという話は別ですけど。つまりは、デジタルにすれば全て問題が解決するとか、デジタルが最高の到達点だということでは絶対にないので、デジタルのいいところは使えばいいし、デジタルで身につかないところは紙なり、ノンデジタルでやっていかなきゃいけない。究極言うと、だってデジタルって、そもそも電源切れたら使えないわけでしょ。電気依存ですよ。停電が24時間続いたら、もう皆さんのパソコンだって、物がいいやつは使えるかもしれないけど、さっぱり仕事ができなくなるわけだから不安定極まりないわけです。能登半島地震だって停電続いたし、そういう災害対応で使えなくなる可能性も高いわけだから、デジタルというものはそういう、私はデジタルで便利になることを手動でもできる、いざとなったら手でもできる、アナログでできるっていう代替を持っておくというのが大事だと私は思います。デジタルが使えない場面もあるので、デジタルがないともうお手上げですという状況は、ある意味リスクだと私は思いますね。
デジタル教科書は、一遍に切り替えるということじゃなかったり、2つ並立オーケーとかという形で配慮されての議論が進んでるということで、そういう意味では安心して見ているところでございます。
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