9月5日質問項目2

2.自民党総裁選前倒し

○山陰中央新報(佐々木):すみません、ちょっと質問を替えさせていただくんですけれども、今日、ちょっと今、会議をやっているところということですが、自民党の総括で、先日、党本部で四役の方が辞任の意向を示されまして、前回のちょっと質問でも知事の意向を伺ったんですけれども、総裁選を前倒すかどうかの最終局面に今あると思うんですけれども、現在の状況をどのように感じておられるか、お願いいたします。

 

○丸山知事:総括の内容は、よく分かりません。けども、今起きてる状況ということで申し上げると、一番感じるのは何かというと、前倒しをするかどうかっていう話の中で、前倒しが決まれば、総理周辺という言い方だったり、官邸とかっていう言い方の報道になってますけど、衆議院の解散も辞さないということが言われているということ。それから、加えてですよ、加えて、その際には、いわゆる裏金議員というか、政治資金の未計上なのか分かりませんけど、いわゆる裏金議員、それから前倒しに賛成した議員を公認しないというふうなことが、これ、官邸とか総理周辺とかって言い方で報道されてますけど、そういう報道がなされてるってことは、恐らく、名前は出さないけども、そういうことをコメントされてる方がおられるってことだと思いますんで、それは全く事実無根じゃない、事実無根なことを皆さん書きませんからね、新聞、テレビは。ということは、そういうふうに言われてる、総理なのか、総理周辺なのかという、ちょっと違いはありますけど、そういうふうに言われてる。私はね、そこがものすごいことだと思います。

 これね、本当、参議院選挙、これ総選挙じゃないですけどね、半数改選だから。参議院選挙という国政選挙、これ全国を対象にした、総定員を対象にしてませんけど、全国で、全選挙区、地方区で、そして比例代表、国民全員に地方区と比例代表の投票の機会を与えた全数選挙ですよね。その選挙結果を、敗北の責任をどういうふうに取るべきかという、ある意味、一政党の責任論、それを党内手続、党で決まった手続の中で出た結論に対して、それを、その是非を国民に問うというのは、党内の意思決定手続で出た結論を国民に対しておかしいと思いませんかっていう、問う総選挙をやるって、それって、そんなことあるのかっていう総選挙です。郵政選挙を例に持ち出されたり、郵政選挙をやられた小泉純一郎元総理と会食をされたとかって話がありますけど、翻ってみても、郵政選挙自体は、ある意味、政争という側面はありますよね。当然、いわゆる清和会と経世会の相克という側面は当然ありますけど、さはさりながら、やっぱり郵政民営化法案という法案を政府側が出して、総理が出して、それが自民党の造反も含めて、参議院で否決された、通らなかったという政策の是非を問うという選挙だったはずです。ですので、サプライズ解散とはいえ、それは国民に対して政策を問うという、そんなシングルイシューでとか、参議院でうまくいかなかったからって何で衆議院でやるんだとかっていう、いろんな指摘はありましたけど、それでも、その政策について総理が唯一できる解散で国民に賛否を問うということをやられたことにしても、これは政策が問われたわけですよね。

 今回、解散総選挙、新聞報道で流れてる、前倒しが決まったら解散総選挙に打って出るという解散総選挙は、一体何を問う総選挙なんですか。負けて、もう一回選び直そうっていう手続が、国民の皆さん、おかしいと思いませんかって国民に言われたって、そんなの知らんがなにしかならないですよね。しかも、やめろという話でもなくて、前倒しなので、現総裁だって出ようと思えば出れるわけでしょ。それを、そういうことになることの是非を問うとしか説明ができない総選挙が総理周辺から言われてるとか、つまり解散総選挙というのは、今の衆議院の任期を終わらせるってことなので、衆議院議員の首を全員切ると、そういう、せっかくこの前の選挙で勝ってきた君たち、前回の選挙の成果がこんな短期間で終わったら大変だろうっていう、そういう意味での牽制球だとは言われてますけど、牽制するにしても、全く大義のない解散総選挙を持ち出して、何か前倒しを阻止しようという動きがあるってこと自体が異常だと思いますよ。これむちゃくちゃ異常。その異常さをちゃんと報道されてないのが、これまた不思議な感じですよね。さらっと書いていいことじゃない。

 総選挙って、多分何百億かお金かかるはずですよ、たしか、普通に考えたって。何千億はかからないだろうけど、何百億か、たしかかかりますから、去年の秋あった衆議院の総選挙を1年もたたずに総選挙するって、国費をかけてですよ。それに相当する、問うテーマがあるのか。党内議論を国民に判断してもらうとかっていうことをやるって、いかに異常かっていうこと。これが1つ。

 2つ目は、さっき言った公認の問題ですよ。公認しないとか、少なくとも前倒しを賛成した人に対して公認をしないとかっていうことを総理周辺が本当に言われてるんだとすると、もう本当、政権末期だと思いますよ。総選挙で負けて、衆議院で少数になったわけですよ。少数になった人たちの現職の人たちを非公認にしたら、もっと獲得議席数、減りますよ。しかも、自分に歯向かったから非公認にするって、それ党内手続として認めてる権利を行使したら公認されないなんて、これは自民党のべき論ですけど、でも、それを総理総裁とか、総理総裁周辺が言われてるって、すさまじい、本当に末期的な感じがします。

 そんなことまでして総裁選の前倒しを、そんなことまでしてっていうか、そんなことまで言って総裁選の前倒しを阻止しなきゃいけないっていうんだったら、もうそこまで言わなきゃいけないっていう状況って、正直言って、何かやっちゃいけないことをやって自分の目的を達成しようとしてるっていう域に達していると。そういう意味で末期的だと申し上げましたけど、その異常性を感じます。もう本当異常ですよ、やられてることが。それが、だって、全国紙とか、共同通信、通信社の配信も含めて、堂々と書かれてるわけですよね。

 だから本当、今まで日本の、分かんないけど、新聞を読む限りは、国会会期中じゃない解散は憲政史上ないわけでしょう。多分憲政史上って、これ衆議院は戦前からありますから、多分、大日本帝国憲法を発布されてからないわけですよ。本当に、かつて開会中だけど本会議が開催できなくって、議長室で解散詔書を政府側から議長に渡されたっていう例はあるというのは聞きましたけど、そんな、本当、郵政選挙だって、当時の島村農林水産大臣を罷免して小泉総理はやられましたけど、本当にこの状況で解散総選挙をするといったところで、閣議決定をしなきゃいけないわけですから、閣議決定しないと解散詔書を頂けないでしょうからね。内閣の助言が要るわけですから。そうすると、閣僚に本当に、解散に、閣議に賛成しますかってアンケート取られたらいいと思いますけどね。本当、署名する人、総理お一人になっちゃうかもしれない。みんな罷免すれば、みんな罷免して、国務大臣を全部総理が兼務すればできますよ。総理はそれぐらいの権限は、罷免権があるから、閣僚の。本当にそういうことをやって、誰が勝った、自民党が勝つのか、石破さんが勝つのか、誰の勝ちを目指しておられるのか分からないです。

 ちょっと本当に、私は何か、総括とかいうよりも、前倒しに賛成をするなっていうことに、それを目指して言われておられる、流布されている話があまりにひどい内容が、あまりにひどい脅しがなされてる。これがすさまじい問題だと思います。

 本当に私は、たらればの話は基本的にしませんけど、島根県でいえば、高見康裕代議士が総裁選前倒しを署名してでも求めていくというふうに言われてますので、万々が一解散になる、高見代議士に公認が出ない、無所属で戦われるということになるのであれば、私は高見候補を応援します。そんな理不尽な選挙、そんな理不尽な公認、政党の対応をされるのであれば、私はちゃんと筋を通されている人をちゃんと応援しないと正しい政治が行われない。私は基本的に国政選挙にタッチしないというのが信条でありますけども、そういう状況で、そんな扱いの選挙を座して見てるわけにいかないという認識であります。

 ちょっと長過ぎましたけど、以上です。

 

○山陰中央新報:知事は前回、前倒しというのをすべきだということで容認していただきましたけれども、引き続きそのお考えは変わらずで、石破首相については、もう辞めるべきかっていうところは、何かお考えの変化はありましたでしょうか。

 

○丸山知事:総裁選はやっぱりやられるべきだと、それは民意を受けて、衆議院選挙のときは、まだなられたばっかりだったということの猶予があったとしても、2回目の参議院選挙、国政選挙で厳しい審判が下ったということを踏まえて、再任されるとしても、総裁選挙の中で、私は総括っていうのは、そういう意味では、何か政党組織の中で紙をまとめる総括じゃなくて、総裁選挙の中で、どこのどういう政策を改めて、どういう政策を追加して、私は言ってますけど、政策をどう追加するかだけじゃなくて、国民に評価されてない悪い政策をどう改めるかということも含めて政策論争をして、それで党内議論をちゃんとして、選挙を経て政策の見直しをどうするかという議論をしてから、やはり新しい国会に臨むべきだと思ってますので、総裁選はやられるべきだというふうに思います。

 ただ、これまでは、地方創生なり人口減少対策というのを一丁目一番地に置いて政策を展開してこられる石破総理に期待して、再選をしていただきたいというふうに思っております。政策論では思いますけども、総裁選の前倒し阻止に向けた、少なくとも石破総理御自身がどこまでグリップされてやられているかどうか知りませんけど、総裁選の前倒しを阻止しようという様々な動きというのは、総理総裁としての、ちょっと資質を問われるようなものが含まれているということはちょっと、ここの間、やっぱり指摘せざるを得ない。御自身は直接タッチしてない、周りが勝手にやってるんだということなのかもしれませんけども、さはさりながら、やっぱり自分の仲間がそういう、ちょっと許容せざる対応をされているのであれば、改めて対応しないと、うまくいくものもうまくいかなくなるという心配をしてるところです。

 

○山陰中央新報:ありがとうございました。

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