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2月20日質問項目5

5.高層マンション
○山陰中央新報:山陰中央新報社の白築です。

 すみません、先ほど都内のマンションの話が出たんで、ちょっとマンション絡みであれなんですけども、再三この会見でもちょっと話題になってましたけど、殿町の県庁前のマンションの関連で、市の景観審議会のほうが市長に対して再審を求めるというような、ちょっと異例な状況になっておりまして、知事、これまでも松江市のことなんでということで御回答いただいてますけども、こうした動きがまた改めて起こっていることに対しての受け止めというか、伺えればと思います。よろしくお願いします。

 

○丸山知事:私は権限者じゃなくて、松江市が決められることで、松江市長さんが、多分法律かな、法律か条例に基づいて、自分が設置した審議会に諮問されて、諮問結果に基づいて事務処理を進められているんだと思いますので、評論家として申し上げると、今日の新聞報道で書いてある再審査、何だっけ、何求めてるんだっけ。

 

○山陰中央新報:再審査ですね。

 

○丸山知事:再審査。再審査を求めてあるけど、基本は、異例なのではなくて、基本的に諮問されたことに対して結論出しちゃったら、そんなやり直させてくださいって言っちゃいけないんですよ。だって、多分諮問して答申もらったら、答申に基づいて市長、その事業者に対していいですよとかって多分出してるはずなんで、だから、いや、内容を変えたいんですけどって後から言われたって困るから、ちょっと仕事の仕方としては全くもって褒められたものじゃないというふうにまず思います。

 もう一回やり直したいっていうのは、しかもその理由が、何か新しい計画ができると、それに齟齬を来すからっていうのって、それは法律違反ですよ、そんなことをやったら。今の計画との兼ね合いでの整合性を問われてるわけだから、そんな将来改正されてもないというか、できてもいない景観計画に基づいて判断するなんて、権限を越えてますというか、違法だと思うよ、そんなことやったら。違法でしょう。だって、今の計画と整合があるかどうかを諮問するんですから。将来……。だから言ってる。だから、今の制度で適合するかどうかを判断するしかないわけですよ。もっと規制を厳しくすべきだったんじゃないかという話はあるかもしれないけど、そういうことっていうのは、法律を、制度を変えて、それを施行した後のものにしか適用されない。刑罰と同じですよ。遡って規制強化なんかできないんですよ。そんなことをやられたら、みんな何の行動も取れなくなっちゃうから、少なくとも要望の内容になってる、市が改正を予定する景観計画の内容によっては基準に抵触する可能性があるっていうことは、これは景観審議会でやってはいけないことをやろうとしてるってことです。そうでしょう。だって、今後、改正される刑法に違反するかもしれないから、あなたは刑法違反ですなんて言われちゃ駄目でしょう。

 だから、私も正直言って、要望書がそうなってるかどうか分からないのであれですけど、報道で言われてる内容が事実だとすると、それは景観審議会の権限を越えてること、やってはいけないことをやろうとしてると、報道の内容を見る限りは思いますね。

 松江市の景観計画とかっていう基準になるものが、規制内容というか、求める内容として緩過ぎたんじゃないかという反省があるかもしれないけど、それは今後の話であって、今の景観計画に沿った内容として上げてきてる事業者に、これ駄目だよっていう、そういう根拠にならないと私は、これは行政法でいうと普通のロジックなんだけど、遡って規制を適用するなんてやってはいけません、刑罰と同じで。と思いますので、何か言われてることがよく理解できないなというのは、行政実務経験者としての感想です。

 ただ、景観をもっと、天守からの展望以外の要素を入れるべきだったのではないか、入ってるんじゃないかと思うけど、よく分かんないけど、まあまあ計画をこうすべきだとかっていうのを今回の事例を踏まえて考えられて直されるのは構わないけど、それはこれ以降、今後の物事に対して適用される基準になるんだというふうに思いますので、ただ、だからといって、再審議、やってはいけないわけじゃないんだろうけど、多分、でも、その改正を予定する景観計画の内容によっては抵触するかもしれないから駄目だとかっていうと、違法になってはいけないから、市長さん、諮問して答申が出てきても、市長さん、無視しないといけなくなるかもしれませんよね。私だったら、違法な内容で答申されても、尊重できないから採用しませんけどね。

 だから、制度論と、今後こうしていこうという話と、今あるものをどういうふうに対応するかって話は、2つ分けないといけませんよね。今の多分進んでる話というのは、今の景観条例とか景観計画に基づいての適合性の問題として処理されないといけないのではないかというふうに思いますし、その諮問の内容がおかしかったとかっていう、松江市側の手順に問題がないのであれば、もう一回やり直したいというのは、仕事の仕方として、審議会の委員の皆さんは反省しないといけないと思います。それを、何か月もたってやり直したいと言われたって、もう事務が……。普通、答申って、もらうと進んでいくんです、物事が。答申って、権限者に対する答申なので、それに基づいて行政庁として、行政として物事を決めて対外的に可とか不可とか決めていくわけです、で、計画を決定したりするわけです。物事がそんな何か月も、いつだったのかな、これ、前回の審議会は。10月のことをやり直したいって、そんな何か月もたって言われても困るというか、それはものすごい、審議会の委員の皆さんは、有識者として、仕事の仕方としてはよろしくないです。それであれば、疑義があるのであれば、もう一回、そのときに結論を出さないとかっていうふうにしなければいけないんだし、決めちゃったら物事が進んでいっちゃってるからね。

 なので、私は、物事の適否は分からないけど、行政手続の手続論としては、ちょっと異例のというよりは、何か異常な状況、異常なことを言われてるというのが率直な受け止めですね。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 


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