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3月14日質問項目1

1.新型コロナウイルス感染症

○山陰中央新報:山陰中央新報社の青山と申します。よろしくお願いいたします。

 

○丸山知事:お願いします。

 

○山陰中央新報:まず、マスクについてなんですけれども、昨日からマスクの着用が個人の判断になりました。県民の中には、まだ外す動きが出ていないようにも見えるんですが、このような状況を見て、知事の所感をお聞かせいただけますでしょうか。

 

○丸山知事:統計を取ってるわけではありませんので、体感の話なんでしょうけども、それぞれ県民の皆さんが適切に判断された結果だというふうに受け止めております。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 コロナに関連して、5月8日から5類に移行することに伴って、先日、政府から医療提供体制の見直しを行うという方針が発表されたと思います。具体的に言うと、病床確保の補助金が半額になるとかっていう、医療機関への支援が縮小されるということが示されました。その一方で、国としては、全ての病院でコロナ患者を受け入れるということを想定していますが、県としてどのように今後、医療提供につなげていくのか、そういった考え方をお聞かせいただけますでしょうか。

 

○丸山知事:医療提供体制の確保をどうしていくかは、政府がちゃんとやってもらうしかないと思います。この制度、例えば半額にして、必要とされる病床が確保されるかどうか。私、県内の病院に聞いたわけじゃないです。厚生労働省から半分にしても各病院、対応してくれますかって聞いてみてくださいって聞かれてないから。厚生労働省が、政府が2分の1で大丈夫だという根拠なりを持っているのでしょうが、その詳細は知りませんから何とも言いようがないですよね。決められたことについて、我々として、これでいいんじゃないかという確認をそれぞれ取りながら決められた内容ではないので、厚生労働省に聞いてくださいとしか言いようがない。または、直接病院に聞いてくださいでしょう。この内容で続けられますかということは、取材先を県庁に求められても困るという感じの内容なので、病院やクリニックに当たられてみてはいかがでしょうか。我々もそういうことをしないといけないなと思っているレベルです。

 天から降ってきた話は、天に聞くか、地面に落ちたところに聞かなきゃいけないから、中間にいる我々じゃ分からない。単純に考えて、何となくね、何となく病床確保料量を半分にすると、まあ半分ぐらいになるかなって皆さん思っちゃうでしょ。だって、採算ラインというのは、採算ラインがあればやらないですよ、病院単位で。半分では採算が取れないからやらないというところが全てになったらゼロだから。だって、半分になったら、病床確保料を半分にすると、病床が半分になるようなイメージなんでしょう、多分。それは文学部的な発想だよ。というか、イメージで思ってるだけの話で、半分という数字が採算に合わない、そんなことをやったら赤字になるとか、手間として合わないんだったら、どの病院も対応しないということになりかねないから、ゼロ、こんなこと付き合えませんということが全部積み重なれば、それは病床確保なんかできないし、聞いてみないと分かんないですね。

 ただ、採算ラインに乗ってるとしても、半分でも乗ってるかどうか疑問だけど、少なくとも利益が十分出るとかって話じゃないでしょうから、付き合えないと。ともかく半分でできるかどうかというのは、厚生労働省が責任を負う話でしょう。県知事に聞かれても分からないというか、こんなんで大丈夫なんですかねっていうふうにしか答えようがないので、これから聞いてみますけど。そういうのは不安な内容ですね。

 それよりは、例えば財政負担を半分にするというのであれば、ボリュームを半分にして額を変えないというやり方だってあるわけですよ。これまでの認めていた総枠を半分にします。その代わり額はそのままにします。またはボリューム、病床数を半分にするけれども、例えば採算に乗るように1床当たりの単価は25%減にしますとかね、そういうやり方だってある。財政負担を減らすって話だったらね。でも、今回の話っていうのは、2分の1っていう単価だけ決まって、要するに掛け算の一辺しか決まってないわけです。恐らく100%にして病床を半分にすると。そしたら多分半分は確保できたと思いますよ。今回の話というのは、どれだけ病床が確保できるかどうか分からないという制度設計をされたということになります。これから確認しないといけない。なので、十分な病床が確保できるかどうかは分からないという内容じゃないでしょうか。すみません。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 5類に移行した後の感染者数の把握についてなんですけれども、感染状況の一つの指標となっていたこの数字が日々見えなくなるということにちょっと懸念もあるかなと思うんですが、県としての今後の、5類移行後の感染者数の公表の考え方だったりとか、県内の感染状況を的確に把握するため、把握に向けた対応というところをお聞かせいただけますでしょうか。

 

○丸山知事:的確に反映なんかできないですよ。だって定点観測しかしないっていうんだから、そんなの、もう5類に決まったときに分かってたことでしょう。5類化だけど全数把握するとかってならない、あり得ないんだから。だから、そのような声がこのタイミングで出されること自体がナンセンスだと思いますよ。もう前々からそんな不安はあるわけで、マスクに切り替わってから出てくる話じゃなくて、もう最初から分かり切った話でしょ。死者数も分からないし、感染者数も分からない。それが5月8日から始まるというふうに政府はもう高らかに宣言したんだから。そんなことは前々から決まってるでしょ。それを独自でどうやってカバーするかって、手なんかあるわけないじゃないですか。マスメディアの皆さんは別に問題としてないんだから。決まったときに、何か問題になったですか。分かり切ったことでしょ。そういうふうにするっていうふうに決めて、分かってることだから、それを何ともね、今は全数詳細把握をしなくなった。全数把握の見直しね。全数は把握してるわけです。前と同じように把握できる範囲では、何人かっていう数字は全て把握する。以前は、全てについて詳細を把握していた。でも今回は詳細には把握しない人がたくさん交じってるという今の状況だったですね。ただただ全数は把握していたと。

 でも、私からすると、いろんな、メディアの皆さんも大分協力されてやられた、コロナは風邪だみたいな、そんなアジテーションが大分広がりましたから、そもそも今は受診する人が減ってるでしょうから、風邪症状ぐらいじゃあ検査なんか受けない。だからもともと診察受けなければ、もうね、陽性者数にカウントされるのもないから、多分8八波というのはそういう取りこぼしが大分多い数字、捕捉率が下がってる感染者数に、これは行政のせいじゃないですよ。行政のせい、まあ行政のせいかもしれない、国もコロナは風邪だみたいなことをひとしきり言ったから。だから、大したことないという認識が広がっているので受診しない人が増えた。で、捕捉率が下がってるという意味で、レベルが、正確性が下がってるでしょうけど、行政のやり方としては同じやり方でやってますよね。今回はもう把握しない、そもそも発生届出さないのが5類なわけだから、だから、詳細に把握しようがない。定点観測で乗り切っていけるって政府が思ってるんでしょう。要するに事後報告でしょ。しかも、死者情報はないと、一切ないということですから、医療逼迫は、今、この状況になってしまうと、共同通信さんは多分報道されてると思いますけど、消防庁が週に1回発表する救急搬送困難事案、5か所以上断られた(救急隊による医療機関への受入照会回数4回以上)とか、何か一定の基準で救急搬送がスムーズにいかなかった事案が1週間にどれだけ発生したかというのを、たしか五十何か所かの消防本部のサンプルですけど、大きなところ、県庁所在地等の消防本部と、多分政令指定都市かな、54ぐらい(正確には52)のところで定点観測して、救急搬送困難事案が第8波は過去最高を更新しましたけど、そういう数字を見ないと、多分分かんないでしょうね。それぐらいが多分、申し訳ないですけど、まともなデータが存在するのは救急搬送困難事案のデータぐらいです。でも、これも悉皆調査じゃない。ただ、これは東京とか大阪とか、消防本部単位で分かるようになっているので、そういう意味では、今、救急車を呼ぶ事態になっても、まともに来てくれないというふうになっているかどうかは大体あらかた分かりますよ。今も高止まりしてますけどね、その数字は。だから、そういう間接データで。なので、松江のデータはあります。そういうもので、救急搬送困難事案はほとんど発生していませんけど、それが発生するようであれば、救急医療が逼迫してるということでしょうし、我々行政のほうは、それぞれ聞けば分かるので、二次救急の病院は数が限られてますから、そういうところに日々体感を聞くという手はあるとは思いますけどね。

 ただ、この前も申し上げたでしょ。暗闇の世界に入っていくということなんです、5類はと。分かり切ったことなんです。制度的にちゃんと、隠してるわけじゃない、政府もね。暗闇を走る車みたいなものなんですよ。という感じです。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 今後の県内の感染防止に向けて、今後、呼びかけはどのようにされていくのか、方法だったり頻度だったり、何かお考えはありますでしょうか。

 

○丸山知事:感染防止といっても、何というか……。感染防止、呼びかけようがなくなってるということですね。だって、基本的な感染防止対策、手洗い、密の回避と並んでたマスクがやってもやんなくてもいいですよみたいな世界になっていて、もう何か、私からすれば、ともかくマスクの脱着については、自助の観点のみならず、共助の観点も含めて御判断をお願いしたいというふうに、そのことですかね。あとは基本的な感染防止対策。基本的な感染防止対策というものを放棄する方向で政府がかじを取っているというのは、私は理解し難いと。公衆衛生上の措置としては理解し難い。反対ですけど、そういう方針で物が進んでいますから、県知事としては、べき論は別にして、個人の御判断に委ねるというふうになっていますけれども、個人の判断をされる際に、要するに県民の皆さんが判断される際に、自らが軽症、無症状になる可能性が高い人間かどうかということだけではなくて、自分にとっての必要性だけではなくて、自分が無症状で感染をしている可能性があって、それを他者に感染を広げないという効果もあるものとして、感染を広げないツールとして使い続けてもらうということ、そこを個人の判断に委ねるわけですけど、ぜひとも前者だけで御判断されることがないように、後者の観点も含めて、総合的に御判断をいただきたいというふうにお願いをしたいなというふうに思います。

 基本的には、感染防止をしようと思ったら、それは基本的な感染防止対策をフルでやったほうがいいに決まってますわね。だから基本的な感染防止対策をどうでもいいってことは、感染防止対策なんか、コストがかかるからあんまりやる必要がないというふうに政府は言っちゃってるということだから、どこまで聞いていただけるかという、何でそんなことをしなきゃいけないんだ、感染の数なんて別に気にする必要はないっていうふうにさんざん政府が言ってきてるわけなので、それが県民の皆さんの心に響くかどうかというのはありますけど、でも、多くの県民の皆さんは、それは何かというと、軽症、無症状になる可能性が高いから、感染してもいいやと思う人もいる。でも、私は風邪やインフルエンザとは違う病気だと思いますけど、風邪やインフルエンザと仮に同じだとしても、風邪やインフルエンザに別に好きこのんでかかろうとは思わないという人だってたくさんいるんだから。だから、やはり病気を避けたいという方はマスクを着用してもらうというのが一番、少なくとも感染を避けるという可能性を高めることには確実になるので、自分でできることですしね。なので、世の中にはマスクをこれだけつけていても8波とか7波とか、ああいう感染拡大を招くんだから、マスクに意味はないとかっていうふうに言われる方もおられますけど、それは、本当に物の考え方のフレームが正しくないです。そこから導き出せることは、マスクをしていてあれだけの感染者が出てくるってことは、それだけ感染力が強いということであって、そこでマスクを外していたら、もっとおびただしい感染者と、もっとおびただしい死者が出ていたであろうということにすぎないので、比較対照するベースがずれている。

 なので、この前もマスクに意味がないと言ってる方の話は聞かないと私は申し上げました。若干、正確に表現しますと、そういうふうに、マスクに効果がない、効果はあるけどコストが高いとかって話ではなくて、マスクに効果がないと言われてる方というのは、もうこの方々と感染防止対策とか、そういうものについて話をしても仕方がないというふうに申し上げています。なので、もしかすると文学の話は、文学とか産業政策の話であればお話を聞くことは十分にあり得ると思いますけども、1足す1が3と言っている人に足し算とか数学の話をしても仕方がないと申し上げているので、当然、国語や体育の話はするかもしれません。ただ、1足す1を3と言われてる方と算数や数学の話をしても仕方がないでしょうというふうに申し上げているんです。

 

○山陰中央新報:ありがとうございます。

 

○丸山知事:マスクに効果がないと言われてるということの例えが、私からすると、1足す1は3と言われているということです。マスクに効果はあるけども、負担が大きいのでやめたらどうかという議論というのは、これはまた別にあるでしょう。ただ、マスク自体に感染を防止するという効果がないという議論というのは、もうスタート地点が合いませんから、私からすると、1足す1は3と言われてるというふうに受け止めざるを得ないと申し上げております。

 ウイルスよりも不織布マスクの隙間のほうが大きいから素通りだとかって話ありますけども、ウイルスはウイルス単独で動きませんから、液体、いわゆる飛沫とともにしか出ませんので、飛沫との大きさで語られるべきですし、先ほど申し上げたように、医療現場を見てみれば、もう確立した感染防御、医療の現場の中で常識ですよね。やってることに意味がなければ、そんなことやってないでしょう。そういう何かエビデンスがどうだこうだとかっていう議論がありますけど、自明のことを、例えば1足す1は2というのは定義から決まっていることなんですね、これは一つの例えですけど。あんまり当然のことを実験するっていうのは社会的な資源の無駄だから、もうそんなものを疑う必要はもともとないんだと思いますよ。だって、ここ2年間、インフルエンザをほぼ撲滅したわけでしょ、実態として。コロナを抑えることは、コロナの感染拡大というのは、やはり感染力が高まって、何度も受けましたけども、今回はそろそろ免疫が切れるからということがあって、同時流行が懸念されましたけど、そんな大きな同時流行も起きなかったし、この2年間に至っては、もう島根県内ではほぼインフルエンザを撲滅したような実績ですよ。これほど顕著な効果を出しているのに、それが効果がないというところをスタートにした議論というのは、感染対策の議論として議論する価値がないということを申し上げておりまして、効果はあるけどもコストが高過ぎるとかいうことであれば、それは1足す1は3とは申し上げませんけども、スタンドアローンで効果がないということであれば、それはもう科学に基づいて物事を考えるのかどうかというところで共通の基盤に立ってないということなので、議論したり話を聞いても得るものがお互いないでしょうから、そういうことです。

 よろしいでしょうか。ちょっと補足をさせていただきます。

 そして、そうですね、ちょっとぼかして答えましたけども、冒頭のマスクのお答えについては、県民の皆さんがやはり共助の観点も含めて御判断いただいている結果じゃないかと私は受け止めておりまして、そういった意味で、私、慎重だというふうには申し上げません。幅広い視点で判断をしていただいている県民の皆さんに感謝を申し上げたいと、感謝の気持ちでいっぱいであります。

 当然つけたくないという方もおられますので、そういった方々とどういうふうに共存していくか、そういう判断を2つ、結論が違う方々が2つ、当然おられますから、そういった皆さんとどういうふうに共に生活をしていくか、共に社会を構成していくかというのは、試行錯誤しながらやらなきゃいけない。そのスタート地点に立っていると。

 ただ、島根県の場合ですと、JR東日本さんのような、意味が分からない、あの混雑した場所にあるにもかかわらずマスク着用を推奨しないという、あの意味不明な対応をされている大きな企業があって、ああいうところだとなかなか、どうやって生活したもんかというふうに苦労されるでしょうけども、本県においては、そういう常識外れな、お客さんのことを考えていないことを平然とやられるような企業はおられませんので、そういった意味では非常にハードルが低いんじゃないかと。

 私も家族を東京に一部、進学で出しますけど、とてもじゃないですけど、山手線なんか、もうお年寄りなんかに使うなって言ってるのと同じじゃないですかね。体の弱い人は、もう山手線は使わないでくれと、中央線も総武線も京葉線も東海道線も、そして、何だっけな、高崎線も宇都宮線も、とてもとても通勤ラッシュでお年寄り、体の弱い人は乗れませんよね。早く利用者の皆さんで運動して、マスク着用車両を早くつくってもらって、そうしたら多分マスク着用車両が多分7割ぐらいになるでしょうから、天に唾するというか、お客さんのことをお客さんだと思ってないような企業がないので、島根県の場合はやりやすいなというふうに思いますけどね。よく上場企業であんなことを、何か経営者の資質が問われると思いますけど。何だっけな、混雑の基準を政府が示さないから何もしないということは、まさに本末転倒でしょ。基準を示さないんだったら慎重な対応をするんですよ。お客さんの中で、お客さんが、自分の営業スペースの中で感染が広がるってことがないような方向で判断するというのが普通の会社の判断、普通の社会的責任とか、だって、CSRとか、多分ホームページに載ってるんですよ、多分ああいう会社でもね、社会的責任とかって。だって公共交通なんだからね、旧国鉄だからね。だから、そういう見識のない、お客さんをお客さんだと思っているかどうか疑問なところ、疑問な会社が生活インフラの主軸にある地域は大変でしょうけど、我々、一畑電車とかは大丈夫なので、そういった意味では恵まれているんじゃないかというふうに思います。


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