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5月10日質問事項

○朝日新聞:まず、午前中にありました全国知事会についてお伺いします。

 知事が全国知事会の中で提案というか、要望した中に、5兆円の予備費について、上積み、積み増しをすることについての提案があったかと思います。これについて、理由などを含めて御所見をお伺いできたらと思います。

 

○丸山知事:第3波で、3月中に政府の予算の中で使われている協力推進枠が3兆6,000億を超えています。そして5,000億は、事業者支援分として5,000億、使途を決定してあります。時短は緊急事態宣言地域、まん延防止等重点措置地域以外の地域も含めて各地で続いていますから、そういう時短に伴う協力推進枠として相当程度、第4波に向けて使われるでしょうと、そして5,000億はもう使われる予定ということでありますから、5兆円という枠の中で足りるのかどうかという状況に既になっているというふうに私自身は受け止めておりますので、例えば知事会の中で申し上げた雇用調整助成金の特例を継続してもらう、復活してもらうといったことになると、これまた予備費が必要になる。ほかにもいろんな知事会の中の要望というのは、お金が伴うものもたくさん入っていますから、そういったことが、このまま国会を閉じられて予算が追加されないとなると、そもそも予算の制約で、次の臨時国会とかで仮に補正が編成されて通るとしても、それまで身動きが取れないということになる懸念があるのではないかという、そういう問題意識で申し上げたところであります。

 これまで経済対策という言い方をしてきましたけれども、どんどん時間はなくなっていますし、仮に経済対策といった形でいろんな政策が明示されないとしても、これから国会を閉じられた後に生じる可能性のあるいろんな想定外の物事に対して対応していく準備が必要なのではないかということで、使途がそれぞれ確定していないとしても、今後の状況に対応するために予備費を相当程度積み増さないと、国会閉会中に対応できなくなるんじゃないかという問題意識から申し上げたところであります。

 

○朝日新聞:それから、全国と県内の感染状況についてお伺いします。

 ゴールデンウイーク中、大阪、東京などでは1,000人前後の感染者が現れているようです。また、島根県内でも断続的に、継続的に感染者が出ておりますけれども、ゴールデンウイーク後の感染の拡大も考えられる中で、今の状況をどのように認識されているか教えてください。

 

○丸山知事:全国的には緊急事態宣言、それからまん延防止等重点措置地域、いずれも追加をされ、なおかつ延長されるという事態になっているわけですから、その感染というのは拡大しているという状況、第4波ただ中にあるという認識だと思いますし、島根県内におきましても4月の後半以降、顕著に感染者が確認されておりますので、それも県外との往来等に起因するものが多くありますから、全国的な感染拡大と、その影響が県内に生じているというふうに認識をいたしておりますけれども、県内においては、それぞれ感染者の方々からの行動歴の調査等というのは協力を十分にいただいておりますので、必要な調査なり必要なPCR検査というのは実施のめどがそれぞれついております。そういったことで、市中感染と言われるような状況にはまだ全然なっていないという認識であります。

 

○山陰中央新報:今日、全国知事会の中で、鳥取県の平井知事たちが、もう今の状況は全国的にも緊急事態宣言を出してもおかしくないような状況だというような話があったようです。知事の御認識をちょっと伺えたらなと思うんですが。

 

○丸山知事:少なくとも島根県内で、今セットされている緊急事態宣言と、それに伴う措置を行う必要性は乏しいと思っております。

 

○山陰中央新報:それは、先ほどおっしゃられたように、市中感染をしていないとか、そういった感染状況によってということでよろしいですか。

 

○丸山知事:私の理解は、私の認識だと、財源の不足等を理由にして、ここは推測ですけど、そういったことでまん延防止等重点措置の申出をしてもなかなか受け入れてくれない、そして全国の中を色分けして、緊急事態宣言が出ている地域にしか雇用調整助成金の特例を適用しないといった扱いを政府がされているという状況へのいら立ちだと私は認識をしております。そういった地域ごとに小まめに対応をしていく、特にまん延防止等重点措置については迅速に、早めに対応していくというふうに政府が言われていたのにもかかわらず、現実はそうなっていないという状況に対して、そんな状況であれば、もう一律に緊急事態宣言なりまん延防止等措置をもう講じてはどうかというふうな、そういう不満の声が上がっているんだというふうに思っております。

 そういう問題認識については、私も全く共感、同調するわけでありますけれども、だからといって、今の非常に、これまで出された中で、緊急事態宣言って過去大きく3回出されていますけども、過去2回の内容よりもはるかに厳しい内容です。そういったことが直ちに島根県内で必要になるという状況にはない。島根県内としては迅速に、感染が拡大すればまん延防止等重点措置を講じてもらって、それで収められれば収めていく、それで足りなければ緊急事態宣言をお願いをしていくという手順で対応できるんじゃないか。それを早めにやっていくことが大事であって、早めにやろうとするのを政府が、すみません、協力してくれないという状況が続いているから、そういう声が強くなっているということだと思いますので、その問題を一気に解決しようと思うと、全ての地域に緊急事態宣言となるかもしれませんが、問題の解決の仕方はもうちょっと丁寧にやっていくほうが私はいいんじゃないかというふうに思っております。

 

○山陰中央新報:あともう一つ、近々、聖火リレーが実施されるところ、福岡県がランナーが走らないということになりましたし、広島、岡山、兵庫も公道でのリレーを中止、一部も含めてですけれども、中止したりするような動きが出ています。これについての受け止めと、それから島根県も今週末に聖火リレーがありますが、先ほどの感染状況などからいったら、縮小はせずに予定どおり実施されるかどうか、お考えをお願いします。

 

○丸山知事:公道でのリレーが中止されたり、セレモニーしか行われない地域があるというのは御指摘のとおりでありますけれども、それらの地域はいずれも感染急拡大、福岡に至っては緊急事態宣言措置が直ちに適用されたといった状況からして、すみません、やろうにもやりようがないという状況を地元の都道府県と組織委員会が認識を一にされたからそういうふうになっているんだろうというふうに思っております。

 つまり、感染急拡大をしない限りは止める気がないという認識だというふうに私は思っております。そういう何か、そういう状況があるのでやめましょうかという話は一切組織委員会から来ていませんので、どうしてもやれないところをやめているだけで、続けていくという強い意思が示されているというふうに私は受け止めております。開催するしないの最終的な権限は組織委員会にしかないわけですから、彼らはやろうとしていると、我々は今の協定に基づいてそれに応じざるを得ないということでありますから、今のフルの形で開催できる状況にある島根県としては、フルの形で開催することになるでしょうという認識であります。

 

○NHK:先ほど対策本部会議の中で、新たに県民に対する呼びかけの中で、家庭内での感染対策というところに触れられていたかと思いますけれども、知事として、今回こうして家庭内の感染対策を重点的に呼びかけた意図ですとか、家庭内感染に対する考え方というか、その辺りをお聞かせいただければと思います。

 

○丸山知事:やはり帰省されて、その方が感染されている、または御家族が感染されている例が散見されますので、私は、これはゴールデンウイークの前にもう既にお願いしたことを重ねてお願いしているわけですけれども、ゴールデンウイークはそういうものが、そういう帰省というのが重なる時期でありますが、要請事項の中にも書いていますとおり、御家族の中で単身赴任されている、月に1回ぐらい家族の元に戻ってこられるという御家庭があっても、それは全然おかしくないわけですから、そういったケースについても他県で、島根県も感染拡大していますけども、島根県以上に感染拡大している地域たくさんあるわけですから、そういった家庭としての行き来がある中で、他県から戻ってこられて御自宅に戻られるという場合にも注意をしてもらったほうが、それは感染リスクとしてはやはり高い類型ですから、注意をしていただくということを、これはゴールデンウイークに限らず、お願いをしていこうということでありますし、ちょっと先ほどの幹事社さんからの御質問の答えとして抜けていましたけれども、やはりゴールデンウイークの人の行き来がたくさんあった中で、帰省というのは御家庭に戻られたケースが多いでしょうから、そういった中で感染がある程度増える要素があるということを前提としますと、やはり飲食についてもこれまで県外との行き来のある方、または県外の方の自宅に泊まった方に限っておりましたけれども、やはり帰省を受け入れられた御家庭についても、県内での飲食の際のメンバーには2週間は加わっていただかないようにというお願いをしておりまして、これはもう一つ、感染の芽が増えているという前提でいきますと、早く症状が出たときに受診をしていただいて、仕事に出ない、外出を控えるという行動を取っていただいて、感染自体は避けられないとしても、それを広げる行動を最小限にしてもらうということを、この時期については強くお願いをしていくべきだと思っておりますので、そういうゴールデンウイーク直後であるということを踏まえての追加、そしてゴールデンウイーク以外でも生じ得る単身赴任者等の帰省に注意をしていただくということを追加したわけであります。

 

○NHK:これまでとかなり、飲食の場に感染リスクが高いというような印象も含めた呼びかけもあったかと思うんですけれども、より家庭内という部分のリスクも高まってきているというような認識なんでしょうか。

 

○丸山知事:あんまり全国的な統計はありませんけど、東京都は必ず濃厚接触者がどの類型に属するかって出されてますよね。その中で飲食なんかよりはるかに家庭内のほうが多いわけですよ。飲食なんて僅かですよね。5割未満しか濃厚接触者は分かってなくて、その中でのパーセンテージは10%あるかないかぐらいじゃないですか。結局もう家庭は仕方ないと言っていることが、家庭内感染で感染を広げていると。

 何でそういう対応を取らないのか私は分かりませんけど、少なくとも島根県の場合は、感染を抑えようと思ったら、そこまでお願いをしていって、県民の協力をいただくということで避けられる、その感染拡大を防いでいくと。これは県民の皆さんには大変心苦しいですけど、ただ、避けられる感染を避けることができるのであれば、県民の皆さんの御協力はいただけるんじゃないかというふうに思っておりまして、だから、私は、例えば5人御家族がおられて、5人ずつ相互監視をする必要はないと思います。私が申し上げているのは、少なくとも島根県内においては感染リスクが高いというふうに断定できる県外との行き来があった、例えばそういう方とそれ以外の方の間で今申し上げたような注意をしていただければ相当程度防げると思いますから、みんながみんなお互い感染しないようにというよりは、単身赴任で赴任されている方がうちに戻ってこられた、そうすると、その方とそれ以外の方の間の交わりを最小限にしてもらうということをやっていただくというのは可能だというふうに思っていますので、家庭内でみんなお互いが感染するかもしれないと思って対応するのではなくて、そういうリスクの高い方についてはそういったお願いをしていくという形であれば、家庭内で対応していただける可能性は十分にあるだろうと思っています。

 私は別に、正直言って、もう飲食店、飲食に起因したことがメインだというふうに政府は言われますけど、そもそも東京とか、感染拡大区域でも半分以上、感染経路分かっていないのに、そんなこと、本当にそんな見立てが本当に正しいのかというのは、私自身は疑問に思っているんですよ。半分も把握してないデータの中で、その中の大宗を占めるわけでもないところに重点を置いてやられていますけど、それで感染収束してないわけですよね。そうすると、ほかのところもやっぱり気をつけないといけないというのは、もうほぼ明らかになっているような気がしますので、見立てが外れているかもしれませんけれども、少なくとも県内でこのゴールデンウイーク、発生している事例を見ても、やはり県外との行き来に伴うものが多いわけですから、それに対して家庭の中だからもう仕方がないというふうに諦めて感染拡大を招く必要はないだろうというふうに思っています。

 

○読売新聞:すみません、深い意味がなかったら恐縮なんですけども、3番の発熱があった場合の対応についてのことで、多少文言を強くしたのかな。

 

○丸山知事:ああ、しています。

 

○読売新聞:そういうところがあって、ここの意図などがあればお伺いしたいなと思ったんですけれども。

 

○丸山知事:厳密には、感染を完全に防ぐことはできません。だから感染自体を責めるべきではないし、それは感染は避けられない、社会生活をしている以上は避けられないと思いますけれども、無症状の方は別にして、症状のある方というのは、それを早く受診に結びつけて、陰性なのか陽性なのか、感染しているのかしていないのかということを早く確定してもらえれば、それはその間の行動などを通じた感染拡大はないわけですよ。早く受診をしていただくということというのは、感染拡大に非常に有効だというふうに思っていますので、感染を抑えていく上で、すみません、症状が出て3日空けて感染確認するよりは、それはその日がいいし、翌日のほうがいいし、3日間動かれた分だけ調査の範囲は広がるし、恐らく感染も広がると。そういうことであれば、風邪症状、発熱がある段階で早く行動を止めていただいて受診をしていただくということは感染拡大に確実に有効なので、風邪かもしれませんけどね、風邪、発熱のときに、コロナ感染かもしれないというふうに疑ってそういう行動を取っていただくというのが非常に有効だと思っているので、より強めにお願いをさせていただいております。

 結局、変異株が感染力が強い、重症化リスクも高いという話がありますけれども、重症化リスクは医療の話なので、なかなか素人、一般の県民の皆さんにそれをとどめてもらうことは難しいかもしれませんけれども、感染力が強いことに対する対応としては、早く感染自体を防いでもらうという、手洗いとか手指衛生とかの徹底もありますけれども、感染した場合に、それを早く確定させて、発症から入院までの間での行動、したことに伴う感染拡大を最小限にしていくというのは、もうこれは変異株だろうが何だろうが、既存株だろうが同じ必要性がありますけど、変異株が感染力が強いとなれば、それはなお一層その必要性が高いというふうに思っていますので、県民の皆さんに御協力いただける範囲内のお願いとして、早めに疑っていただくということをお願いして変異株に備えていきたいというふうに思っております。

私自身は、平井知事は全く別物だと言われますけど、基本的には感染症なので、基本は変わらないわけです。それをより徹底するとか早くやる、我々だってPCR検査を終わらせると、早く行動歴調査を終えて、早く検体を取って、早く検査にかけて、早く陰性、陽性をはっきりさせて、早く入院していただくというのが感染防止の基本なので、そういった意味で、我々も感染確認後の所作をできるだけ早くしていくということの努力をしますけれども、その前の段階で感染されたかもしれない県民の皆さんにお願いできることとして、そのリードタイムを短くしていくというためにお願いをさせていただいております。

 


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