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2月10日質問事項2

2.島根創生

○山陰中央新報:山陰中央新報の原田です。

島根創生のほうから伺います。

 今年はコロナ対応というところで想定外な部分も多かったと思うんですけれども、今年度の取組の進捗状況など、現状をどのように分析されていますでしょうか。

○丸山知事:イベントは実施できなかったものが多かったですけども、これはオンラインの開催だとか、映像なりを撮影してオンライン上、ウェブ上に乗せてアクセスしてもらうというふうな工夫もしまして、結果的には特定の日時、時間で参加してもらうという形に比べて、自分の好きなときに視聴してもらい、視聴者が増えたというものもあります。これはコロナの影響を避けるために消極的に取った措置でありましたけれども、結果的には、より広い方々に情報発信ができているというところもあります。そういったコロナ対応をしつつ、そしてアフターコロナであっても続けていくべき施策も出てきていますので、そういうことで、影響は相当程度あると思います。ただ、人の命のリスクを感じながら島根創生の施策を進めるということは現実の選択肢としてはありませんので、これは、最初にやる仕事として、コロナ対応をやりつつ、そしてその余力の範囲内で最大限、人口減少対策の事業を、優先度を決めて大事なものからやっていくということで対応していきたいというふうに思います。

○山陰中央新報:新年度になるとワクチンの接種も始まって、一定程度、コロナ対応というのも落ち着く、収束するかどうか分かりませんが、収束が見えるような状況にもなるかもしれないと思っているんですが、一方で、島根創生も、先ほど影響があったというふうにおっしゃられましたけども、再スタートというか、軌道修正をしながら再スタートする年なのかなと思っております。来年度に向けて、コロナ収束後を見据えて、どのように軌道修正しながら取組を進めていくか、力を入れていく部分、またあればよろしくお願いします。

○丸山知事:コロナの状況を受けて、多分、大都市部だと施策変更が一部要る部分があるかもしれませんが、島根の場合は特段これまでの施策を軌道修正しなきゃいけないと、方向を変えなきゃいけないというものが出てきたとは思っておりません。ただ、割けるリソースパワーが限られていますので、当初想定していただけの進捗が遅れるということだろうというふうに思っています。なので、施策変更みたいなところっていうのは、今のところ、いろんな分野を見ても、イベントがそのまま開催できないというのは一時的にありますけど、そういう施策の方向自体は大きく変わるところはないんじゃないかと。地方回帰というところがありますから、そのIターンにもうちょっと力を入れていかなきゃいけないというところとか、力の入れ具合というのはあるかもしれませんけども、やらなきゃいけないと思ったことがやらなくてよくなったとか、やり方を何か大幅に見直さなきゃいけないところというよりは、進捗が遅れざるを得ないということじゃないかというふうに思っています。

 そして、コロナの収束が見えるかどうかということですけど、ワクチン接種は、冷凍庫が届いたぐらいでは進みません。プロパガンダに近いと私は思います。冷凍庫が届いたって、ワクチンが届いてないわけですから、それがいつ来るかも分からないような状況で市町村が準備作業をしている。その場所を確保しろ、医師、医療関係者を確保しろと言われている異様な状況というのは、まだワクチン接種が順調に進んでいる、進みつつあるとはとても評価できないというふうに思いますし、みんな疑問に思っているけど誰も聞かないから私も不思議だなと思っています。この今打とうとしているワクチンの抗体が一体どれだけもつのか、繰り返しこういった集団接種も含めてやらなきゃいけない状況になるのか、インフルエンザワクチンのように、普通の診療所なりクリニックで開業医の先生に打ってもらえるような状況というのは、あの温度管理が要るうちは多分無理なので、そういう温度管理が要らない、普通のインフルエンザワクチンと同じようなものが流通する見込みが立つまでは、インフルエンザと同じようになったというふうには言えないと思いますから、こういうビッグプロジェクトを毎年やらなきゃいけないのか、冬場にもう一回やらなきゃいけないのかよく分かりませんけど、今認可されているワクチンとか、これから認可されていくワクチンの抗体がどれだけもつのかということも含めてじゃないとワクチンを一度接種すると、結核とかですかね、大体何十年もつとかっていう抗体であれば非常に効果的かもしれませんけども、そんな話は聞きません。ワクチンの集団接種を1年に1回やり続けなきゃいけないと、それが通常の開業の先生方は担ってもらえないということだとすると、相当の負荷がまだ残っていくということだというふうに思いますし、もう一つは、あのワクチンは感染を防ぐのではなくて、重症化を防ぐというものでありますから、治療薬が開発されなければ、やはり重症化による死者というものをイメージしないといけないことになるでしょうから、そういうワクチンで時間を稼ぎながら、早く治療薬が開発されるという状況を期待しなきゃいけないんじゃないかと。

 私自身は、ともかく国立病院機構等に特殊な冷凍庫が届いたということが、皆さんがワクチンを打てるような時期が近くなったというふうには、評価することは全然できない。そこからどうやって、いつ頃ワクチンが届いて、いつ頃終わるか、スタート時期が明らかにもなってないし、終わる時期も示されてない。それはなぜならば、積み上げた数字じゃないからですよね。だから、例えば医療関係者が終わらなければ高齢者はやらないのか、並行してやるのか、そんなことも決まっているようで決まっていないんじゃないかなと思いますし、1回目がどれだけ終わるかというのも道筋がついてないので、明るい話で、希望の持てる話だと思いますけども、若干政府の言われようというのは、威勢はいいですけど、頭が前に出て、足が後ろに行っている前のめりの感じがしますので、やっぱり実際、ワクチン接種をする現場がついてこられるような状況になって、現実的なスケジュールが見えてくるということが要るんじゃないかなと思います。

 今日の新聞に出ていましたけど、ワクチンの注射器の話とか、実質7,200万人分が6,000万人分だったとかという話、こんなこと、もう前から分かっているはずですよね。いい話が出て、後で悪い話が出てくるということの繰り返しよりは、やっぱり6,000万人分というふうなことをちゃんと伝えて、それをどうしていくかと考えないと、7,200万人分で用意して、6,000万人分でしたというのって、物の進め方としてはよくない。ですので、想定したよりもうまくできたっていう状況のほうがいいので、想定をよくしておいて、実現はなかなか難しいということの繰り返し、スケジュールの話も含めて、そんな感じがしますので、そういうことよりは、堅実なワクチン接種ということを政府は目指してもらうべきだなというふうに思います。

 

○中国新聞:中国新聞の松本です。

島根創生なり人口減少対策というのを最重要課題に上げられて就任されたと思うんですけども、今の時点で、ちょっと先ほどの質問ともかぶるかもしれないんですけども、人口減少対策の決め手みたいなものっていうのは、何かこれまでの施策なりの成果として見えてきていますでしょうか。

○丸山知事:やはり一つは、島根の暮らしが客観的な状況よりも若干低く評価されている、これは県民の皆さん、子供さん、親御さんも含めてというところがあると思いますので、そこを直していきたい。なぜならば、東京を中心とするメディアというのは、東京のいいところ、田舎のよくないところというのを一生懸命出してくれますので、我々はふるさと教育を通じて島根のいいところを、教育を通じて見直してもらえるように教育を行ってきていますけど、東京の生活の厳しさというところが客観的にやっぱりイメージするのは難しい。東京とか大阪、便利だけど家がこんなに狭いとか、便利そうに見えるけど朝は人を押しのけないと電車に乗れないということは、行って初めて分かったりする人ってたくさんいると思うので、それはそういう、正直言って頑張っている地域というのは一長一短どっちもあって、その組合せの問題なので、東京の、都会の厳しさというとこまできちんと見えた上で判断されているんだったら、もうそれはそれで悔いがないというか、判断に誤りはないでしょうけど、島根の若者とか親御さんがそこをあまり意識せずに人生選択をされていたりするのであれば、それは直していったほうがいいんだろうというふうに思っています。

 そして、やっぱり、残ってもらうためにも、自分もいろんな仕事がしたい、自分がしたい仕事がないという話もあります。この前、アクアスに行ったんですけど、出迎える職種の方が、女性の方がされていて、入場券の確認とかをされたり、制服があったり、そこは応募が多いらしいんです。こういう、ディズニーランドじゃないですけど、キャストとして人に応対する仕事って(島根では)あまりないので、そういう意味では憧れて申込まれることがあると館長さんが言われていましたけど、やっぱりそういう仕事をしてみたい、と思えるような職場が少ないというのは確かにそうだと思うので、そういう場所をつくっていかないと、そういう職業を目指す方からすると、離れようかというふうに思われるでしょうから、いろんな仕事、都会にあるものを同じ量そろえるのは難しいかもしれませんけど、バラエティーをできるだけ、いろんなお店にしても、多分お店とか仕事が増えないといけませんから、そういうまちづくりみたいなことも含めて、都会でないとこの仕事ができないというような仕事を減らしていかないといけないなというふうに思っています。簡単じゃないですけどもね。

 なので、若い人たちが、自分がやりたいことを島根でできるんだと、この暮らしっていうのは不便なとこもあるけども、不便なとこの裏返しとして、要するにプライバシーがないという物の見方もできます。でも、プライバシーがない代わりに、最近、何か外に出てこないけど、見かけないけどどうとかという、声をかけてもらえるっていうのはそういうことなんですよね。プライバシーがある東京とか都会のマンションだと、隣の人もどういう人か知らないので、声かけることもないから、それはもう自己責任ということですよね。人から助けてもらえるけどプライバシーが完璧って、この組合せは絶対ないわけですよ。自分のことを周りが知っている、だから気にかけてもらえる。それを、周りの人が自分のことを知っているっていうことをプライバシーがないと取るのか、プライバシーはない、知られちゃっているけど、その代わりいろんなことがあると気をかけて、声をかけてくれて助けてくれるという、そこの組合せの問題なので、そういうことの構造を、いいとこだけを取るという選択はないので、そういうののどっちがいいかということを生活として、価値観としてどっちを選ぶかという問題なんですよということを伝えるには、まだちょっと、都会の厳しさというか、都会のいいところは見えても、都会のいいところの裏返しの部分がなかなか伝わっていない気がするので、そこをきちっと伝えて、最後はそのお子さんの人生選択なので、そこで間違いのない判断をしてもらうと。そして、我々としてはできるだけ島根の魅力を高めていくことで、そういう島根に残ろうと、島根に戻ろうという判断をしてくれる人を増やしていくというふうにしていきたいということです。ちょっとまとまりませんけど。


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