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8月28日質問事項1

1.原発

○丸山知事:それでは、定例会見、よろしくお願いします。

○山陰中央新報:よろしいですか。知事、済みません、山陰中央新報の高橋です。

 先日、知事は福島第一原発と周辺の自治体、それから福島県などを視察されましたけれども、改めて御所感をお伺いしてもよろしいでしょうか。

○丸山知事:福島第一原発を初め福島県内の各所を2泊3日にわたって現地調査をさせていただきました。

 福島第一原発では、津波により原子炉を冷却するための必要な電源が途絶したということで、大きな災害を引き起こしたということでございましたので、やはり津波の対策、そして多重かつ堅固な電源の確保が欠かせないというふうに痛感をしたところであります。

 また、1号機から大体100メートルぐらいでしょうか、の距離で4号機まで眺めれる場所で全体を見渡したわけでありますけども、その際も、防護服といったものなく、この格好に背広を着たぐらいの格好で、車からおりて現状を確認することができました。そういった意味では、原子炉周辺の建屋、また福島第一原発の敷地内の除染などが進んでいるということも身をもって感じたところでありますし、周辺にありました仮設の土砂などの仮置き場といったところを拝見いたしましても、福島県内全体としての除染が進んで、いわゆる空間線量といったものも大幅に下がっているといったことも感じたところであります。

 そして、福島県、特に浜通りといった地域で、事故前の水準までまだまだ戻れていないということでありましたけれども、農業の生産が復活するといった形で復旧・復興が一歩一歩着実に進んでいるということも感じた次第であります。

 また、当時の避難の状況を大熊の町長さん、そして当時従事をされたドクターの先生からも伺いましたけれども、やはり医療などのケアが必要な方々を、その体調に対するケアの体制なく、急いで慌てて動かすことが災害関連死といったものにつながったといったお話も伺いましたので、事前の準備として医療ケアが必要な方々のための必要な車両の準備ですとか避難の体制をあらかじめ、万が一に備えて準備をしていくということが必要だというふうに感じたところであります。概略は以上であります。

○山陰中央新報:御一緒させていただきまして、改めて苛烈な事故現場の状況と、事故から8年5カ月という長い期間が過ぎたにもかかわらず、いまだに収束していない状況を見られたと思うんですけれども、それに対しての思いみたいなところはどのように感じられましたでしょうか。

○丸山知事:やはり安全対策、こういった事故を引き起こさないための事前の準備、安全対策ということが大変大事だというふうに改めて、身をもって痛感したところであります。

○山陰中央新報:これから島根県で考えると、島根原発2号機の再稼働、3号機の新規稼働に向けて規制委の審査が続いている状況で、いずれ2号機、3号機について稼働の可否を判断するタイミングが出てくると思うんですが、今回の視察が稼働の可否に影響を及ぼすかどうかについては、知事、どのようにお考えでしょうか。

○丸山知事:視察をしたから結論が変わるとかということではないと思いますけども、現状を見させていただいたということを通じて、やはり安全対策といったときの具体的なイメージを自分の頭の中で具体的にイメージできるという、たくさんの素材をいただいたということでありますので、そういったことを島根における万が一のための安全対策に生かしていく大きな糧となったというふうに思っております。

○山陰中央新報:島根県も広域避難計画を策定していらっしゃって、今、訓練なんかも行っていらっしゃいますけれども、そういう部分で防災部に計画の見直しであったりとか対策について、何か戻られてから指示は出されましたでしょうか。

○丸山知事:防災部の職員も一緒に見ておりますし、私が訪問する以前に見ている職員もおりますので、やはり福島で教えていただいた事柄を含めて、現在の避難計画ですとか避難のための具体的な準備について、あと県庁内の体制ですかね、について具体的に、足らざるところはないかどうかということをいま一度見てみるということが必要だと思いますので、そういったことについて、防災部の話をよく聞きたいというふうに思ってます。

○山陰中央新報:チェックするようにというふうに指示を出されたということですかね。

○丸山知事:私としてちょっと問題意識を持ってる点が二、三ありますので、そういったところを具体的に、今後、指示をしていきたいというふうに思ってます。

○山陰中央新報:その問題意識を持っていらっしゃる点は、差し支えなければお伺いしたいんですが、どういった点でしょうか。

○丸山知事:福祉車両の準備、追加ということをどう進めていくのかということ。それから、皆さんがお座りの、対策本部を実施するこのスペースとか、万が一、これは原子力災害に限りませんが、本日も九州北部で豪雨が発生しておりますけども、自然災害を含めて、非常に大きな災害が起きたときに、県本部としていろんな意思決定をしていく体制として、この県庁6階の状況というのが、報道対応していくということも含めて、機能的な体制になっているかどうかということを、十分なのかどうかということを、この辺もチェックしなきゃいけないと思っていますので、そういう指示をしておりますし、あとは、内堀知事から、やはり発災直後の通信、未曽有の大地震と原子力災害が重なった事案でありましたので、地震ということで相当電源、通信手段が限られたということで非常に苦労されたというふうに伺っておりますので、そういった意味での非常時、これは原子力災害に限りませんけども、通信手段の確保というところが十分なのかどうかということを確認するようにというふうに指示をしております。

○山陰中央新報:広域避難計画につきましては、何か見直しを指示したりはされましたでしょうか。

○丸山知事:今のところは特段ないです。


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