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6月28日質問事項1

1.島根創生計画

○山陰中央新報:知事、よろしいでしょうか。山陰中央新報の高橋です。

 昨日、地方創生・行財政改革調査特別委員会のほうで、県の最上位計画となる島根創生計画の案の骨子を議会のほうに示されました。これについてお尋ねをしたいんですけれども、知事の狙いとか意図とかっていうのは、どういうふうに今考えてらっしゃるのかというのをちょっとお伺いできますでしょうか。

○丸山知事:島根県の最大の課題であります人口減少に歯どめをかける、人口減少に打ちかつ島根をつくっていくということを、島根創生を県政の中心的な視点として捉えて県政を運営していきたいということが私の方針でありますので、その内容を反映する総合計画、また地方創生の総合戦略を並行して策定をしていく、その基本的考え方をお示しし、昨日は県議会の特別委員会で御説明をすると。それに先立ちまして全員協議会で御説明をして、県議会本会議、委員会での御意見をいただいた上で、さらに市町村、そしてこの総合計画をつくるための審議会等を開催する中で、さまざまな御意見、御指摘を踏まえて、幅広く検討した上で具体的な政策を取りまとめていきたいというふうに考えておるところであります。

○山陰中央新報:特に知事がここに力を入れたいという部分でいうと、今まで産業振興と子育て支援と中山間地域・離島対策っていう現行の部分の柱があったと思うんですが、その点について特にこの部分で力を入れたいというのは何かございますでしょうか。

○丸山知事:大きな柱組み、政策の構成は大きく変えていないですけれども、やはり基本的には県内産業の活性化、振興というところが、若い方々に残ってもらう、そして戻ってきてもらう、そしてこの島根の地で子育てを、希望されるお子さんの数を希望どおりに実現してもらうといったことの一番ベースになる雇用所得といったところの底上げをしていくというところに力を入れていかなきゃいけないなというふうに思っております。

○山陰中央新報:加えて、「島根を創る人をふやす」ということで、人材育成とか人材確保っていう部分を大きく打ち出されたのかなっていうような感想を持ったんですけれども、その点はどのようにお考えでいらっしゃいますか。

○丸山知事:そこのところは新しい柱でありまして、いわゆる社会一般に流れている情報、そして国の学習指導要領に基づきます一般的な全国平均的な教育では、この島根で暮らすことの意義、よさというものが必ずしも伝わり切れないし、そういうことをちゃんと補充していくためのふるさと教育が必要だということ。そして、一旦、島根の高等教育機関の現状からいたしますと、進学に際して都会地に出られるという構造にありますので、そういった方々への継続的なアプローチを厚くしていかなきゃいけないというふうなことで、そういったことにもあわせて取り組んでいかなきゃいけないというふうに思っておるところであります。

○山陰中央新報:計画の中では、第1編を総合戦略というような形で位置づけられた上で、2編、3編のほうではサービスの充実であったりとか県土づくり、インフラをイメージされてると思うんですが、そういうものを打ち出してらっしゃると思うんですが、その2編と3編の扱いというのは、知事としてはどういうふうにしていきたいなというふうにお考えですかね。

○丸山知事:総合戦略に相当する部分は相当程度、総合計画をカバーしておりますけども、必ずしもフル、それで全てが足りるというわけではありませんので、そういったこと、県民生活全般を取り扱う最上位計画、総合計画の中では、この2編、3編も必要であるということで、この政策の整備をさせていただいています。

○山陰中央新報:今後、きのうは骨子の案という形で示されてますけれども、具体策であったりとか目標数値という部分が出てくるのかなというふうに思うんですけれども、そのために現行の計画、今やっている計画の検証というのは非常に重要になってくるのかなというふうに思っているんですけれども、知事としては、今の現行の計画の数値目標であったり達成状況というのを今どういうふうに分析していらっしゃいますでしょうか。

○丸山知事:いろんなKPIを置いてますけれども、その中での最上位のKPIというのは合計特殊出生率と社会移動の数字、今のところ若干マイナスですけども、その数字を縮小していくといったところが、ある意味集約される、一番、大KPIみたいな扱いになろうかと思いますので、そういった点では策定時点より、合計特殊出生率は若干の改善、社会減については当初の見込み以上の改善をしております。ただ、社会増減というのはどうしても景気の変動、大規模な企業立地があったかなかったかといったところで一時的な要素もありますので、これが実力ベース、かたい数字として実現できているかどうかというところは、必ずしもそうではないということで、そういう一時的な、フォローの数で実った数字であることも頭に入れていなきゃいけないという意味では、この数字だけ、この数字でうまくいっていると断言することはできませんけども、トレンドとしては目指している方向に進んでいっているという理解になります。

○山陰中央新報:その具体策の中では、知事として今、思いの部分でどういった政策、具体的施策を打ち出していきたいというふうにお考えでしょうか。

○丸山知事:先ほど申し上げましたように、産業振興のところ、やはり県内の活力を高めてほしいっていう声が強いと思いますので、経済の振興、特に長年のここのところの流れでいきますと、衰退の傾向にあります農業のてこ入れといったところ、それが中山間地域全体のベースになる経済のもとだと思いますので、これは農業に限りませんけども、そういった地域に根差した産業、企業の振興を図っていくというところが大事だと思っております。

○山陰中央新報:きのうの特別委員会の中でも、県民ニーズをどういうふうに捉えて、新たな具体的施策を打っていくのかというところは一つポイントであろうというような議論もありましたけれども、県民ニーズを酌み取るためには、県民から意見を聴取したり、そういう場も必要なのかなと思うんですが、知事はその点について今どのようにお考えでしょうか。

○丸山知事:これは通例の手続の一環でありますけれども、広聴会を開く、一番は県議会の御意見だと思いますけども、それで必ずしも十分、それだけで足りるということではなかろうという前提のもとで広聴会を開いたり、直接総合計画と銘打ちませんけども、車座トークですとか女性活躍100人会議といった、これまでの仕組みの中で必ずしも直接声を伺ってなかった方々の御意見も伺って、策定していきたいという考えであります。

○山陰中央新報:その広聴会のスケジュール感というのは、今お持ちでいらっしゃいますでしょうか。

○丸山知事:ちょっと担当部のほうで考えてますので、恐らく今回の県議会にお示ししたものを、まず各地区ごとに、地域ごとに広聴会を開いて御意見を伺うということに取りかかることになると思います。

○山陰中央新報:市町村、19市町村ありますが、どこも恐らく現行の第1期の総合戦略が今年度で終期を迎えると思うんですけれども、それで新たな総合戦略を市町村もつくられる形になると思うんですが、県の目標を達成するには、当然市町村の協力、市町村とタッグを組んで取り組むことが必要かなというふうに思うんですけれども、その方向性であったりとか、目指す合計特殊出生率であったりとか社会増減の均衡という部分で目指す数値の部分で、市町村と調整をとられたり意見交換をとられるお考えというのはおありでしょうか。

○丸山知事:当然意見交換はしていくことになると思います。先ほどちょっと個別に上げなかったですけども、市長会とか町村会とかっていう組織ごとになるのが前例からすると考えられますけれども、そういった場を通じて県側の考え方をお示しして御意見を伺うという機会が必要になってくるとも思っております。数字を合わせるかどうかという意味でいきますと、前回の総合戦略のときも議論になりましたけども、市町村の計画の数字のほうが高い数字になっておりますので、それを無理やり合わせようという気もありませんし、我々はその数字を高めるというよりは、達成時期を前倒しするという形で、数字、出生率の2.07を高くするとか、社会移動をプラスにするというところではなく、まずは人口減に歯どめをかけるという2つの2大指標の早期実現に取り組むという姿勢で、時期の問題として早くその準備をつくり上げるといった形の考え方をお示しすることになると思います。

○山陰中央新報:なかなか数字的な部分で市町村と合わせるというのは、今のところはお考えじゃないという認識をさせてもらってよろしいですかね。

○丸山知事:はい。

○山陰中央新報:わかりました。

 

○中国新聞:中国新聞の岡田です。県議会の、きのう、特別委員会の中では、島根ならではの具体策を出すべきではないかという意見もありましたけど、その辺の島根ならでは感というのは何か今、知事の中でお考えはあるでしょうか。

○丸山知事:自然とそうなっていくとは思いますけども、島根らしくなければ、島根に生まれた方が戻ってこよう、残ろうというふうに思っていただけないと思いますので、ともかく、抽象的な言い方ですけども、東京と同じ土俵で勝負をしていくっていうことじゃなくて、島根のよさを理解してくれる島根の出身の子供さん方、そして島根に生まれたわけではないけども、この島根の魅力を魅力として感じてもらえる方々にきちんとアピール、アプローチをして、人口をU・Iターン、それから島根でずっと生活してもらうといったことを通じて、この島根の魅力をきちんと磨いて、それを訴えて、それを評価してもらうというプロセスを、そのプロセスの線は太くしていかなきゃいけないというふうに思っています。


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