ネオニコチノイド系農薬について


 

【提案No.A2021-00529】11月20日受付

 

 ネオニコチノイド系農薬についてのテレビ報道を見ました。

 宍道湖で1993年を境にワカサギ、ウナギ等が獲れなくなり、漁獲量の激減時期とネオニコチノイド系農薬販売開始時期が一致していることから、当農薬の影響が疑われると考察している研究が紹介されていました。この農薬の影響について、県として調査、分析、対策をされる予定はありますか。

 

【回答】1月7日回答

 

 宍道湖のウナギの漁獲量は、1993年(平成5年)の24トンから減少し、近年3.5~10トンで推移しています。全国では1970年(昭和45年)頃から減少し、現在では約50分の1にまで低下しています。

 この原因については、養殖種苗用にシラスウナギを乱獲したことなど諸説ありますが、現在、全国的にシラスウナギの漁獲規制などの保護対策が進められています。

 また、宍道湖のワカサギの漁獲量は、1993年(平成5年)に190トン、94年(平成6年)には20トンに減少し、現在ではほとんど漁獲されない状況が続いています。

 ワカサギは水温30℃以下の環境に生息する魚で、宍道湖は分布の南限に当たりますが、漁獲量が急減した1994年は、夏に30℃以上の高水温が続き、ワカサギのへい死が生じた可能性が高いと考えられました。また、近年のほとんど漁獲されない状況についても水温の影響が大きいと考えています。

 漁獲量の減少につきましては、さまざまな原因が指摘されており、減少に影響を与えた可能性があるものの一つとしてネオニコチノイド系農薬が示されたものと理解しています。

 現在、県ではネオニコチノイド系農薬と水産生物に関する調査の予定はありませんが、いただいたご意見を業務の参考とさせていただきます。ご意見ありがとうございました。

(農林水産部沿岸漁業振興TEL:0852-22-6013)

 

 

 


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