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「病院中心」から「在宅中心」へ・変わるしまねの医療

しまねの医療がいま、変わりつつあります。これまでは、入院し完治を目指す「病院中心」の医療でした。これからは、自宅や施設に医師や看護師が訪問して診療・処置を行う「在宅中心」の医療になります。住み慣れた地域で暮らし続けながら、安心して支援が受けられる仕組みづくりが進められています。


大田市立病院のカンファレンスの様子の写真
大田市立病院のカンファレンス。患者の希望がかなうよう、入院直後から退院を見据えたサポートに取り組んでいます


これまでの医療とこれからの医療の説明図


在宅復帰に向けて病院が支援

急性期・回復期医療を担い、在宅への早期復帰に向けたサポートに取り組む大田市立病院。院内では看護師や理学療法士らが定期的に、入院患者の情報交換をしています。

「Aさんは自宅退院を希望。トイレ動作の自立を促していきます」

「Bさんは、家族が自宅介護を検討。訪問看護を紹介しましょうか」

個々の事情に沿った支援を検討し、退院が決まった患者には家族や外部のケアマネジャー(介護支援専門員)らを交え、在宅に必要な医療・介護サポートを打ち合わせます。

つなぎ役となる地域医療連携室の杉本奈々絵室長は「入院早期より患者さんや家族の意向を確認し、院内だけでなく退院後にかかわる地域のさまざまなスタッフと協力し合うことで、患者さんが希望する生活へ安心して移行できるよう、支援しています」と話します。


かかりつけ医と病院が連携

「在宅中心」の医療では、かかりつけ医を中心とした医療機関の連携・役割分担によって患者を支えます。

平時には開業医が「かかりつけ医」として診療や健康管理を行います。病院は在宅での病状が悪化した場合の受け入れや専門的な検査・治療を担います。役割を分担する医療機関が連携することで、一人一人の病状に応じた医療が提供できるようになります。


ITを活用した医療・介護連携

病院から自宅や施設まで切れ目のない治療とケアを提供するためには、患者を支える多くの関係者の連携が重要となります。島根県では、しまね医療情報ネットワーク「まめネット」を活用し、かかりつけ医、病院、訪問看護ステーションなどで連携強化が進められています。


多くの選択肢があります

「在宅中心」の医療では、入院期間を短縮して住み慣れた地域で療養できるため、患者にも負担の軽減や生活の質の向上といった利点があります。

在宅での療養はかかりつけ医だけでなく、歯科医師や薬剤師、訪問看護師などによる医療的サポートや、訪問介護やデイサービス、ショートステイなどの介護サービスによって支えられます。家族や患者が安心して暮らせるよう、医療・介護の選択肢が広がっています。


在宅医療を支える訪問看護

かかりつけ医とともに、在宅医療を支える「訪問看護」は、訪問看護ステーションで働く看護師などが自宅を訪問し、医師の指示に基づき、自宅療養する人や家族の不安・負担軽減に向けたサポートをしています。


どんな訪問看護が受けられる?

「入退院を繰り返している」「退院直後の症状変化が不安」「床ずれや体の痛み、不眠への対応が分からない」などという本人や家族の相談に対し、医療面から専門的に看護や助言をします。

具体的には、健康状態のチェック(体温・血圧測定など)、療養上のお世話(食事・排せつ・入浴・床ずれのケアなど)、服薬支援、点滴やたん吸引などの医療処置、認知症や終末期ケアの看護、医療機器の管理などです。また、かかりつけ医と連携し、急な病状への対応などをします。


訪問看護を利用できるのは?

乳幼児から高齢者まで、病気や障がいにより医療的支援が必要な人、寝たきりになる恐れのある人など、さまざまな方が利用できます。家族への相談対応、また、他の介護サービス等との連携もしています。

訪問看護の利用にあたっては、かかりつけ医や近隣の訪問看護ステーション、地域包括支援センター、市町村などにご相談ください。


訪問看護ステーションおおだ

患者の希望を最優先できる看護に喜び

島根県看護協会が設置する「訪問看護ステーションおおだ」は、看護職員12人と事務職員1人で、24時間対応の訪問看護を行っています。1人が1日3〜5軒を訪問し、脳血管系疾患や精神障がいなどの自宅療養を行う利用者を看護しています。

大国剛君(6)は先天性の障がいのため生後すぐから3歳まで入院を続け、その後、在宅医療に移行しました。体が小さくて寝返りがうてず、常に人工呼吸器が必要なため、同所の看護職員らが、健康チェックと入浴、昼食の介助などをしています。

母親の絵里さんは「家庭のぬくもりを感じたり、いとこと交流したりして、家での生活が息子の精神的な成長につながりました。家族も訪問看護に安心や励ましを感じ、心のよりどころになっています」と話します。

同所の小椋智恵美所長は「病院では治療優先の生活に患者さんが合わせることになりますが、在宅医療は希望する療養生活を選べます。利用者に寄り添った医療・看護ができることに、仕事の喜びとやりがいがあります」と、訪問看護の魅力を語っています。


剛君の健康チェックをする訪問看護職員の写真
剛君の健康チェックをする訪問看護職員


訪問時の様子の記録をつけている写真
訪問時の様子は記録を付け、家族や他の看護職員と情報を共有


訪問先の確認をするスタッフの写真
訪問先の確認をするスタッフ




●問い合わせ先
医療政策課(TEL:0852・22・6548)
高齢者福祉課(TEL:0852・22・6341)



お問い合わせ先

広聴広報課

島根県政策企画局広聴広報課
〒690-8501
島根県松江市殿町1番地   
【電話】0852-22-5771
【FAX】0852-22-6025
【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp