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命つなぐ空飛ぶ救急治療室『ドクターヘリ』

医師と看護師を乗せて患者のもとへ急行するドクターヘリが、県内の救命救急現場で活躍しています。平成23年6月の運航開始以来、出動件数は計3000件を突破。離島や中山間地域を抱える島根県にとって、ドクターヘリは県民の命をつなぐ『空飛ぶ救急治療室』として大きな役割を果たしています。

 

 

ドクターヘリの写真

 

全国8位の出動実績

ドクターヘリは人工呼吸器や心電図モニターなどの医療機器、医薬品を搭載した専用ヘリコプターで、県立中央病院(出雲市)から救急医療に精通したフライトドクター(医師)とフライトナース(看護師)が乗り込んで出動します。

そして、患者発生現場か、臨時離着陸場に指定されている公園や学校の校庭などで、地元救急隊と合流。フライトドクター、フライトナースが患者に初期治療を行い、ヘリで県立中央病院やその他の病院へと運びます。

現在、38道府県で46機のドクターヘリが活躍しています。島根県のドクターヘリは、平成26年度実績で737件出動し、全国8位の出動実績があります。

 

 

ドクターヘリ出動件数のグラフ

 

迅速な処置が最大のメリット

ドクターヘリは、県立中央病院から県内全域に、ほぼ40分以内で到着することができます。フライトドクターやフライトナースが着陸した場所で患者に早く適切な治療を行うことができ、救命率の向上や後遺症の軽減がはかれます。また、道路事情に左右されることなく、患者の搬送時間を大幅に短縮できます。

ドクターヘリ到達時間図

 

ドクターヘリの1日に密着しました

ドクターヘリの運航時間は原則午前8時半から午後5時15分で、県立中央病院屋上のヘリポートで出動を待ちます。

 

 

ドクターヘリの運航は、県立中央病院内にある運航管理室で管理します。県内外の消防機関からのドクターヘリの出動要請を受けたり、事務手続きなどを行ったりして運航を支えます。

 

 

 

運航開始時間の午前8時半、早くも救急搬送の要請が入りました。患者は脳梗塞が疑われる高齢者。救命救急診療部長でフライトドクターの山森祐治(やまもりゆうじ)医師と、フライトナースがヘリポートへ急ぎます。要請から5分後、ドクターヘリは20キロ先の臨時離着陸場へ向けて飛び立ちました。着陸後、救急車からドクターヘリへ患者を乗せ換えて午前9時12分、県立中央病院に帰還。患者は救命救急センターへ運ばれ、治療を受けました。続く出動では、早産の恐れがある妊婦を転院搬送しました。

 

 

 

午後最初の出動は、自宅で体調が急変した高齢者の救急搬送でした。ドクターヘリ機内で離陸準備をしていた山森医師のヘッドホンに無線が飛び込んできました。「患者はCPA(心肺停止)に移行」。機内の緊張感が一気に高まりました。

 

ドクターヘリは救急車との合流地点の廃校となった小学校の校庭へ飛びました。山あいにある患者の自宅から校庭までは約2キロ、起伏に富んだ道が続きます。ドクターヘリの窓から地上を見ていた山森医師は「救急車で運ぶのは大変そうだ」とフライトナースに話します。1分1秒でも早く処置できるよう、着陸地点から医療機器を持って患者のもとへ駆けつけるケースもあります。

その後、幸いにも患者の心拍は再開。着陸地点まで救急車で運ばれた患者を山森医師が車内で処置をした後、ドクターヘリに移し、機内でも処置を続けながら搬送先の病院へと向かいました。

 

 

運航終了前には毎日、出動の反省点を共有するミーティングを開き、今後の救命救急活動に生かします。

 

ミーティングが終わったのもつかの間、山森医師に連絡が入りました。「まもなく転院搬送の要請が入りそうだ」。山森医師はそう言って救命救急センターへ向かいました。ドクターヘリの1日は運航終了ぎりぎりまで続きます。

 

 

ドクターヘリの1日の流れの写真1

 

ドクターヘリの1日の流れの写真2

 

 


 

県立中央病院:救命救急診療部長
山森祐治氏

 

 

山森祐治氏の写真

 

「ドクターヘリは、現場救急と転院搬送という2つの役割があります。早く処置をしたことで患者の命が救われたり、予後が良い結果になったりすることが一番のやりがいです。離島や中山間地域を抱え、医師の数が十分とはいえない島根県で、すべての地域で同じ医療を受けることは現実的に困難です。しかし、ドクターヘリは、医療の地域偏在をカバーする力になります。また、救急専門医を育てるツールにもなります。県民のみなさんにはドクターヘリの有効性を理解してもらいたいですね」


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