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1月17日質問事項

1.風力発電
○山陰中央新報:知事、済みません、企業局が隠岐の大峯山風力発電所を風車の3基のうち1基の廃止を決められました。公営企業では当時、大きな規模の投資で、期待も大きかったと思うんですけれども、今回のこの廃止についてはどのように受けとめておられますか。
○溝口知事:隠岐島は、県内では早く風力発電を始めたんですね。平成の16年2月に運転開始ということで、10年を超えるわけでありますが、隠岐は風がよく来るということがあったようでありまして、それで選定をされたようでありますが、風もいいぐあいに吹かないとなかなかプロペラがうまく回らないということがあって、いろんな故障がそれによって起きました。それで今度、3号機の増速機というプロペラを速く回すギアが摩擦をして運転が停止になったということでありまして、これを最終的に廃止をしようということであります。それから、落雷が多いということがあったようですね。こうした風力発電、安定した空気の流れと、そういう落雷がないとか、いろんな条件があったわけでしょうが、必ずしもそういうことが十分把握できなかったと、事前にはできなかったということに原因はよるんだろうというふうに思います。
その後、江津で9基運転をしておりますが、そちらのほうは、比較的順調に動いておると思います。企業局としては、そうした全体の中でやっていくわけでありますが、隠岐の3号機が使えないということは残念なことではありますが、企業局全体としては、収支は賄っておるということであります。いずれにしても、こうしたものにつきましては、そうしたいろんな条件をよく観察もし、検査もしなきゃいけないというふうに思っております。最初のときですから、そこまで十分な知識といいますか、そういうものもあるいはなかったというようなことも影響しているんではないかというふうには考えております。
○山陰中央新報:やっぱり国と一緒に建設前に1年間風況調査をされて、その後、調査でわかった平均風速が、その後、7.1メートルがなかなか得られなかったということと、落雷も非常に強かったという、やっぱり当時の見通しはなかなか、見通しとしたら。
○溝口知事:それはあると思いますが、風力発電、経験ないとこでやるわけですから、一定のリスクはあるということでしょう。そういうものも生かして、その後の立地などについては検討もさらにそういう角度からしたりして、江津ということを選んだりしてますけどもね。いずれにしても、そういうことのないように、最善の努力をしていかなければならないというふうに考えています。
○山陰中央新報:また、今回のことを教訓にして、過去の判断の検証とか、そういったことも必要になってくるんでしょうか。
○溝口知事:それはこれからですね。
○山陰中央新報:これから必要になってくると。
また今後、風力発電については、今後、見通しとしてはどうなりますでしょうか。
○溝口知事:今のところ、本格的に増設をするという話は聞いてません。
○山陰中央新報:結果的に、累積赤字を3億円重ねたということで、責任を問われることには、問われなければならないのかなとは思うんですけれども、当時の意思決定の方はもう当然退官されておられる中で、責任の所在とか、とり方について、これどのように。
○溝口知事:それは、原因なんかは調べてみますけども。
○山陰中央新報:知事、関連で、国からとか、あと県からも当然企業局にお金が入ってるわけで、税金がつぎ込まれてる中で、いろいろ予測不能なことがあったとはいえ、当時、さっきおっしゃったように見通しの甘さも企業局の方は認めてらっしゃると。知事としては、やっぱりいろんな条件があったとはいえ、その見通しのとこについては甘かったというような認識は持ってらっしゃいますか。
○溝口知事:そこまでの報告は受けてません。よく構想の過程からどういう経緯があったかということは調べてもらおうと思いますけどもね。その上、想定されるような検査というんですか、評価というのができておったのか、あるいはどこかにミスがあったのか、そこら辺はよく調査をしてみたいとは思います。
○山陰中央新報:今回に限らず、きちんと調査、分析することが、江津とか、引き続き2基はやるわけですから、それにも生かされてくるのかなと思うんですが、その辺はいかがですか。
○溝口知事:それはそうですね。ただ、こういうやつは専門的な技術を持つ人たちが雇われてきたりしますから、そういう関係がどういうことになってたかということはよく調べてみようというふうに思ってます。
○日本経済新聞:今の段階での影響の大きさについてなんですけれども、県は再生利用可能エネルギーの促進計画をつくってますが、特にこの中で風力に関して見直す必要がありそうだとか、そういうことまでいってないですか。
○溝口知事:そこまでは聞いてません。
○山陰中央新報:先ほどの見通しの甘さのところでいうと、企業局の報告はおいといて、知事としてのお考えとしてはいかがですか。
○溝口知事:だから、最善を尽くさなきゃいけませんけども、知識の限界もあるでしょうし、どういうことがあったかということはよく調べてみようというふうに考えています。
○山陰中央新報:結果的に赤字が出たことについては、それはさっきおっしゃったように残念だという。
○溝口知事:それは、赤字は企業局全体で考えなくてはいけない話でありましてね、それは損失が生じたのは生じたでしょうが、それはあらゆるものがそうなるわけじゃないんで、そういうリスクもあるということをやっぱり考えながらいろんな事業はしなくてはいけないということですね。
風力などは、日本では新しい電力のソースとして入ってきましたからね、ヨーロッパとか、いろんなとこでありますけども、そういう経験の少ないとこで起こった問題だろうというふうに思いますね。
○山陰中央新報:また、この責任については、今後、今回の教訓を踏まえて、今後黒に必ずしていくとか、そういったところになっていくんでしょうか。
○溝口知事:それは、そういう調査を見た上で、専門家の意見も聞かないと。

○中国新聞:知事、関連で、この発電所について設備の利用率という、実際どれぐらいの期間発電してたかという指標があるわけですけども、それについてはやっぱりそれが低かったから、それは廃止となってもやむを得ないというふうな感想。
○溝口知事:そうではなくて、機械そのものが摩擦とかで使えなくなりますから、そういうことがしょっちゅう起こるようでは修理してもだめでしょう。そういう判断に基づいたということでしょう。
○中国新聞:確認ですけど、利用率の問題ではないということですね。
○溝口知事:いや、それは利用率という捉え方で捉えるやり方もあるでしょうが、わかりやすく言うとそういうことじゃないかと、私が言ったようなことじゃないかということですね。
○中国新聞:なるほど。
さっき指摘されてた再生エネルギーの基本計画が県のほうであるわけですけども、その中で陸上の風力発電というのは設備利用率で、一応目標では20%を目指すということになっているんですね。今回の風力発電所は、一応過去の累積で22%弱は利用されてたということなんで、一応目標値は上回っているという意味で、これをちょっと廃止するというのは、一応計画上は大丈夫な施設を廃止してるわけで、その辺についてはどうやって説明されるんですかね。
○溝口知事:それは、増速機のギアが経年劣化により摩擦をして、これを取りかえないといけない。そうすると相当のコストがかかるということですね。さらに、そうした落雷だとかの問題が解決できるわけじゃないでしょう。ということですね。
○中国新聞:あと、この計画、知事も当然御存じだとは思うんですけども、今の段階で12万3,000キロワット程度発電力があって、平成31年度末で24万を目指すという計画になっていて、これからふやしていかなきゃいけないわけですけども、こうやって廃止をするというところで、その影響というか、あるいは将来に向けてふやすときに反省すべき検討材料とか、そういうところは何か抽出していますか、今のところ。
○溝口知事:それは、さっき申し上げたような、全体的な評価をした上で考えていくということで、今どうするこうするということは、具体的にはありません。
○中国新聞:計画上ふやすということは変わりないわけですね。
○溝口知事:計画は、長い計画ですしね、それは要するにそういう故障のようなことまで想定しているわけじゃありませんので、それは機械的ないわば見通しですからね、それは状況が変われば、それは計画自身も見直すというのが通常でありましてね。
 


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