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10月1日コメント

コメント1百八十神坐す出雲
○溝口知事:それでは、定例会見を始めます。
最初に、私のほうから2点、コメントを申し上げます。
1点目は、こちらにパネルがありますが、「百八十神(ももやそがみ)坐(いま)す出雲(いずも)古代社会を支えた神祭り」という企画展を10月9日から11月29日まで50日間、県立古代出雲歴史博物館で開催します。
古代社会におきましては、神は人々に大きな恵みを与えるとともに、災害や疫病などの災いをもたらす恐れの対象でもあったというふうに言われております。古代の人々にとりましては、神への祈りであります神祭りは、みずからの生死に直結する、生活上不可欠な営みであり、現代人からは想像もつかないほど大きな意味を持っていたと言われております。
展覧会では、県内外の古い神社に伝わります宝物や遺跡から出土した神へのささげ物、神祭りの様子を描いた絵図など多くの作品を展示して、古代社会における神祭りの実態を歴史的に読み解いていこうと、こういう非常に興味あるテーマで企画展を構成をしております。
また、神話の舞台や神々の国として親しまれております古代出雲におきましては、実際にどのような神祭りが行われたのか、特に百八十(ももやそ)の神と、180の神社をキーワードにしていろんなことの分析を博物館の職員の人たちがやっておられます。配られておりますパンフレットには、勾玉の上に「百八十神等集坐」とあります。これは古事記に出てくる言葉であります。オレンジ色の勾玉がありますね。これは出雲大社の境内で出土しためのう製の勾玉でありまして、古墳時代、4世紀ごろのものではないかと言われているわけです。ということは、出雲大社自身がそのころからあの地にあるということを物語るものでありましょうし、その下の濃い緑色の勾玉は、これは石上神宮出土のもので、奈良県の天理市にありますけれども、これも4世紀ぐらいからあると、こういうことでございます。
そのほかにもいろんなものがパンフレットの後ろに出ておりますけども、島根の関連でいえば、美保神社の土でつくった馬の像があります。これは美保神社の境内で出土されたものでありまして、美保神社は大国主の子供の事代主をお祭りしております。土の馬と書いてありますが、古墳時代から奈良時代にかけてつくられたもので、美保神社から出土しておると、こういうことでございます。下は鳥取県の谷畑という遺跡から出てきたものでございます。これも古墳時代のものでございます。
百八十神という言葉は、「広辞苑」なんか引きますと、多くの神々という言葉なんですけども、普通は多いというときは百を使うんですね、百貫とか百草だとか。八十がつくというのは、出雲に絡んだときに百八十神というような言葉が使われておりまして、この百八十神というのは、出雲に特有、出雲の神様たちに関連したものだろうと、一般的に神様が多いという意味じゃなくて、出雲の神様のことを言っていると。
例えば、私もにわか勉強でありますが、「古事記」の中では、国譲りをするときに、大国主が私の住みかとして天つ神がお住まいに使っておられるような大きな宮殿をつくってくださるんなら、私もすぐに人々の目の届かないところに行きますよと、こういって国譲りをするんですか、これに加えまして、私の子供たち、百八十神は事代主が神々の先頭や後ろに立って仕えるならば、誰も背く人はおりませんと、こう言っておりまして大国主の子供たちの数が百八十神であったということでありますし、そのほかにも「出雲国風土記」に佐香神社で酒を醸造するといったときも、百八十神たちがお集まりになるという言葉が使われております。
そういう意味におきまして、百八十神というのは出雲のたくさんの神々を称する言葉として使われているのだろうというふうに推測をされるわけですね。そういうようなこともありまして、きっと興味のある展覧会ではないかと思います。
 

コメント2特殊詐欺被害の防止
○溝口知事:それから、もう一つの話題は、こちらにパネルがありますけども、特に高齢の方々を対象にした特殊詐欺の被害が相変わらず減らないで増えておるということであります。県内では特殊詐欺による被害が今年に入って、8月までに44件発生しておりまして、被害額も2億1,000万円に達しております。昨年の同期と比べますと6件、約3,500万円の増加であり、過去最悪のペースで犯罪が起こっておるということであります。
9月にも、一人で約2,300万円の被害に遭われるという事件も発生をしておりまして、特に高齢の女性の方が被害に遭うケースが増えておるというふうに警察は言っております。特殊詐欺被害を防止するためには、まず家族など身近な方々にすぐ相談をすること、そして少しでも怪しいと感じたら警察や消費者センターに相談することが大事であります。県と県警では、島根県民生児童委員協議会や島根県連合婦人会などと連携しまして、啓発のチラシを個別に配布して注意喚起をするなど、被害防止活動を行っておるところでございます。
こうしたことで、関係の方々と警察当局が連携をするということで、8月18日に島根県民生児童委員協議会と連携の協定を結んでおりますし、9月10日に島根県銀行協会ほか11団体、金融機関と連携をするという協定を結んでおるところでございます。
お配りしてありますけども、このチラシですね、絶対にもうかりますという電話というのは危険のサインであります。それから還付金がありますからお返ししますというのも危険なものであります。それから宝くじの当選番号を教えます、あるいは電話番号が変わりましたので登録を変えてくださいとか、いろんな手口がありますので、よく注意をしなければならないと、こういうチラシをお配りして、被害防止に努めておるところであります。
私からの発言は以上であります。
 


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