3月25日質問事項2

2島根原発(核燃料税・三隅火電・再稼働・廃炉)
○中国新聞:済みません、原発の話なんですけれども、昨日、松江市の松浦市長が島根原発1号機、廃炉が決まっている1号機ですけども、これについて使用済み核燃料についても核燃料税を課税することについて、検討課題の一つとしているというようなお話があったわけなんですけれども、島根県のほうは平成27年度に核燃料税、出力割を導入する改定をしましたが、このあたりについて、知事の今のお考えはどうなりますでしょうか。
○溝口知事:松浦市長さんの言われたこともまだよく聞いてませんから。いずれにしても核燃料税はあるわけですし、松江市の意見もよく聞きながら、どう対応したらいいのか考えていきたいと思っています。
○朝日新聞:済みません、その前段として、3月11日ぐらいに福井の西川知事が使用済み核燃料を課税する方針を明らかにしてるというのがあるんですけれども、原発が同様にある県の福井を参考に、島根も導入したいというようなお考えはあるんでしょうか。
○溝口知事:いろんなことを勘案しながら、よく検討してまいりますが、今の段階でこうするああするということを決めているわけでもありませんし、考えているわけでもありません。
○朝日新聞:知事として、ある意味二重取りみたいになるかなと思うんですが、既に出力割で取ってるとこにまた使用済みっていうことに対して課税するというのは、使用済み核燃料に課税するというのは早く出させるという意味でプラスに捉えているのか、もしそのお考えがあればお願いします。
○溝口知事:いや、ありません、まだ。
○朝日新聞:まだ検討段階ですか。
○溝口知事:やはり原発があることによって、いろんな負担が地元にかかるということで、国も税を取ってるわけですね。それで、それを地方に配るということもやりますし、それぞれの立地県等において、やはり必要な経費がかかるということもありますから、いろんな関連の税もいただいておるわけですけども、そういう全体の中で考える話だと思いますね。


○中国新聞:関連で、使用済みへの課税というのは、検討課題には上がっているんでしょうか、県庁の中では。
○溝口知事:まだ具体的にどうするというようなことはありませんね。廃炉になっていって、その後も廃炉で全てが片がつくわけじゃありませんから、いろんな費用もかかってきますね。そういうものをどう考えたらいいかというようなことで、全体としてどう考えるかということでしょう。だから個別にどうこうということじゃなくて、いろんな要素を勘案して検討していこうと、こういうことです。
○中国新聞:検討する選択肢の一つにはなっていると。
○溝口知事:それは一般論として言えば、全てそうですよね。
○中国新聞:福井県の知事も松浦市長も、スタンスとしては使用済み燃料をいつまでも敷地の中に置いてもらっては困るということで、ある意味、市長の言葉をかりれば追い出し税という形で検討、そのメリットを説明されてるんですけど。
○溝口知事:どういうあれで言ったのか知りませんが、いずれにしても、原発があることに伴いまして一定の負担がかかってくる可能性があるわけでしょう。そういうものをどういうふうにして手当てしたらいいかという問題ですから、そういう中で考えるんであって、特定の考えでなきゃいかんということはないわけです。
○中国新聞:もちろんそこに関してはそうなんですけども、知事も以前、燃料の使用済みについては敷地外に搬出するということを、基本的な方向性としてはそうだというふうに言っとられたと記憶してるんですが。
○溝口知事:それは、国がどういうふうに対応されるかということにも関連しますしね。いずれにしても、原発が存在することによって、周辺自治体も含めまして一定の費用がかかるわけですから、やはり、それは電力を使う人たちが、結局は電力会社を通じて負担をするということになるわけですね。そういう中で、どういうやり方がいいのかということをよく考えて決めるべき問題でありまして、まだ具体的なところをこうするああする、あるいはこういう考えでやろうというところまでは行ってません。
○山陰中央新報:知事の基本的なお考えとして、使用済み核燃料というのは早期に敷地外に搬出すべきだというお考えということでよろしいんでしょうか。
○溝口知事:それはいいでしょうが、どこか受けるとこがなきゃだめですし、あるいはいい方法がなきゃいかんので、そこら辺がまだ明らかじゃないですからね。
○山陰中央新報:使用済みの核燃料については、他県の動向も踏まえて今、調査研究をなさっているという。
○溝口知事:それはやはり国全体としてそういう問題をどう処理したらいいかということをよく考えないといけませんね。やはり国の施策として原子力発電というのが必要だと、これからも必要だというようなことでやっているわけですから。それから、それを縮小していくプロセスにおいても、やはり国民全体が関係があることですから、やはり国全体としてそれをどうするかという方針を決めてやられないと、ばらばらではなかなかいけませんね。
○山陰中央新報:県として、福井県の動向とか、その前にも薩摩川内とか、たしか導入してると思うんですけども、そういう動きというのは当然今、調査研究ということはなさっていると。
○溝口知事:それはフォローしていきますよ。
○山陰中央新報:今はまだなさってないという状況ですか。
○溝口知事:少しはやってますよ。引き続きやっていくということですね。
○中国新聞:ただ、核燃料税は、当然5年ごとの更新なので、平成27年度に出力割を導入して、すぐなんで、まだあと4年ぐらい改定期まであるわけですけども、それまでに検討を進めていくわけなんですか。
○溝口知事:そういう具体的なことまでは。これからの話ですね。
○中国新聞:その制度上5年間の間に、制度としていじるということはできない。
○溝口知事:それは状況が変化すれば、相談事でしょうね。ただ、それを含めて今、どういうふうにしたらいいかというのは方向を決めてるわけじゃないです。
○中国新聞:でも、5年、5年、5年というスパンが絶対決まってるわけではないということですか。
○溝口知事:それはそのときの考えでできてますけども、税制というのは毎年変わってきますわね、極端なことを言いますと。それは状況の変化に応じて適切なものを選択していくということでしょう。
 

○山陰中央新報:知事、済みません、あと、あわせてお聞きしたいのが、きのう、松浦市長が1号機で保管中の使用済みの核燃料について、廃止措置完了前としてる、他電力よりも中電は早目に出す姿勢を持っているというようなことを聞いているというようなことをおっしゃったんですけども、知事は中電から同様のようなことをお聞きになっているんでしょうか。
○溝口知事:松浦さんがどういうことを言っておられるのかよく承知もしてませんが、その前提でいいますと、中国電力から事務方がまだ聞いてるという状況じゃないと思いますね。
○山陰中央新報:という話は聞いてないということですか。
○溝口知事:私自身は事務方から聞いてません。
○山陰中央新報:事務方にもそういう。
○溝口知事:事務方もだろうと思います。ただ、松浦さんがどういうことを言っておられるのかわかりませんから、こっちは控えますけどもね。
○山陰中央新報:はい、わかりました。だから市はおいといて、県としてはそういう事実は聞いてないということですよね。
○溝口知事:事実というか、そういうことは。
○山陰中央新報:中電からは聞いてないと。
○山陰中央新報:済みません、中国電力の関係で、今、首都圏に電力小売が始まるということで、売電を予定しているということでニュースになっていますけども、ちょっと関連で、知事も記憶に新しいか、2年前に三隅の発電所の増設計画をちょっと前倒しして、関電に電気を売ろうかとか言ってて、県議会でもちょっと問題にはなったんですけども、今回、自前の電力もありますし、調達しているという方法もあるんですけども、県外に電気を売るということと、その原発の再稼働との整合性というか、要は原発が動いてないのに電気を調達してほかに売れるような電気があるんだったら原発は要らないんじゃないかっていうような話がまた、反対派等から出てくると思われるんですが、そのあたりは何か知事はお考えはありますでしょうか。
○溝口知事:それは、そのときはほかの火力発電なんかの老朽した分を代替するというようなことだったんじゃないですか。
○山陰中央新報:はい、ええ。
○溝口知事:状況等をよく確認をしてみませんと、議論が混線しますから。だから、そういう状況をよく見て対応するということじゃないでしょうか。
 

○朝日新聞:済みません、またちょっと原発の、今度審査の話を伺いたいんですけれども、規制委で新潟の柏崎刈羽への集中審査を見直すということになって、今後、島根原発が新たな対象になると、どちらにせよ加速するかと思うんですけれども、そのことについて受けとめがもしあればと。
○溝口知事:まだどういう状況で規制委がされるのかわかりませんから、コメントできる状況にないですね。
○朝日新聞:審査が加速すれば、もちろん。
○溝口知事:それはやはり規制委員会がどうされるかというのは、規制委員会で決められて、確定すればそれに合わせて、ほかにも影響が出るでしょうから、それがまたどういう影響があるのかというようなことをよく見ていうことであって、一般論としてどうかというコメントは難しいですね。
○朝日新聞:審査が早くなることイコール再稼働が早まることだと思うんですけれど、それについてよく受けとめてるのか。
○溝口知事:ノーコメントですよ。よくわかりませんから。
○朝日新聞:わかりました。
あと、関連で、ちょっと前の話になりますけど、基準地震動が600ガルから800ガルへ検討してることについてなんですけど、きのう、松江の松浦市長は、安全面を考えればプラスに受けとめてるというふうなこともおっしゃったんですが。
○溝口知事:基本的に規制委員会がどう判断されるかということでしょうね。
○朝日新聞:より安全な方向に、最終決定とかも含めてなると思うんですけれども、そのほうがよいと。
○溝口知事:規制委員会がどう判断するということが大事なんじゃないですか。
○朝日新聞:現時点で、知事としては。
○溝口知事:安全性をチェックするのが規制委員会ですから。
○朝日新聞:済みません、前回も伺ったんですけれど、1号機の廃止措置計画なんですが、あれ12月に安全協定を改定して、いつ出ても大丈夫な状況だと思うんですけれど、今後、中電のほうに早く出すようにというような要請とかは。
○溝口知事:それは中電のいろんな対応もあるでしょうからね。いずれにしても廃炉は長いプロセスですから、そういう中でどういう対応をできるのかということにも関連するでしょうから、今、私どもでどうこうするという考えはありませんね。
○朝日新聞:まず、基本的にやっぱり不安なんで早いほうがいいのかなとは思いませんか。
○溝口知事:それは長いプロセスですから。
○朝日新聞:あともう1点、一つの見方としては、他原発と比べると、やっぱりなぜ島根だけおくれてるんだっていうようなこともあるかと。
○溝口知事:そこはちょっと私も。
○朝日新聞:その点について中電に対して何か聞くというのも変ですけれども。
○溝口知事:やはり中電が責任を持ってやらなきゃいかんことですね。
○朝日新聞:そういう意味では、ちょっと中電がそういうつくったり出したりするのが、ほかと比べてちょっと劣ってると言うと言い方が悪いかもしれん、そういうふうに見ていると。
○溝口知事:あんまりそういうふうな考えはないですね。
○朝日新聞:いずれにしても今後、早く出してくれというような要請は特には。
○溝口知事:早くというか、いろんな事情があるでしょうから。
○朝日新聞:それは見ていかれると。
○溝口知事:よく先方のお考えをお聞きしたり、その上で不適切なことがあれば言ってまいりますけれども。
○朝日新聞:現状では何か不適切なことってあるんですか。
○溝口知事:格別ないと思いますね。
○朝日新聞:特に事務方から詳しい説明は。
○溝口知事:いずれにしても、廃炉をどう進めるかというのは何段階でもやってまいりますからね。それで、我々はそういう大きな、細部まで決めるわけじゃありませんから、今の段階で決められることはこうだということで申請するわけでしょう。それから新たな具体的なことになると、その段階でまたやってもらうという仕組みをつくりましたからね。
○朝日新聞:逆に、今知事がおっしゃったように、最初の段階はそんなに細かく詰めてなくていいなら、もう出てきて。
○溝口知事:詰められないわけでしょう。
○朝日新聞:それは中電がということですか。
○溝口知事:それは中電としてですね。
○朝日新聞:でも、詰めなくていいから出す……。
○溝口知事:それは長いプロセスですから、何か大きな支障があるんであれば、それは先方からも言ってくるでしょうし、そういう状況にまだありませんから、我々もよく状況は注視をしております。
○朝日新聞:要するに最低限のラインがまだできてないということなんですか。
○溝口知事:そういう点を含め、規制委員会が見てるわけでしょうから。
○朝日新聞:見てるんですか。

○朝日新聞:済みません、冒頭伺ってたことをちょっとまた確認になるんですけど、使用済み核燃料への課税というもの、その考え方自体はプラスかマイナスか、どういうふうに受けとめてらっしゃるかなっていうのを、もう一度伺えたらと思うんですけど。
○溝口知事:それはよく考えて、まだよく検討もしてませんから。
ただ、先ほど一般論として申し上げているのは、廃炉を決めても、いろんな対策を県として必要として、そのための財源が必要だということがあれば、そのためにはやっぱりこういう考え方を整理しないと、それなしで一般論で言うのは適当でないと思います。
○朝日新聞:現状でその財源が足りてる、足りてないみたいなことは。
○溝口知事:そこも何を基準とするかというのは難しいところでしてね、それは他県の例を見たり、先進県がありますから、そこの考え方を調査をしたり、いろんなやり方でやっていきたいと思います。
結局、電力会社が負担するということは、要するに国民全体が負担するということですからね。
○朝日新聞:核燃料税を、そもそも価格割から出力割にしたのも、やっぱり何か財源が足りないというのが。
○溝口知事:そのほうが合理的だろうという考え方だったと思いますけどもね。
○朝日新聞:使用済み核燃料への課税というのも合理的だというふうに判断できれば。
○溝口知事:それはよく調査研究して、あるいはほかの県の考え方なんかもよく聞いてみたり、その上で決めればいいというふうに、我々も関心を持って見ておりますけども、現時点でどうこうということは。そういう状況にまだなってないということです。
○朝日新聞:福井は次の議会でもう俎上にのせるみたいですけど、どのくらいのスピード感でやっていきたいみたいなこと、現状でありますか。
○溝口知事:そこは、廃炉の計画をどうするかというようなことも聞きながらやっていくべきことじゃないかと考えております。
○朝日新聞:そのお考えだと、じゃあやっぱり廃炉は早く計画を出してほしいみたいには思ってらっしゃるんですか。
○溝口知事:早いといっても、数カ月の話ですからね、長いプロセスですから。

 

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