12月25日質問事項4

4原発
○山陰中央新報:知事、済みません、前回の知事会見でお伺いしたんですけど、きょう、島根原発の2号機の申請をしてから丸1年になるわけですけれども、これから再稼働の判断というところも出てくると思うんですけど、再稼働判断のための課題というのは、知事としてはどのように考えておられますでしょうか。
○溝口知事:特別なものはありませんね。今まで申し上げているのは、規制委員会が審査をきちっとして、安全かどうかという審査をして、それで政府はその上で稼働が、原発を基礎的なエネルギーとして一定量を確保しなければという立場から、規制委員会が行う審査をパスしたものについては稼働を要請すると。要請するに際しては、地元自治体、あるいは周辺自治体等ともよく説明をして、地方の意見を聞いた上で最終的に政府が決めると、こういうことでしょう。
私のほうは、そういう審査の結果をよく聞いて、立地自治体もそうですけども、周辺自治体の意見もよく聞いて、あるいは議会の意見も聞いて、総合的に判断をしていくということですから、その枠組みは変わりませんね。
○山陰中央新報:それは以前、覚書も交わされて、そういうふうな今、枠組みで考えられてると思うんですけれども、依然として出雲市であるとか周辺では、その安全協定を求める声というのも上がっているのは事実で、これからまた再稼働の話が現実味を帯びてくると、そういう問題も出てくるんじゃないかと思うんですけれども。
○溝口知事:その問題も前から申し上げてて、周辺自治体も事前了解を必要とする安全協定を電力会社と結ぶようにしてほしいと言ってますが、そこは電力業界全体として、政府の考えも聞かなきゃいけないわけですけども、政府はこうしなさいということは示してないわけですね。そうすると、そのままの状態では立地自治体のほか周辺自治体の意見を聞く際に、例えば意見が違った場合にどのように調整するかというメカニズムがないと、そこは決めようがないと。しかし、それは政府が決めないと、周辺・立地自治体の間ではその調整はつきませんと、だから政府がお考えを示すべきですけども、鹿児島の原発では政府が示さなかったですよね。だから、その場合でも私のほうは周辺自治体の意見もよくお聞きして総合的に判断をしますということを申し上げてるわけであって、そこは変わりません。
○山陰中央新報:知事としては、鹿児島の判断とは全然違うという。
○溝口知事:全然違うというか、周辺自治体の意見もよく聞いて、総合的に判断をしますと。もちろん議会の意見も聞きますということです。
○日本経済新聞:今の周辺自治体の話ですと、先週の木曜日に規制委員会が3号機の視察に来たときに、平井知事が田中委員長に対してかなり拙速な行動は慎んでほしいというようなことを書面で申し入れましたけれども、この平井知事の行動についてはどういうか、御感想というか、お持ちでしょうか。
○溝口知事:私もどういう経緯でなったのかというのは存じませんが、3号機の視察に関して平井さんがそうされたというのは聞いて、その内容も見てますが、他方で、原子力規制委員会の更田委員長、あるいは来られる前に、12月の12日に原子力規制庁から、12月の18日に3号機の視察をすると。それから12月19日に2号機の現地調査を行うという通知をしておるわけですね。それで、平井知事の話があった後なんでしょうか、更田委員長代理は、視察後、3号機の視察については目的は原子力規制庁の職員教育、研修として行ったと。それで、説明を尽くす必要はあるし、信用も得なければいけないということで、平井さんの発言も意識をされて答えておられますね。そういうふうに説明されているんで、そういうことでありますが、誤解を生じないように説明をよく尽くすということは必要だろうと思いますね、規制庁の側において。
○日本経済新聞:これは、その後に例えば平井知事と電話なり会ったりして、この件について話したりということはないですか。
○溝口知事:私自身はありませんが、事務方は聞いております。
12月の12日の段階で一応文書をそれぞれ出して説明してますが、その詳細まで話が行くように、やはり規制庁としても意を尽くすようにやったほうがいいでしょうね。私のほうはそういうふうに、後からですけれども、うちの事務方からは説明を聞いてますから、視察として、まだ3号機が動いてない状況で、工事が進んでるけども、状況を見るとか、そういう規制庁の関係者が原発に関する知識を吸収をしたり、現場を見るということはいいことじゃないですか。
○毎日新聞:済みません、先ほどの話は、溝口知事御自身は3号機の視察に入るというのは、何のために入るかというのは事前には聞いてない。
○溝口知事:事前には聞いてません。
○毎日新聞:で、事前には、理由はわからないけど3号機に規制委員会の委員長代理が視察に来るというところについては、どんな感想を持たれますか。特に気にされなかった。
○溝口知事:私は、規制委員会がおやりになることですからね、うちの事務方から何か私に協議をしなきゃいけないような事項があればしますが、この説明を受けてる限りでは、それは格別、私が聞かなきゃいけないということじゃないですね。
○毎日新聞:鳥取の平井知事はそこで。
○溝口知事:ただ、平井さんのほうでそういうことがあったから、鳥取県とはよく連絡をとって、どうしてそういう文書が出たのか、文書を取り寄せてもらったりして見ましたけれども、規制庁の、規制委員会の説明が平井さんまでちゃんと行かなくて様子がわからなかったということがあったようですから、だから、規制庁も文書を出すだけじゃなくて、よく説明をするとか、そういうことはしたほうがいいだろうなということです。
○毎日新聞:まさに、だから規制委員会のほうの説明不足があったから、平井知事のほうに何らかの誤解が生じたということ。
○溝口知事:それは実態はわかりませんよ、私は。そこまで細かく聞いてるわけじゃないですが、平井さんのほうで、ただ、文書を見ると12月の12日に文書で連絡を受けてるわけですから、そこで事務方が、私が一々これを見るわけじゃないですからね、問題があれば言ってくるでしょうから。
○毎日新聞:じゃあ、鳥取の知事は、そこで何かひっかかるものがあったというようなことなんだと思うんですけども、溝口知事に関しては、その3号機に入りますよというところについては、特に問題点を感ずるようなことはなかったということでよろしいんですか。
○溝口知事:私は、それは事後的にそれを見てるだけであって、要するに3号機は視察であり、職員の教育、研修として行ったという報告、更田委員長代理の報告も受けてますから、それはそれで構わないと。

○毎日新聞:いや、だから、それはそこでいいんですけど、だから、その最初に知事のところに更田委員長代理が島根原発に来ます、初日に3号機を見ます、次の日に2号機を見ますというのを最初に聞かれたときに、別に何か感じることがなかったのかって。
○溝口知事:聞いたというよりも、平井さんのほうでそういうあれを出されたと言うから、どういうところが問題だったのかよく聞いてみなさいという指示を出したということ。それで、平井さんの書かれたものを見ました。それで、他方で、更田委員長代理の記者会見の模様も、見ましたから、規制庁自身の問題としては、そういうことはなるべく、そういう抗議が来るようでないように、いろんな話をよくわかるようにしといたほうがいいだろうなという感想はありますが、そういうことですね。
○毎日新聞:いや、だから、私が聞いてるのはそこではなくて、最初に当然、更田委員長代理が島根原発に来る前に、知事のところにも原子力規制委員会が島根原発に来ますよという話は事前に当然。

○溝口知事:来ませんよ、私には。
○毎日新聞:聞いてはなかったと。
○溝口知事:聞いていません。
○毎日新聞:聞いてなくて、入ったということを知って、それで初めてということですか。
○溝口知事:記事を見て、なぜこういうことが起こっているのかよく聞きなさいと。それで、規制庁はどう言っているのかというのをよく聞きなさいと。それで規制庁の記者会見の模様とかを聞き、平井さんの話も文書を見て、規制庁の視察をするということについては問題はないということです。
○毎日新聞:事前にはだから情報は持ってらっしゃらなかったっていうこと。
○溝口知事:いません。それは私の考えでは、事務方もこういうことで問題はないというふうに思ってたということでしょう。

○日日新聞:知事、済みません、更田委員長代理が2号機の視察終わった後に、審査状況はまだまだ序盤だというふうに言ってたんですけれども、丸1年たってまだまだ序盤、入り口というような言い方もされましたけれども、それについて何かありますか。
○溝口知事:それは、まずこれ新聞報道で見るとか、規制庁のいろんな会見とかで見るわけですけども、PWRのほうから先にやっていますね。それで、やることが想像以上に量がたくさんあって職員が足らないということがありますし、それから冷却のほうもいろんな、途中で電力会社にこうしなさい、ああしなさいというのはやってますが、それもかなりあって、まだまだ審査ができる状況になってないということだろうというふうに思います。

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