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知事定例記者会見(10月16日)

質問事項

4.島根原発関連について

 

○毎日新聞

 済みません、原発の関連でお伺いしたいんですけれども、昨日、きょうと、石川県の志賀町の方で全国原子力発電所所在市町村協議会、全原協というやつですね、市町村集まって会議をやってるようなんですけれども、一部新聞報道もあるんですが、ちょっとその全原協の方が政府の原発ゼロの戦略がありますね、それについて見直しを要請するということを決めたというのがあるんですけれども、この協議会、役員である理事という立場で松江市の松浦市長も入ってらっしゃいます。こうやって市町村レベル、立地の市町村レベルでこういう話が出ているということを、知事はどういうふうに分析されるといいますか、どういうふうに思われますか。

 

○溝口知事

 市町村も立地の団体がありますからね、随時協議をされているということだと思いますね。県の方も立地道県ですか、検討していますから、それぞれ検討もし、県内におきましては松江市ともよく協議をしていくということでありまして、具体的に何かコメントがあるわけじゃありません。

 

○毎日新聞

 今のお話だと、立地道県で何か政府のエネルギー政策に対して何らかの提言をする、何らかの見直しを求めるというようなことはあるんでしょうか。

 

○溝口知事

 7月の段階で国に対するいろんな項目をまとめますから、そういう中で整理が一回できておりますね。現段階でどうこうするということについては、秋にまた知事会なんかがありますから、そういうところで議論していくということだと思います。

 

○毎日新聞

 現状では、何らかの見直しであるとか、そういうものを立地道県の知事に対して溝口知事がやっぱり呼びかけるとか、何らかの提案をする、そういうようなことはないですか。

 

○溝口知事

 まだありませんね。

 

○毎日新聞

 まだないというのは、これからはあるということね。

 

○溝口知事

 いや、知事会やなんかで議論にもなるでしょう。

 

○毎日新聞

 それは14道県の中でということ。

 

○溝口知事

 いや、それはまだ決めておりません。

 

○毎日新聞

 続けてなんですけれども、先ほど立地の市町村のきのう、きょうやっている分については、そういうような見直しを求めるであるとか、原発の長期停止に伴う雇用や地元経済対策の強化、そういうようなものを国に求めるというような話がまとまっているようなんですけども、現実、島根県でもそういう声が松江市長さんからも間接的に上がっているというふうにもとれると思うんですけれども......。

 

○溝口知事

 まだそういうことについては、話は具体的にしていません。

 

○毎日新聞

 以前、こうやって松浦市長が役員になってらっしゃる団体で、役員会でそういうような方針が決まったということであれば、それは松江市もそういうような方針で固まっているというふうに見るのが、組織で決定してるものですから普通なんだろうと思うんですけれども、松江市がそういうような方針を持っているということについて、知事はどういうふうにお考えですか。

 

○溝口知事

 そこはちょっと、詳細がわかりませんから何もわからないところでコメントはちょっと難しいですね。

 

○毎日新聞

 今後、その辺は松江市に対して確認をとられたりというようなことはされるんですか。

 

○溝口知事

 そこまで考えていません。またいずれいろんな問題を相談したりすることがあるでしょうが。

 

○毎日新聞

 この流れでいくと、原発の再稼働についての判断というのも、原発に対してどういうスタンスなのかというところも含めての判断が多少つくような話ではないかなというふうにも感じるんですが。

 

○溝口知事

 それぞれの市町村の中でいろんなプロセスがあって検討されますから、松江市自身もされるでしょう。そういう過程で、また協議をしたり意見交換したりするのは、これからも多々あると思いますけれども、今どうするということを決めているわけではありません。

 

○毎日新聞

 済みません、やはりちょっと原発の話に戻るんですけれども、今、原発から、会見のたびに話題に上りますけれども、原発の周辺、どこまで原発の再稼働に絡むべきなのかという話の部分ですけれども、今話題の大間原発ですね、青森の。大間原発について対岸の北海道の函館市長が建設凍結してくれという話をしてらっしゃるのは知事も当然御存じだと思うんですけれども、その函館の市長さんが15日に首相官邸の方に行かれたときに、記者団に対して建設再開には30キロ、50キロ圏内の全市町村の同意が必要ではないかというような話をしてらっしゃいます。これは建設再開、大間の場合は建設再開ですけれども、同様に島根にも島根3号が建設中のものがありますし、さらに島根1号、島根2号も現在とまっている、再稼働があるということで、この理屈というのは島根でも当てはまると思うんですけれども、こういうような50キロまで含めた自治体に対して、さらに広げて同意を得るべきではないかというような意見に対しては、どういうふうに思われますか。

 

○溝口知事

 それはいろんな意見がありますからね、何度も答えていますけれども、電力会社自身では、結局日本全国同じ状況ですから、やっぱり電力業界としてどう考えるかということも要るでしょうし、またやっぱり、それは原発の立地政策とか、あるいはエネルギーを確保するということにも関連するでしょうから、私は国がある程度そういう問題をどういうふうにして処理したらいいのか、国の関与が必要だろうというふうに思いますね。

 

○毎日新聞

 何度も話題になるんですけれども、その国の関与というのは、具体的にどういうものが想定されるのか、いまいち知事のお話の中ではイメージがつかめないんですが。

 

○溝口知事

 それは難しいんですよ。だから、国が例えば30キロ圏内に係る市町村は全部同意をもらうようにしたらどうかとかいうこともあるでしょうし、しかし、その場合に、前から申し上げていますけれども、意見が違う場合にどういう調整をするかということになるわけですね。それから、夏に大飯原発がありましたけれども、国はこれに直接関与しませんけれども、周辺の府県が意見を言えば、やっぱりそこに出向いていって調整をしないと進まないでしょう。関電だけでは進まなかったわけでしょう。あれは国が行って説明したりして、そういう形で関与しているわけですね。だから、そういう面で、やっぱりエネルギー全体をどういうふうに確保したらいいのかということと関連しますからね。

 

 それから、国は原発30年代ゼロを目指していくということに決めていますからね、そういう観点から国がどう考えるかということも、国が関与する方がいいだろうというのが私の考えですね。しかし、国の方はそうだとはまだ言っていませんね。それから、立地市町村の間で意見が違いますからね。立地というか、周辺も含めてですけれどもね。

 

○中国新聞

 そういった形では、もう既に国には......。

 

○溝口知事

 言っていますよ、何度も。

 

○中国新聞

 どういった形で。

 

○溝口知事

 例えば、もちろん長官に会ったときとか、そういうことをやらないとだめですよと。

 

○中国新聞

 国が関与して、意見の調整をしてくださいと。

 

○溝口知事

 無関係とは言えないでしょうと、国は。エネルギーをどう確保するかという問題ですから。

 

○毎日新聞

 その場合の国というのは、政府という意味なんですか、それとも規制庁という意味なんですか。

 

○溝口知事

 そこは明確な言い方で政府でしょうね。要するにエネルギー政策全体を、エネルギーをどうやって確保するかということは、国というか、政府というか、経産省というか、いうことでしょう。

 

○毎日新聞

 エネルギー政策の中で、国が地元に何らかの説明をする必要があるということですか。

 

○溝口知事

 いやいや、そういう仕組みができていくと、どういうふうにして調整するのかということになるでしょう。だから、そういうエネルギー政策にどういうふうに影響を与えるのかとか、それは国がやっぱり判断しなきゃいかんでしょう。

 

○毎日新聞

 国には、いわゆる知事は、知事の頭の中では、どんな国の枠組みなりというのが理想だと思いますか。

 

○溝口知事

 いや、そこがまだ、突然聞かれても言えません。

 

○毎日新聞

 いや、これだけ長く議論があるものだし、知事も再三再四国が国がというふうにおっしゃっているということは、国にすべて丸投げして、国が決めたものを唯々諾々と受けるというお立場ではないと思うんですけれども、当然国が何らかのものを決めれば、知事も島根県を代表されるお立場からして、それに対して是である非である、もっとこうすべきであるというのは決められるお立場だと思うんですけども、当然そういう流れの中で、現状でも知事の中ではどういうような形で国が関与すべきだというようなお考え、国の考えとは別にして、島根県知事として考えてらっしゃることはあると思うんですが、そこを少しお伺いできませんか。

 

○溝口知事

 もう今まで言ったこと以上にはありませんね。国の方が議論にまだのりませんから。

 

○山陰中央新報

 済みません、先ほどの原発の立地自治体の周辺をどこまで広げて、どこまで再稼働のプロセスに関与してもらうべきかという議論について、また戻るんですが、知事のある程度、最終的なイメージがまだとしても、ある程度国が関与すべきだという考え方というのは、少なくとも立地道県の立地関連、山口も含めた14道県の知事さんの中では一致した考え方であるということでよろしいんでしょうかね。そこもまた違っているという認識でしょうか。

 

○溝口知事

 そこはまだわかりませんね。

 

○山陰中央新報

 まだそこまで進捗してない。ということは、やっぱりその辺がまとまって国に議論を吹っかけないと、なかなか国の方からという気にならないと思うんですけど。

 

○溝口知事

 いや、それは状況が違いますからね。

 

○山陰中央新報

 今のところは、国がある程度関与というか、30キロ、50キロ、その範囲も含めて再稼働のプロセスについて国が関与する仕組みをどうつくるかということを、国がある程度関与すべきかって、今のところはやはり知事の、御自分の考え方は今、国に言っているが、国はなかなか正面を向いてくれないという状況にすぎないという、まだ。

 

○溝口知事

 例えばね、島根県の中でいえば、松江市の方は近いところと遠いところで若干の違いがあるといいますか、市長会でもそういう議論がなされたと思いますけれども、県においてもそういうところがあるかもしれませんね。

 

○山陰中央新報

 よくいわゆる意見交換という形でエネ庁の長官にはかなり頻繁に会っておられると認識していますが、実際、どういうふうな言い方をしているんですか。国としては、わからんと言ってるんですか。

 

○溝口知事

 いやいや、エネルギー供給をどう確保するかということと、立地がどういうふうに行われるか、そういうことは関連するわけだから、非常に大きい問題なわけでしょう。それからエネルギー政策の大きな枠組みをこの前、政府はつくったわけですね。それで30年代に向かって原発の依存を減らしていこうということですから、そうなると、やっぱりそういう中でも立地の問題というのは国がやっぱり関与せざるを得ないでしょう。

 

○山陰中央新報

 と知事が長官に何回も言っておられるというのは、会見で何度も。で、エネ庁の長官は何と言っているんですか。

 

○溝口知事

 それはね、いや、難しいですね。

 

○山陰中央新報

 難しいというのは。答えるのが難しい、何を言っとるかわからんという。

 

○溝口知事

 彼も難しいわけですよ。だから、どこかで線を切るというのは難しいことなんですね。

 

○山陰中央新報

 とエネ庁の長官は言っていると。

 

○溝口知事

 いや、言ってないですよ、あんまり答えませんから。

 

○山陰中央新報

 国が今、知事が真剣にぶつけていることに対して、国が何を考えているかというのを、県民としてちょっと知りたいんですけど。

 

○溝口知事

 いやいや、そこら辺はね、政府の方も......。

 

○山陰中央新報

 知事の理解じゃなく、頭の中の理解じゃなくて。

 

○溝口知事

 いや、政府の方も難しい問題だと思っているわけでしょう。

 

○山陰中央新報

 と言っとられるんですか。

 

○溝口知事

 というのはね、たくさんの自治体が関与してきたら、じゃあどうやって意見が違った場合に調整するんだということになるでしょう。そうすると、メカニズムをつくるのが難しいですね。

 

○山陰中央新報

 いや、だから、と国が言っているのかという、そのことを聞いているんですが。

 

○溝口知事

 いや、私自身はそう考えています。

 

○山陰中央新報

 と、国はそう思っているだろうと知事が感じているということですか。

 

○溝口知事

 うん。

 

○山陰中央新報

 だから、知事の言う、国が知事の言うことを実現してくれるかどうかは極めて今、厳しい状況にあると。

 

○溝口知事

 ただ、事実上ね、やっぱり福島原発事故がありますからね、今後の立地でありますとか、あるいは原発の稼働だとかについては、周辺の自治体も国に対していろいろ意見を言ってきますから、そういうものを無視して国が一方的にという

ことはできないでしょう。やっぱり何らかの形でそういう自治体、あるいは県、市町村の意見も聞かなきゃいかんでしょう。それはことしの夏、関電で起こりましたね。事実上、そういうことにはなると思いますよ。

 それで、私の方は、いずれにしても松江市以外に島根の3市、そして鳥取県、それから鳥取の2市、意見交換をよくやっていきましょうということは言っておりまして、そういう方々の意見もよく頭に入れて考えていかなきゃいかんというふうに思っています。

 だから、自動的なメカニズムになるのか、実質的にそういうものを考慮してやるのかという違いがありますが、何らかの形で当然考えていくということになりますね。

 

○山陰中央新報

 とりあえず県と松江市と周辺市の考え方を国に再稼働のプロセスの件で何を求めるかという、すり合わせてみるというのは一つの手だと思いますけど、その辺のところで県が汗かくつもりはないんですか。

 

○溝口知事

 そこはまた難しい問題ですね。それから住民の方々も意見違うでしょう。

 

○山陰中央新報

 すると結局国の方も、結局地方は何を求めているんだというのがわからん状態、知事としての意見は何遍も聞いて......。

 

○溝口知事

 だから、私の考えとしては、いずれにしても、どういうあれをとられようとも、国が関与なしでそういう問題は最終決着にはならんだろうと。

 

○山陰中央新報

 もちろんそう主張されている島根県知事の発言と行動は重いと思うんですが、その辺の、もう少し広目にとって何か総意という形で国にぶつけないと、国に通じないんじゃないですかね、やり方について。

 

○溝口知事

 そこは立地県でいろいろ違うでしょう。

 

○山陰中央新報

 そうすると、今の段階は、知事御自身の思いをとにかく国にぶつけている状態だと。

 

○溝口知事

 例えば非常に、ほかの市町村と遠いところにあるとか、あるいは県から遠いところにあるとかいうような違いがあるでしょう。だから、全国一律にはなかなか難しいかもしれないですね。

 

○山陰中央新報

 それに対して国の方がどういう、もちろん非公式な場、公式、非公式のところでインテリジェンスの問題があるんでしょうけど、県民としては、それに対して国がどう向き合うのか向き合わないかというのが県民としては知りたい......。

 

○溝口知事

 今申し上げているようなことですよ。

 

○山陰中央新報

 申し上げてないと、国が、どういう反応なんですか、国は。

 

○溝口知事

 いやいや、今の言ってるようなことですよ。

 

○山陰中央新報

 そこがわからんと、ちょっと永遠にこの問題はちょっと進まないです。

 

○溝口知事

 それはインフォーマルな交換だからね、インフォーマルな情報は出ますけれども、公式論でいうと、それはというようなことになるでしょうね。

 

○山陰中央新報

 今までエネ庁長官に会っとるのは、あくまでも非公式の民主党政権下の意見交換であって、県民にお知らせするほどのみずからの行動ではないと考えておられるんですか。

 

○溝口知事

 いや、今、私が申し上げているようなことが状況ですよ。それ以上のことはありません。だから粘り強くやるほかないんです。

 私の議論は、電力会社に判断しろと言ってもね、各地同じでしょう。

 

○山陰中央新報

 はい、知事の考えはわかります、はい。

 

○溝口知事

 そこだけ特別なというのは無理でしょう。そうすると、電力業界全体として考えるとか、あるいは電力業界全体として国とよく話をされるとかね。

 

○山陰中央新報

 いや、その知事の思いを、思いといっても公人ですから、県としての方針をやる、国にわからせるための手段としては何か工夫があるのかなと思うんですけど、今は今のやり方を繰り返しやるしかないということですか。

 

○溝口知事

 理解をよく求めるように、粘り強くやるということでしょう。

 

○毎日新聞

 引き続き原発の話ですけど、きょうから県の方でつくられた入所型社会福祉施設に対する避難計画のガイドラインですね、それの説明がきょうから始まっていると思うんですけれども、こうやってガイドラインをつくられたわけですが、つくられたことについて、改めて知事から、つくったことに対する思いというか、そういうようなものをお伺いできれば。

 

○溝口知事

 関係者によく説明すると同時に、意見もあるでしょうからよく聞いて、必要な対応をして、そうした準備が進んでいくように希望します。

 

○毎日新聞

 実際そうやって、社会福祉施設なのでお年寄りの方だとか何らかのハンディキャップを持ってらっしゃる方であるとか、そういうような方をどうやって安全に避難させるかというところについてだと思うんですけれども、現実こうやってガイドラインをつくられて、避難計画をそれぞれがつくって、現実、知事はそれでうまくいくと思われますか。

 

○溝口知事

 いや、いろいろ問題があるでしょうからね、そういう問題もよく吸収して、またさらにいいものをつくっていくようにね、それから国の自衛隊の支援を必要としますでしょうからね、場合によると。そういうことも国にもお願いしていますけれども、さらに計画として実行し得るようなものに近づけるように努力を続けていきたいというふうに思います。

 

○毎日新聞

 知事として、現状で何かここが問題ではないか、つくったばかりのものですけれども、知事として、まだここが詰め切れてないんではないかとか、もっとここをこうすべきなんではないかと思われたようなことはないですか。

 

○溝口知事

 包括的にはまだ話を聞いていませんから、その上で言います。

 

○毎日新聞

 以前もお伺いしたんですが、こうやって社会福祉施設の方が逃げられても、逃げた後があると思うんですけども、県内外に逃げた後、そこからまた、この30キロ圏内に戻ってくるのか、それとも今の福島の現状のように戻れない、福島の大熊のように5年は戻らないとか、何年は戻らない、どこかに仮の町をつくってそこに住む、そういうような検討も現実として見えてる中で、逃げた後にどうするかという検討はされないんでしょうか。

 

○溝口知事

 それも要ることになるでしょうが、まだそこまでは行かないですね、作業が。

 

○毎日新聞

 でも、そこまで要らない。

 

○溝口知事

 いや、行かない、行かない。まだまだ緊急な事態にどう対応するかという段階ですね。

 

○毎日新聞

 将来的には、じゃあそういうところまで......。

 

○溝口知事

 そこは何とも言えません。今の段階でいつできるかとか。

 

○毎日新聞

 何とも言えないというのは、どういう意味なんでしょうか。

 

○溝口知事

 いつ、そういうものをつくりますかというところまでは、まだ準備がいってないと。

 

○毎日新聞

 つくるというお考えはあるんですか。

 

○溝口知事

 それは一般論としてはあるでしょうが、できるかどうかという、いろんな想定が必要でしょうからね。

 

○毎日新聞

 そういうものをつくるといって、いわゆる島根県、県庁のBCPというよりも、島根県という一つの70万の県民がいる、そのすべてをどうするかという意味のBCPのようなものになるんじゃないかなと思うんですが。

 

○溝口知事

 そういうような大災害のようなことですと、やはり国全体としてどういう問題に対応するかという考えが必要でしょうね、多分。

 

○毎日新聞

 県としては考えないんですか。

 

○溝口知事

 それは県もできる検討はしますけれども、そういうふうな問題については、国が防災計画、その後の対策をどういうふうにするかという、やっぱり一定の考えが必要でしょうね。選択肢は幾らでもあるでしょうし。ただ、いろんな制約もあるでしょうからね。

 

○毎日新聞

 避難の計画については、国が何らかの方針を示す前に、かなり早い段階から島根県の場合、計画をつくろうという動きを知事を含めてされて、それで現実、来年の3月までに避難計画を含めた地域防災計画を見直せという方針を国が示して、それに対して他の道県よりもかなり進んだところで、島根県は非常にスムーズにいろんな話を進めていると思うんですけども、そこについて、避難をするということについては、県独自に国に先んじていろんな手を打とうとしたけれども、逃げた後、その後の生活をどうするかというところについては、国が何らかのものを決めないと県は動かないということですか。

 

○溝口知事

 いや、動かないというんじゃなくて、まだまだほかにやることが、避難計画をつくったりすることでやることがありますからね、人員の制約もあるでしょう。それから避難所における生活とか、そういう生活設計だとか、あるいは経費だとか、そこはやはり被害を起こした電力会社が一義的に負担することになりますけれども、そういうもので対応できない場合にどうするかというのは、いずれにしても、今回の計画、今回、現実に実施をされていますから、そういうものをよく勉強するということから始まるんじゃないかと思いますよ。

 

○毎日新聞

 例えば福島だと、双葉町のように役場も含めて遠く離れた埼玉の方に移動して、現状もまだ県内に戻れてないと。現状、いろんな動きはありますけれども、そういう実態。いまだに避難所が閉鎖されずにそこに相当数の数のお年寄りを中心に入ってらっしゃる、そういう事態も含めて、そういうところも含めての検討というのは、これからされるんですか。島根県ではどうするか。

 

○溝口知事

 それは、そういう事態も現場を見に行ったりね、人々の考えを聞いたり、政府の今やってる対応を勉強したり、そういうことをやっていく中で、あなたが言うようなことを検討するということになりますが、今、人員の制約がありますから、私が言っているのは、まだ避難の具体的な計画をつくる方に、まだまだ人が足りませんからね、そこに力を傾注しておるということを申し上げておるんです。

 

○中国新聞

 関連になりますけれども、避難した後の計画、避難所生活についての計画も今後必要であると、そういうふうにお考えになってると。

 

○溝口知事

 それは一般論として要るでしょうね。ただ、それは福島で現実に起こっていますから、そういうことをよく勉強したりすることによって、いろんな知見が得られるでしょうし、国自身もいろいろ勉強されるでしょうし、それで現実の手当てもやっておられますからね、そういうものを国も勉強する、県も勉強するということでしょう。

 

○中国新聞

 それで知見を集めた上で、つくるのはつくるんだけれども、現時点では人員の制約があると。避難計画そのものをつくることを優先していく。

 

○溝口知事

 まだまだ避難の計画の方がまだ終わってませんからね、そっちが優先するでしょう。

 

○中国新聞

 避難計画をつくられた後はどうするんですか。

 

○溝口知事

 避難計画は、まだまだ詳細な作業が要るんじゃないかと思いますよ。まだそういう先のことは、もうちょっと後にしてください。まず当面のやつをやらなきゃいけませんから。

 


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