令和3年11月定例県議会知事提案理由説明

 提案理由の説明に先立ちまして、申し上げます。

 

 先般、本県選出の細田博之衆議院議員が、衆議院議長に就任されました。心よりお祝いを申し上げます。

 細田議長におかれましては、これまで培ってこられた卓越した政治手腕を大いに発揮され、三権の長として一層のご活躍を祈念いたしますとともに、県が抱える諸課題の解決に、引き続き、ご尽力をいただきますようお願いいたします。

 

 定例議会開会にあたり、諸議案の説明に先立ちまして、最近の県行政の主な動きについてご説明し、併せて、私の所信の一端を申し述べたいと思います。

 

(1.最近の政治情勢)

 はじめに、国政につきましては、先月末の総選挙を経て、今月10日に、第2次岸田内閣が発足し、先般、新型コロナウイルス感染症の拡大防止、社会経済活動の再開等を柱とした事業規模79兆円程度の経済対策が示されました。大きな打撃を受けた国民生活や日本経済の回復は待ったなしの状況であり、今後は、速やかに予算編成や国会審議等の手続きを進め、早急に対策を実行していただく必要があります。

 国政においては、感染症対策に加え、人口減少、社会保障制度改革、地方創生など、重要な課題が山積しております。

 今回の選挙で当選された議員の皆様には、島根など地方の声に耳を傾け、国政に活かしていただくよう期待いたします。

 

(2.新型コロナウイルス感染症対策)

 次に、新型コロナウイルス感染症対策について申し上げます。

 

(1)県民の皆様には、引き続き、感染症対策の徹底にご理解とご協力をいただいていることに、心から感謝を申し上げます。

 また、治療に当たっておられる医療従事者の皆様にも、重ねて敬意と感謝を表する次第であります。

 

(2)国内、県内ともに、感染状況は、新規感染者数や病床使用率など、低い水準が続いておりますが、県内で新たな感染者が発生した場合には、引き続き、積極的疫学調査を迅速かつ確実に実施するなどして、感染拡大防止に努めてまいります。

 

(3)保健・医療提供体制につきましては、第5波において感染が急拡大したことから、今後も、こうした感染拡大が中長期的に反復する可能性を考慮し、備えていく必要があります。

 県では、現在、感染のピーク時を想定して、入院ベッドや宿泊療養施設の確保を中心とした医療提供体制や、保健所の体制等を定めた「保健・医療提供体制確保計画」の策定を進めているところです。

 この計画に基づき、感染の再拡大時においても、一般医療とコロナ対応の両立を図り、全ての感染者が、健康観察や診療、治療等の適切な対応を受けられるよう、保健・医療提供体制の構築に取り組んでまいります。

 

(4)加えて、今後の受入体制の維持・強化のため、これまでに、感染症患者の入院受入れや、病床確保を行った医療機関に対して、支援金を交付する考えであります。

 

(5)ワクチン接種につきましては、市町村において、希望する方への接種が順次進められており、現時点で、県民の概ね8割が2回目の接種を終えたところです。

 県としましては、若年層やワクチン接種をためらう方等に、接種による発症予防・重症化予防の効果や、副反応等のリスクを正しく理解いただけるよう、正確な情報を提供してまいります。

 

(6)また、2回目の接種後、原則8か月以上経過した方を対象に、追加接種を行う方針が国から示され、現在、実施に向けた準備を進めております。

 引き続き、市町村や関係機関等と連携し、希望する県民全てが早期に接種できるよう取り組んでまいります。

 

(7)県内経済の回復に向けた施策につきましては、第3波の影響により売上が減少した県内飲食事業者を支援する「飲食店等事業継続特別給付金」について、より多くの飲食店等へ支援が行き渡るよう売上要件を緩和したほか、感染症の長期化の影響を受けた全ての業種に対する「中小企業等事業継続特別給付金」を新たに創設し、いずれも今月15日から受付を開始しました。コールセンターの設置等により、申請を支援するとともに、迅速な支給に努めてまいります。

 

(8)あわせて、商工団体における相談体制を強化するため、オンライン相談のための設備整備に係る経費を支援するなど、県内事業者の経営改善が図られるよう取り組んでまいります。

 

(9)「新型コロナウイルス対応経営革新補助金」につきましては、新エネルギーへの対応や、全国初の新商品開発等の斬新な取組など、48件、約3億1千2百万円を採択しました。

 

(10)こうした取組により、感染症の影響を受けた県内事業者の事業継続を支援してまいります。

 

(11)国の「GoToEat」につきましては、現在、県独自で特典を上乗せし、利用期限が来月15日までの食事券を販売して、消費喚起に努めているところです。

 さらに、県内の飲食需要を下支えするため、利用期限を来年2月末まで延長するとともに、額面31億5,000万円分の食事券を追加発行し、販売期間を1月末までとする考えであります。

 

(12)このほか、感染症の状況に応じて、今後も、対策を柔軟かつ機動的に実施する必要があることから、当初予算で設定した枠予算の復元等の必要な歳出と、執行状況を踏まえた事業費の減額を、11月補正予算案として今議会に提出しております。

 

(13)また、今月15日と16日に実施した国への重点要望において、通常分の要望と分けて、新型コロナに関する緊急要望を行い、本県の置かれている状況や支援の必要性を、田中議長とともに強く訴えてまいりました。

 

(14)県としましては、引き続き、県民の皆様の命と生活や、県内事業者を守るため、国や他の都道府県、市町村、医療機関等と緊密に連携を取りながら、今後の感染拡大に備え、医療提供体制の強化等を図るとともに、疲弊した地域経済の回復に向けて、全力で取り組んでまいります。

 

(3.「島根創生計画」の取組)

 次に、「島根創生計画」の取組について申し上げます。

 

 県では、新型コロナウイルス感染症の拡大防止と、社会経済活動の回復の両立に最優先で取り組みながら、「島根創生計画」の取組を着実に進めているところです。
感染症の影響は当面続くことが見込まれるため、感染状況や社会情勢を見極めながら、人口減少など県の直面する課題の解決に向け、できることから柔軟に対応しつつ、総力をあげて取り組んでまいります。

 

(4.魅力ある農林水産業づくり)

 次に、魅力ある農林水産業づくりについて申し上げます。

 

(1)畜産につきましては、5年に一度開催される「全国和牛能力共進会」の鹿児島大会を1年後に控え、先月16日、島根県推進協議会で「決起大会」を開催し、関係者が一丸となって本番に臨む気運を高めました。

 和牛ブランド力の向上につなげるため、鹿児島大会での好成績を目指して、候補牛の更なるレベルアップを図ってまいります。

 

(2)林業につきましては、今年度から新たに、県内7地域の木材生産の現場において、原木の自動測定など、省力化につながるICT技術等を活用した機械の実証事業を実施しており、今後は、結果を踏まえ、効率的な原木の増産を進めてまいります。

 このほか、各市場における、原木生産者、木材加工業者等の連携による円滑な流通体制の構築への支援等により、循環型林業の拡大に取り組んでまいります。

 

(3)水産業につきましては、沿岸自営漁業の担い手確保・育成に向けて、今年度から企業的漁業経営体と研修生の受入強化のための協定締結を進めており、これまでに、5つの定置網経営体と協定を締結しました。

 引き続き、新規就業者が安心して漁業に従事できる環境の整備を進めてまいります。

 

(5.力強い地域産業づくり)

 次に、力強い地域産業づくりについて申し上げます。

 

(1)観光の振興につきましては、感染状況が落ち着いたことから、山陰両県民を対象とした「WeLove山陰キャンペーン」や、県民を対象とした「再発見!あなたのしまねキャンペーン」を先月1日から再開しております。

 このほか、貸切バス等の利用運賃の助成や学生旅行の誘客促進など、冬季の県外からの観光誘客のための取組を強化してまいります。

 引き続き、落ち込んだ観光需要の回復に向け、県内外の誘客対策に積極的に取り組んでまいります。

 

(2)県産品の販売促進につきましては、ネットショッピング等によるお取り寄せ商品としての需要が高まっていることから、県産品を取り扱う通信販売サイトのPR強化や、来年3月中旬まで送料を無料とするキャンペーンを実施することとしております。

 また、展示販売の中止等の影響により、厳しい状況にある伝統工芸品製造事業者の売上回復に向けて、県内外で開催される催事への出展経費の助成を拡充するなど、支援を強化してまいります。

 さらに、東京の「日比谷しまね館」によるPRイベントを開催し、県産品や島根に関する情報発信の強化を図ってまいります。

 

(3)企業の海外展開支援につきましては、この度、県内企業のタイでのビジネス展開を支援するため、ITや環境分野に強みのある国立キングモンクット工科大学と連携体制の構築に向けた覚書を締結いたしました。

 こうした取組を通じて、バンコクに設置する「島根・ビジネスサポート・オフィス」を拠点とし、県内企業が有する技術・サービス・製品のタイでの事業化を強力に推進してまいります。

 

(4)企業立地の推進につきましては、地元企業の規模拡大を支援するため、昨年度、雇用要件をこれまでの5人から3人に緩和した「地元企業枠」を創設し、先月には、浜田市内の吉原木工所に、この制度を活用した認定を初めて行いました。

 この認定を含め、今年度は現時点で8件の立地認定を行い、98人の新規雇用が見込まれております。

 今後も、こうした優遇制度を積極的にPRし、県内企業の再投資や県外企業の新規立地を促進してまいります。

 

(6.結婚・出産・子育てへの支援)

 次に、結婚・出産・子育てへの支援について申し上げます。

 

(1)コンピューターマッチングシステム「しまコ」につきましては、登録者の増加に向け、現在、期間限定で登録料の引下げを実施しております。今年10月までの新規登録者数は、前年同期に比べ、総数で2.3倍、131名の増となり、課題であった女性の登録割合も、今年10月末時点で全体の35%となり、前年比で9%上昇しております。

 

(2)また、今年度、県内の独身男女400人を対象に、「結婚に関する意識調査」を実施しました。

 この調査では、20代の約7割の方が「結婚したい」と回答している一方で、20代から40代の約6割の方が「異性との出会いが少ない、全くない」と回答していることから、今後、調査結果の詳細な分析を行い、多様な出会いの場の創出など、効果的な施策につなげてまいります。

 引き続き、結婚を望む男女の希望がかなうよう、ニーズに応じたきめ細かな支援に取り組んでまいります。

 

(7.中山間地域・離島の暮らしの確保)

 次に、中山間地域・離島の暮らしの確保について申し上げます。


(1)中山間地域・離島における「小さな拠点づくり」につきましては、「モデル地区」をはじめとする各地域において、自治会輸送の拡大や、空き施設を改修して活動の拠点として活用するなどの取組が進められており、こうした取組を広く県内に波及させるため、先進事例の具体的な取組過程や成果をまとめた事例集を作成しました。

 関係団体や市町村等に、この事例集を広く配布し、「小さな拠点づくり」の理解促進に努めるとともに、地域における課題解決に向けた取組が進むよう支援してまいります。


(2)地域の担い手を確保する「特定地域づくり事業」につきましては、先月、飯南町の事業協同組合の事業を認定し、今月から農業を中心とした派遣事業が開始されました。

 このほか、知夫村や邑南町において、組合の認定に向けた準備が進んでおります。

 既に事業を開始している5つの組合も含め、運営が円滑に行われるよう、引き続き、支援してまいります。

 

(8.地域振興を支えるインフラの整備)

 次に、地域振興を支えるインフラの整備について申し上げます。

 

 隠岐世界ジオパーク空港につきましては、利便性向上のための搭乗待合室や手荷物受取所等の拡張、乗降施設の整備が完了し、先月31日に、初めて羽田直行のチャーター便が運航されました。

 今後は、これらの施設を活用し、空港の利用促進を図り、隠岐地域の振興につなげてまいります。

 

(9.新しい人の流れづくり)

 次に、新しい人の流れづくりについて申し上げます。

 

(1)Uターン・Iターンにつきましては、先月、オンラインイベント「しまね移住ワンダーランド」を2日間にわたって開催し、移住相談や求人企業とのマッチング、暮らしを体感する県内からのライブ配信等を行い、1,038人に参加いただきました。

 また、これまで2回開催したオンライン移住相談会には、延べ147人の参加があったほか、今年度から新たに県内8市町を対象にシリーズで開催している「しまね移住体感オンラインツアー」には、4回の開催で延べ127人に参加いただきました。

 こうしたイベントを通して、島根に関心を持っていただいた方を県内での視察や体験につなげ、着実に移住していただけるよう取り組んでまいります。

 

(2)県内就職の促進につきましては、全国的に企業の採用スケジュールが早まっていることから、近年、4月から5月に実施していた合同企業説明会を、1月から3月の時期に前倒しすることとします。

 また、この度、就職活動中の学生の約9割が利用している就活サイトを運営する株式会社マイナビと、県内就職の促進に係る業務協定を締結しました。今後は、民間企業の知見や発信力を活用し、出身学生の就職活動の動向分析や、県内企業等の効果的な情報発信を行うなど、取組を強化してまいります。

 

(10.女性活躍の推進)

 次に、女性活躍の推進について申し上げます。

 

(1)女性活躍の推進につきましては、先月16日、1年10か月ぶりに、「女性活躍100人会議」を西ノ島町で開催しました。

 意見交換を通じて、地域の課題解決に向け、住民の皆様が主体的に関わり支え合う、しまね暮らしの良さを改めて実感しました。

 今後も、幅広く女性の意見をお聞きしながら、女性が活躍できる環境づくりに努めてまいります。

 

(2)女性の就労支援につきましては、今月から、松江市と浜田市に設置している女性就職相談窓口の相談員を増員し、相談体制を強化しております。

 このうち、浜田市の窓口は、利用者の利便性を高めるため、ショッピングモール「ゆめタウン浜田」へ移転し、子ども連れの方も安心して利用できるよう、広いキッズスペースのある相談室を設置しました。

 今後も、求職者の希望に添ったきめ細かな支援を行ってまいります。

 

(11.保健・医療・福祉の充実)

 次に、保健・医療・福祉の充実について申し上げます。

 

(1)地域医療の確保につきましては、先月、「島根県保健医療計画」の中間評価と見直しを行いました。

 県では、この計画に基づいて、患者を幅広く診察する「総合診療医」や、医師の判断を待たずに特定行為ができる看護師等の人材の確保や養成を進めてまいります。

 また、病院と診療所の役割分担や、医療と介護の連携をより一層進め、診療所の減少や診療所医師の高齢化・後継者不足が進む中山間地域や離島にあっても、将来にわたって安心して医療が受けられるよう、市町村や関係機関と一体となって取り組んでまいります。

 

(2)障がい者の自立支援につきましては、毎年、12月の障害者週間に開催している「障がい者アート作品展」を、多くの方に見ていただけるよう、今年は12月の1か月間、ウェブ上で開催いたします。

 今後も、開催方法を工夫しながら、表現する喜びを発信・共有できる機会を提供し、文化芸術活動への参加を支援してまいります。

 

(3)ひきこもり支援につきましては、ひきこもり状態にある方やご家族が、より身近な地域で専門的な支援を受けられるよう、県立心と体の相談センターに設置している「ひきこもり支援センター」の地域拠点を、来年1月に、益田市に新たに開設し、支援体制を強化してまいります。

 

(12.教育の充実)

 次に、教育の充実について申し上げます。

 

 県立高校においては、障がいにより学習や生活上に困難を有する生徒が、一部の授業で、障がいに応じた個別指導等を受ける「通級指導」を進めております。
生徒及び保護者に対する事前相談を実施したり、校内の支援体制を構築した上で、生徒たちの卒業後の自立を目指して、これまで4校で実施していた単独の取組に加え、9月から、出雲高校と浜田高校を拠点として、それぞれの圏域内で巡回指導を始めました。

 順次、全圏域に拠点校を置き、全ての県立高校で通級指導を受けられる体制を整備するなど、引き続き、特別支援教育の充実に取り組んでまいります。

 

(13.自然、文化・歴史の保全と活用)

 次に、自然、文化・歴史の保全と活用について申し上げます。

 

 島根半島の東西の両端に立つ美保関灯台と出雲日御碕灯台が、同時に、国の重要文化財に指定されることとなりました。
いずれも、明治時代に建てられた石造りの風格のある建造物で、美保関灯台は山陰で最も古い灯台として、また出雲日御碕灯台は、建設当時、国内で最も高い灯台として、高く評価されました。

 今回の指定を契機として、保存・継承とともに、観光振興等に活用するための取組を進めてまいります。

 

(14.防災対策の推進)

 次に、防災対策の推進について申し上げます。

 

(1)この3年余りの間に3度の浸水被害を受けた江の川下流域につきましては、沿川の市町とともに、堤防整備など、治水対策の早期実施等について緊急要望を行ったほか、秋の重点要望においても要望してまいりました。

 今後も様々な機会を通じて、国に対し、強く働きかけてまいります。

 

(2)被災した道路、河川などの公共土木施設、農地、農業用施設、林道などの災害復旧につきましては、年内に災害査定を終了させ、順次、工事を進めてまいります。

 

(15.交通安全対策)

 次に、交通安全対策について申し上げます。

 

 県内の交通事故発生状況は、昨年に比べ死者数は減少しておりますが、件数、負傷者数は増加している状況にあります。

 これからの時期は日没が一層早まり、年末に向けて飲酒の機会が増加するなど、重大事故発生の危険が高まります。

 来月11日から始まる「年末の交通事故防止運動」等を通じて、高齢者の事故防止や飲酒運転の根絶等に向けた取組を、関係機関・団体等と連携し推進してまいります。

 

(16.竹島問題)

 次に、竹島問題について申し上げます。

 

 先月21日に、第5期の竹島問題研究会を設置いたしました。今後も引き続き、竹島に関する歴史的事実の調査をはじめ、日韓両国の主張の整理、検証や、竹島に関する学習を推進するための検討等を進めてまいります。

 

(17.若者の活躍)

 次に、若者の活躍について申し上げます。

 

 先月開催された柔道のグランドスラム・パリ大会男子81キロ級で、県出身の佐々木健志選手が優勝されました。

 また、全日本自転車競技選手権マウンテンバイク・ダウンヒル競技男子ユースの部で、松江養護学校高等部2年生の落合思誉運選手が優勝されました。

 こうした島根の若者の活躍は、私ども県民に感動と勇気を与えてくれるものであります。今後も、大いに活躍されることを期待しています。

 

(18.原発の安全・防災対策)

 最後に、原発の安全・防災対策について申し上げます。


(1)島根原発2号機につきましては、9月15日に原子炉設置変更が許可されて以降、県議会等の機会において、政府等から安全性、再稼働の必要性、住民の避難対策について説明を受け、出席者から様々なご意見をいただきました。

 このうち、住民団体の代表も参加する安全対策協議会、専門家である原子力安全顧問で構成する顧問会議、住民説明会には私自身も出席し、住民の方々のご意見を含め、幅広いご意見をお聴きすることができました。

 今後、これらの会議でいただいたご意見の内容を分析、評価して、県議会にお示しし、ご意見をいただきたいと考えております。
また、県と周辺3市で構成する「島根原子力発電所2号機の再稼働判断に係る知事・3市長会議」において、広域避難にあたって国の関与が不可欠であることや、財政支援制度の拡充を求める意見が出されたため、今月22日に、国へ要望を行いました。

 併せて、県に対しても、地域住民や避難先自治体の理解促進の取組継続や、国の支援対象とならない施設整備等への財政支援に対する要望をいただきましたので、対応を検討しているところです。

 

(2)原子力防災対策につきましては、避難計画の実効性向上に向けて、引き続き取り組んでいく必要がありますので、来年2月に、国、自治体等の関係者が連携して「原子力防災訓練」を実施することとしております。

 

(19.補正予算案等)

 それでは、今回提出いたしました一般会計補正予算案等の概要について、申し上げます。

 

 一般会計の補正予算案は、2件あります。

 1件は、新型コロナウイルス感染症対策として緊急に対応すべきものについて措置し、総額18億円を増額しております。

 この補正予算案第8号につきましては、緊急に対応できるよう、速やかなご審議を賜りますようお願いいたします。

 

 もう1件は、補正予算案第9号であり、新型コロナウイルス感染症対策について、事業の執行状況により不用となる額を17億円減額するとともに、追加で対応すべきものについて13億円を措置しております。

 

 この結果、補正後の一般会計予算の規模は、5,299億円となります。

 

 これら2件の補正予算案のほか、予算案6件、条例案9件、一般事件案5件の計22件を提出しております。

 

 これらの議案の詳細につきましては、この後、総務部長から説明させることといたします。

 

 何とぞよろしくご審議のほど、お願い申し上げます。

 

 

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