近年、全国的にヒラメを食べてから、数時間で一過性の嘔吐や下痢などを発症する事例が報告されていました。
保健所などで検査を行っても食中毒の原因菌やウイルス等が検出されず原因不明とされてきましたが、国の調査により、クドア・セプテンプンクタータ(以下クドア)という寄生虫が関与していることが判明しました。
・魚の筋肉に寄生する寄生虫(粘液胞子虫)です。 ・ゴカイ等の環形動物を介して魚に寄生すると言われています。 ・クドア属の寄生虫の1種であるクドア・セプテンプンクタータはヒラメの筋肉に寄生することが知られています。 ・クドアが寄生してもヒラメの外観、肉質等は変化しません。 |
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出典:独立行政法人水産総合研究センター (クドア・セプテンプンクタータ) |
・食後2から12時間(主に4から8時間)程度で下痢、嘔吐、胃部の不快感等の症状が現れます。
・殆どは速やかに回復し、重症化した事例は報告されていません。
・人から人に感染する可能性はありません。
・平成23年6月から平成23年12月までの間に全国で33件(患者数473人)発生しています。
・中心温度マイナス15℃以下で4時間以上冷凍すると失活(食中毒症状を起こす能力を失う)します。
・中心温度75℃で5分以上加熱すると失活します。