モクズガニ

 

モクズガニについて

 甲幅50〜70mm程度の中型のカニで、日本全域の河川、汽水域、沿岸などに生息しています。
両方のはさみに柔らかい毛が生えているのが特長で、これによって「ケガニ」とも呼ばれます。また島根県では「ツガニ」とも呼ばれています。産卵のためにアユと同様に親ガニになって降海したり、稚ガニで溯上したりします。
産卵期は10月頃。モクズガニの体液は海水とほぼ同じ塩分濃度のため、産卵のために川に入った時は、塩分濃度の調節のため潮干帯で約1週間じっとしています。
また交尾が終わると、雄は体を持ち上げたままはさみを高く振りかざし、バンザイをするような体勢を取り、雌は体を低くし、両方のはさみを雄の腹側にあてがいます。その雌の姿は雄に感謝しているようにも見えます。需要も高く、河川漁業ではアユに次ぐ重要な種類ですが、ダムや堰堤により海との行き来が困難になったり、生息場所が破壊され近年資源量が減少しています。
写真:モクズガニ


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