ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた取り組みは、人口減少時代において、企業の活力や競争力の源泉である有能な人材の確保・育成・定着の可能性を高めるものです。とりわけ現状でも人材確保が困難な中小企業において、その取り組みの利点は大きく、これを契機とした業務の見直しなどにより生産性向上につなげることも可能です。
ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた取り組みを、企業にとっての「コスト」としてではなく、「明日への投資」ととらえ、積極的に取り組んでいくことが重要になります。
○希望するライフスタイルを実現できる環境は、優秀な人材を引きつけ、定着させることにつながります。
○高度な技術を持つ従業員の定着率が向上することで、人材育成費用などを節減することができます。
○従業員のニーズに応えることで企業への愛着も深まり、仕事への意欲が向上します。
○業務配分の見直しや情報の共有化などが仕事の効率化のきっかけとなり、時間当たりの生産性が向上します。その結果、残業代などの人件費の節減にもつながります。
○家族や社会貢献を重視する会社として報道・広報されることにより、企業イメージや評価の向上につながります。
○罹患者数が減少することにより、心身の健康を害した従業員にかかるコストの削減、周囲の従業員に与える業務負荷や精神的な影響などの深刻なデメリットを防ぐことができます。