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島根県農業試験場研究報告第11号(1973年12月)p31-40

ワサビの新品種「さんべ」、「さぶみ」、「いわみ」について

 


 


上野良一、中川善紀


摘要

 1957年より、早熟性、肥大性、耐病性品種を育成するため、「島根3号」に「ダルマ」ほか7品種をそれぞれ交配し、純系分離を続けているが、その過程で栄養繁殖用として有望とみられる3系統を選抜することができたので、1972年に「さんべ」「さぶみ」「いわみ」と命名した。

 

  • 「さんベ」:「島根3号」に静岡の「ダルマ」を交配し、その実生個体のうちから、特に早熟性、肥大性のすぐれたものを選抜した結果得られたもので、多収性であり、根茎の形状も良く、品質も良い。大苗を利用すると、短期栽培(12か月栽培)も可能である。

 

  • 「さぶみ」:「島根3号」に「静岡赤茎」を交配し、その実生個体のうちから、早熟性、肥大性のすぐれたものを選抜した結果得られたもので、根茎の伸びが非常に良く、多収性である。腋芽の発生が多いので増殖能率が高い。

 

  • 「いわみ」:「島根3号」に「静岡青茎」を交配し、その実生個体のうちから、特に肥大性のすぐれたものを選抜した結果得られたもので、根茎の太りが非常に良く、多収性である。早熟性はあまりないため短期栽培には適さない。腋芽の発生が特に少ないことが欠点である。
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