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○作物名:スイートコーン

○虫害名:アワノメイガ、アワヨトウ

 


被害状況と幼虫の写真○概要
アワノメイガはとうもろこしの大害虫として世界的に有名な虫である。アワヨトウはトウモロコシをはじめイネ、イネ科牧草の害虫としてよく知られ、昭和35年5〜6月に安来市、斐川町などで大発生(2000ha)した記録がある。

○被害と診断
アワノメイガのふ化直後の幼虫は点々と浅く葉肉を食うため、葉面に小さな白い食害痕が生じる。幼虫はふ化後3日ぐらいすると葉と茎の付け根付近から茎に入り、内部の随を食害する。食害屑や糞は食入孔から排出される。この屑は排出直後は湿っているが、時間が経つと乾燥したのこ屑状となる。被害が著しい株は風が吹くと倒伏し、収量も低下する。
雄穂は出穂直前に食入されることが多く、食入された穂は開花しなくなったりする。また、出穂後に寄生を受けた穂は白く枯れたり、途中から折れたりする。
殻穂(食用部)も加害され、包皮(実を包む皮)は食い破られ、未熟粒が食害される。食害部周辺は虫糞などで汚れ、生食用としての価値は失われる。殻穂に侵入した場合は、外部に虫糞を出さないので被害を見過ごしやすい。しかし、被害部分の包皮が変色しているので識別できる。
成虫は体長が約15mmのガで、頭部は淡黄褐色、全体黄褐色である。老熟幼虫は長さ約20mm、頭部は暗褐色で不明瞭な黒褐色斑がある。胴部は淡い灰色をおびた黄白色で背面広く暗色である。
アワヨトウはふ化直後は小さな集団をつくって葉を食害し、成育するにつれて分散して夜間食害するようになる。摂食量は極めて多く一晩で丸坊主になることもある。生息密度が高くなると体色が黒くなり、食害も多く活動的になり、しばしば大移動する。
成虫は体長が約20mm全体灰黄褐色で、老熟幼虫は円筒型で灰緑〜黒緑色である。背面に縦しまがある。

○発生生態
アワノメイガは年2〜3回発生する。作物の被害部位のなかで幼虫態で越冬し、5月中旬頃から蛹になり、成虫は6月中〜下旬に発生する。その後、7月下旬〜8月上旬と8月下旬〜9月上旬に成虫が発生する。
アワヨトウは年4回の発生で幼虫が5〜6月、7〜8月、8〜9月と10〜11月に現れる。島根県では幼虫及び蛹越冬が主体であるが、海外から飛来することも知られている。水害跡のイネで多発することがある。

 

 

 

 


 

 

 


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