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教育長訓辞~平成25年度小中学校管理職辞令交付式

 

 

 ただいま、市町村立小中学校の校長として、採用、昇任された皆さんに辞令を交付いたしました。昇任を心からお祝い申し上げます。

 

 さて、島根の教育の現状を見ますと、少子化の進行に伴う児童・生徒数の減少や学力・体力の問題、不登校やいじめの問題など課題が山積しています。私たちは、このような状況をしっかりと理解して教育に取り組んでいく必要があります。

 大切なことは、知・徳・体のバランスのとれた人格形成を進めていくことを基本とし、グローバル化の流れの中で世界に視野を広げつつも、自らの地域に誇りをもち、地域の未来を担うという気概を持った子どもたちを育成することであります。

 

 こうした考えのもとで、現在、特に力を入れて取り組んでいること、あるいは今年度新たな観点で取り組みたいことを皆さんへお願いを含め話したいと思います。

 

 まず、学力向上の取組みです。小中学校では、基礎・基本の習得と、それを活用する能力を育成するとともに、自ら学ぶ意欲や力を身につけさせてほしいと思います。そのためには、授業の質を高めることはもとよりでありますが、社会や働くことに興味・関心をもたせ、「生き方」について考えさせていく、キャリア教育等の充実を図っていくことが必要だと思います。

 

 次に、豊かな心の育成です。あいさつ、礼儀、規範意識や思いやりの心などを子どもだけでなく子育て世代にも身につけてもらうための「ふるまい向上プロジェクト」事業が昨年度で三年の区切りを迎えました。今年度は「しまねのふるまい推進プロジェクト」事業として、一層の浸透を図っていくこととしています。これまでも各学校においてしっかり取り組んでただいていると思いますが、今後もさらに各分野でのご協力をいただきたいと願っています。

 皆さんもご承知のとおり、三月二十二日から阪神甲子園球場で開催されている「選抜高等学校野球大会」には、本県から益田翔陽高等学校野球部が出場しました。この度の出場は、実績は勿論のこと、ボランティア等の地域貢献や学校内外での活動も高く評価されたものであり、こういった行動がまさに「しまねのふるまい」の目指しているものであると考えています。

 

 また、子どもの読書活動を推進するため、学校図書館の機能の充実や教育活動への活用に向けた取組みを進めています。各学校でたくさんの成果が出ていると聞いていますが、読書活動だけでなく、学校図書館を活用した教育を通じて、子どもたちの知性や感性を高め、豊かな創造力や思考力、表現力を養っていただきたいと思います。

 

 「ふるさと教育」は、地域の方の協力も仰ぎながら盛んに行われています。昨年は、島根の神話が数多く取り上げられている「古事記」が編さんされてから千三百年という節目にあたり、古代出雲歴史博物館を主会場に「神話博しまね」が開催されました。今年は「神々の国しまね」プロジェクトの一環として、出雲大社大遷宮に併せて、古代出雲歴史博物館で「出雲大社展」を開催することとしています。これを契機に、各学校・地域においても島根の歴史・文化の奥深さを子どもから大人までしっかりと認識していきたいものです。

 

 先ほどの、確かな学力や豊かな心を支えるのが、体力であります。このため、今年度も「一日一時間以上体を動かす」をスローガンに、小中学校や地域において子どもの体力向上を目指し、創意工夫をこらした積極的な取り組みを行っていきたいと考えています。

 

 このような取組みを推し進めるためには、学校が組織として働くことが必要であり、校長は組織の責任者、リーダーとして、学校評価や教職員評価システムなども活用しながら、教職員の理解と育成に努め、学校の組織マネジメントにあたっていただきたいと思います。

 社会は急速に変化し、保護者や世間のニーズも多様化しています。従来の常識や慣行が通用しない難しい課題、安全に係る課題も多くなっています。学校経営にあたっては、アンテナを高く張り、多様化している社会や地域の動向・ニーズに敏感であってほしいと思います。

 

 そして、基礎・基本に立ち返り、安易に従来の慣行を踏襲することなく事務や事業等を点検するとともに、児童・生徒の指導のあり方や教師としてのふるまいについて再考するなど、教員一人一人の法令遵守(コンプライアンス)の意識を徹底していただくようお願いします。

 同時に、心に悩みを抱える教職員に寄り添うとともに、教職員の悩みや問題を相談できる校内体制づくりに努めていただきたいと思います。そのこともまた、不祥事の防止につながると思います。

 

 そして、全ての教員一人一人が明るく活力にあふれ、教育者としての自覚を高め、高い志と高潔な行動により児童・生徒、保護者、地域住民の方と向き合っていただきたいと切に願うものであります。

 

 終わりに、遠隔の地に赴任される方もおられますが、どうか健康には十分留意され、大いに活躍されるよう祈念いたしまして、訓辞といたします。

 

 

 平成25年4月1日

 島根県教育委員会教育今井康雄


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