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県議会答弁:令和5年9月定例会(坪内議員質問分)令和5年9月15日

(議員質問)

 江津地域における今後の県立高校の在り方について、基本的な方針案では、普通科系の学びを1学級40人、工業系の学びを2学級80人定員として検討されているが、1学級定員を30人とし、普通科・工業科ともに2学級設置を求める声があるが、所見を伺う。

 

(教育長答弁)

 基本的な方針(案)においては、普通科系の学びを江津高校の卒業生の進路選択の傾向を考慮し、文系進学と、資格職を目指す進学の2コース各20人の1学級40人としております。
議員ご指摘の通り、これまでの説明会、審議会でも中学校卒業後に普通科系進学者が多いことや、理系の学びが必要であることなど、普通科系を増やすべきとのご意見やご要望をいただいているところであります。
確かに、近年推進してきた理数教育の成果もあってか、今年3月の卒業生は、前年までの傾向と比べると理工系への進学者が少し増えている状況にあります。
基本的な方針(案)の想定にこだわることなく、理工系への進学状況等も踏まえ、普通科系のコース設定や人数について審議会のご意見なども伺ってまいります。

 

 

(議員質問)

 工業教育の学びに土木系の学びを加えることで、工業教育の更なる充実・特色化を図るべきとの意見について所見を伺う。

 

(教育長答弁)

 地元の商工会議所・商工会からは、建築・土木の資格を持った人材を地元産業界は必要としているという、ご意見を伺っております。
先ほども答弁いたしましたが、基本的な方針(案)にこだわることなく、工業科の更なる充実・特色化のために、地域のニーズ、子どもたちのニーズを踏まえ、いただいたご意見について検討してまいります。

 

 

(議員質問)

 江津地域における普通科教育、工業教育において、これまで以上に島根県立大学やポリテクカレッジ島根との連携が重要と考えるが所見を伺う。

 

(教育長答弁)

 江津高校から県立大学へ進学する生徒、江津工業高校からポリテクカレッジ島根に進学する生徒は一定数おり、また、両校が高校の近くにあることから、連携した学びが展開されることは高校にとっても大きな魅力となります。
そういった点からも両校との連携を一層深めることはとても重要なことであります。
これまでも、県立大学と江津高校とは、連携協定やコンソーシアムを通じて、地域で行うイベントの運営や清掃ボランティアなど、地域活動等に共に取り組んできており、特に浜田キャンパスの地域政策学部や国際関係学部との連携を深めることが期待でき、加えて出雲キャンパスの看護栄養学部、松江キャンパスの人間文化学部との連携についても進めていきたいと考えております。
今後、県立大学、ポリテクカレッジ島根ともよく相談し、できる限りの連携がとれるよう努めてまいります。

 

 

(議員質問)

 統合に対して、様々な意見があるなか、2校を統合した新設校に期待をする声があったのも事実であり、新たな魅力により、県内で一番、全国に誇れる高校にしてほしいとの意見があるが、今後の検討に向けての考えを伺う。

 

(教育長答弁)

 仮に、両校が統合され新設校が設置されることになった場合、江津地域のみならず、多くの子どもたちが進学したいという希望を持つような魅力的な学校としなければなりません。
新設校の魅力としては、県内初の普通科系と工業科が併設された高校であるという点があります。例えば、普通科系の探究活動に工業科の知識・技術が加わり、より深みのある活動ができるようになる、工業科のモノづくりに普通科系の探究活動で得た視点やアイデアが加わり、新たな製品づくりに生かされる、普通科系の生徒が工業科の授業を選択できたり、資格を取得したりできる、進学を希望している工業科の生徒が、普通科系の生徒と共に進路指導を受けることができるなどのメリットが想定されます。
加えて、先ほど申し上げた、県立大学、ポリテクカレッジ島根との連携も大きな魅力になると考えます。
これらにより、仮に統合した場合、統合して良かったといわれるような学校をめざします。
また、仮に統合しないという結論になったとしても、それぞれの学校が伝統を引き継ぎ、一層魅力ある学校となるよう、取り組んでまいります。

 

 

 

(議員質問)

 今後も引き続き地域の意見を丁寧に聴いていただきたいと思うが、年内を目途とされる方針決定に向けて、どのように検討していくのか伺う。

 

(教育長答弁)

 これまで説明会等でいただいた意見は、都度都度、対応案や考えを整理した資料を作成し、次の説明会等で配布することで、議論の重複を避けたり、より深い議論ができるようしてまいりました。
現在は、有識者で構成される総合教育審議会で地域の関係者に対する意見聴取を行うなど、議論していただいているところであります。
今後は、これまでいただいてきた学校関係者や地域住民、地元産業界からの意見、総合教育審議会での議論を踏まえ、議会のご意見も伺いながら、基本的な方針(案)にこだわることなく検討し、必要であれば修正した上で、パブリックコメントなど何らかの形で、広く意見をいただく機会を持ちたいと考えております。

 

 

 

(議員質問)

 県教育委員会としては、しまね海洋館アクアスをどのように位置づけているのか伺う。併せて、県内公立学校の教育活動での、アクアスの積極的利用を求めるが所見を伺う。

 

(教育長答弁)

 博物館相当施設として指定されている社会教育施設であるしまね海洋館アクアスは、児童生徒にとって貴重な学習の場であり、教科書や映像だけでは得られないリアルな体験を通じて、海洋環境や生態系等について理解を深めることができる重要な施設であります。
アクアスの積極的な利用については、県の教育委員会が学校に対して、特定の施設のみの利用を斡旋することはできませんが、学校は、理科や社会、遠足や職場体験など様々な教育活動で活用しております。
最近では、益田養護学校や江津清和養護学校、松江緑が丘養護学校で、遠隔操作が可能なロボットを利用してリモート校外学習を行い、アクアス職員から観察のポイント等を教わりながら、教室からロボットを自分で操作し、疑似体験するなど新しい施設利用の取組もありました。
このように、学校のニーズにアクアスが対応していただいておりますので、従来の利用の形にとらわれず、アクアスが貴重な学びの場として、効果的に利用されるように工夫してまいります。

 

 


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