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平成22年度総合教育審議会議事要旨

1日時:平成22年8月30日(月)13:30〜16:00

2場所:サンラポーむらくも2階瑞雲の間

3出席委員

 瀬戸武司会長、園山土筆副会長、須山美玲委員、多田令子委員、藤田千鶴委員、

 松本英史委員、三浦正樹委員、三宅理子委員、宮崎稔委員、山尾淳子委員

4議事要旨

○会議事に入ります前に、会議の公開について確認したいと思います。

 本日の会議は、島根県情報公開条例第34条に基づいて公開といたしております。よろしくお願いいたします。

 それでは、お手元の会議次第に従いまして進行させていただきますが、本日の議題は大きくは二つございまして、一つは本県教育の状況についてでございます。

 第1議題、第2議題、それぞれボリュームが違うかと思いますけれども、さきに事務局の方から、「島根の教育」という冊子、それから「しまね教育ビジョン21」という資料を委員に個別に届けられているかと思いますが。皆様方には、その際県教育委員会の現況等についていろいろ説明を受けられたことと思います。

 したがいまして、本日はそうした説明などを参考にお一人ずつ現在の、島根の教育行政に対する意見、要望等について御発言をいただきたいと思います。大体、目安としては40分から60分ぐらいの時間を考えておりますので、お一人2分程度の時間内で現在の島根の教育をどのように見ておられるのか、それに対してもし御提言があれば大変ありがたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。

○委私は37年間、幼稚園教諭として子どもたちと向き合ってきました。その間には、松江市の子育て支援センターの方で発達に心配のあるお子さんの療育であったり、保護者の方等の支援であったりいろいろな経験をさせていただいて、たくさんのお子さんや保護者の方と向き合ってきたところです。

 時代の変化の中で、子どもたちの育ちが変わってきたということが言われていますが、子どもたちの育ちの問題というのは、子育ての問題もあるのかなと。そういうことも含めて広く考えていかなければいけないのではないかと感じているところです。子どもの育ち、子育て、生活を見直していくことが基本だと感じているところです。国の方でも今、最近子ども・子育て新システムの基本制度案というものがつくられ、幼稚園だけでなく保育所と幼稚園を一体化した考え方で物事が進んでいくようです。それの中で気になるのが多様な保育のサービスということが言われていて、教育の部分、子どもたちに立ち返って、子どもにとってというところの視点が本当に考えられているのかなという不安を感じているところです。

 私たちは、子どもたちの視点に立って、大切なこと、それから子どもたちの笑顔を目指して、多様な体験ができる環境、それから一人一人の発達や学びの連続性を重視した教育内容の充実と保育の質の確保をしていく経営をしていかなければならないと感じているところです。

 島根県の教育ということですが、島根の教育で大切にしたいこと。そういうところの中で幼稚園教育も入っているということ。それから、「ふるまい向上プロジェクト」等もありますが、幼児期からの大切さということが随分大きく出てきたなと。今まではどちらかというと小・中学校のところからのスタートだったような気がするんですが、その前の段階からの、やはり小さい時期からの子どもの育ちが大事だよというところの視点で、島根県の教育が進んでくることに大変うれしく感じているところです。

○委事務局から大変丁寧な資料をいろいろといただきました。読ませていただきました。私なりの感想ですけども、数値目標等、大変大事なことですけれども、具体的に言えばその質はどうなんだろうか。例えば食育。朝食を何%食べていた、100%を目標にしてるっていうけども、朝のパンを1個置いたままでもって、お母さんはまだぐうぐう寝てるようなことがありますね。質の評価っていうのは大変難しいものかもしれませんけれども、それでもやっぱり朝食を食べたことに入れていくのかっていう、そういうようなこと。

 あと、先日、学校支援地域本部の研修に出させていただいたんですけども、体験、体験って大事に言われているけれども、しなくてもいい体験をしてないだろうか。それから、しなければならない体験をしていないということはないだろうかっていうことをそのときの講師の先生がおっしゃってました。県としての研修の場で、そういうことを言ってくださったんで、私たちは本当に質の面についてもこれから目を向けていかなきゃいけないんじゃないかなと思います。

 それから、外から見て島根県ってどんな県っていうふうによく言われます。島根のアイデンティティーは一体何なんだろう。美しい自然とか、歴史、文化、そういうことあるけれども、これが島根だよっていうところを、この「ふるまい向上プロジェクト」は、僕はまさにそこへ行く。例えば自然っていったって、大きな海と、あるいは富士山のような日本一の山とかっていう、そういうのと比べて島根はこれっていうほど、例えばそういうことだとならない。でも人だったら、島根は人よっていうところを教育の力で何とか持っていけないだろうか。幸い民主党の政権になって、新しい公共ということも言われてきています。先日も文科省の関係の会に行ったんですけども、これこそ島根がやっていこうとしてるところじゃないんだろうかっていうことなんかを結びつけながら考えていきたいなと思っております。

 

○委今回この報告書などを読ませていただいて感じたところが2点ございます。

 他の委員さんの方からもお話が出ましたけれども、教育を幼稚園から、そして幼稚園と保育所も手を携え合いながら保育所、幼稚園から高校までの連続した教育をというようなことが、県の方でも今目指されているわけですが、それと同時に、家庭での教育力とかそういうものに対する働きかけも、県の教育委員会の方からしていかないといけないということが、この指針の中にも書いてあったと思うんですけれども。

 子育て支援っていうものは、就学前の子どもさんを持つ親御さんに対して特に言われてきて、必要だっていうふうになされてきたと思うんですけれども、これは就学で終わるわけではなくて、恐らく小学校に入っても、中学校に入っても、高校に入っても、場合によっては成人になってからでも、まだある意味子育ては続いているというような御家庭もおありで、そのあたりを子育て支援とかそういうサポートを地域で、長い目で考えていく必要があるんではないかなと思うのが第1点です。

 それと、仕事柄、学校の先生方とお話をさせていただく機会も私多いんですけれども、先生方のメンタルヘルスであったり、研修であったり、そういうものをもっともっと工夫できないかなというふうに思っているところでもあります。県の方でも長期の研修に教員の先生に行っていただくとか、そこへの補助を出したりということをされてると思うんですけれども、現場の先生からのお話をお聞きすると、もっともっと行きたいと思っている先生方がいらっしゃるようで、中には御自身で休職をして収入もない状態でうちの大学院に来られてる方もいらっしゃるようです。そのあたりの先生方のやる気みたいなものをもっともっとサポートできはしないか、予算の問題もあると思うんですけど、そんなことを感じたりもしております。

 私は、特別支援を考える委員にも呼んでいただいているんですけれども、先生方の資質の向上という意味での研修がなされていて、随分それも充実してきていると思うんですけれども、いっとき現場を離れて、半年とか1年とかそういう長期にわたって研修を積むことによって、現場に帰ってきたときにまた新たな視点が増えているというようなこともあるというふうに、研修を終えた先生方からは聞きますので、何かそのような長期の研修とか、ちょっと現場を離れた形で行う研修とか、そんなものがまた新たな気持ちで子どもたちに向かえる力になることもあるんではないかと思ったりしております。

 その2点をとりあえず挙げさせていただきました。

 

○委今の職に就いて、1年と8カ月経過いたしました。よく言われていますように、「ひと、もの、こと」、そのほかいろいろな問題に直面しているところです。

 大きく二つ申し上げますと、一つ目は、就任してすぐ保育所、幼稚園、小学校、中学校、高校、PTA等々と情報交換いたしました。改めて縦と横との関係で一緒にいろんな問題について話し合わないといけないなと感じた次第です。ということで、近々のうちに市教育委員会の方でもこういう審議会を発足させようと考えております。

 それからもう一つは、国、文部科学省、それから島根県教育委員会、市町村教育委員会の間は、指導、助言、援助という関係で成り立っているわけですけれども、そこの関係をもっともっと円滑に連携できるようにすることが成果を上げるヒントになるんじゃないかと思っております。

 幸いにして、島根県市町村教育委員会事務局の方は、個別の教育委員会の利益にとらわれずみんなで一緒にやっていきましょうということを言っておりますので、今後具体的ないろんな取り組みができるんではないかなと思っております。

 国、県、それから市町村教育委員会も一体となって、できることできないことがありますので、お互いに補完し合うということが今求められておるんではないかと思います。ともあれ、こういう委員にさせていただいて大変恐縮しているわけですけれども、視野を広げることのできる絶好の機会だと思っております。よろしくお願いいたします。

 

○委この「点検・評価報告書」をざっと読ませてもらったんですけど、非常に多岐に取り組んでおられて非常に結構ですが、普通、民間の場合、点検評価いうときはもっと自分に厳しくするわけです。何か甘いなという、一生懸命取り組んでおられることはもちろんわかるんですけども、やったよ、やったよ、やったよってすごい効果が上がってる、これがずっと続けたらすごいことになるだろうなと思いながらも、もうちょっと自分に厳しく、まだまだここは大山があるよというような厳しさが、全体にちょっと民間から比べると足らないかなというような感じでございます。

 それと、やっぱりメディアの問題についてちょっと言いたいんですね。「しまね教育ビジョン21」、メディアの問題、9ページに書いてございますよね。情報化社会のマイナス面の対策。これじゃあ弱過ぎますよ、余りにも。現状はこんな甘っちょろいもんじゃないわけで、この辺のことを特に電子映像メディアの問題、もうちょっとこういうふうに人を傷つける結果、加害者、もっともっと大きい問題、警察ざたになる話、それこそ「学校を爆破するよ」というようなのを送れば警察に捕まるわけで、それから被害者にもなるわけで、当然全部に含んできますけど、コミュニケーション能力の問題とか、五感の発達、さらに集中力、体力、学力、いろんな問題、かなり広範囲になってきてますんで、この辺をもうちょっと突っ込んで対応をもっと重いものにして、ボリューム感のあるものにして、どこの課とかというわけじゃなくて、総合的に取り組んでいく必要があると思います。その辺がちょっと生ぬるいかなという、これも印象でございます。

 それと、先ほど他の委員さんがおっしゃったんですけど、特別支援の問題。やっぱり子どものころから、幼児教育のころから、やっぱり妊婦さんのころからいろんな形で、学校だけじゃなくて取り組むという姿勢がやっぱり必要じゃないかなと、非常に感じてます。現場で、そういう声も市の教育委員会等からも聞いてますし。これが、今見てますとサポート事業が多いんですよね。どっちかというと支援するという。補助する人材じゃなくて、やっぱりプロで、そこできちんと対応するという人材を養成するような、そういうような姿勢というのは、これから絶対必要になってくるんじゃないかなと。そういう声をかなり現場からも聞いてますので、そうした視点も、取り組みもこの中に入れていただければなと思ってます。ちょっと辛口になって申しわけないんですけど。よろしくお願いします。

 

○委私自身も5人の子どもを育てました。男の子が3人、女の子が2人でございます。その間にPTAの方の役もいろいろとさせていただいたり、本当に子育てを自分がしてきた上での経験談と、それからそういったものを参考にしながら一つ申し上げたいのは、島根はまだまだ教育の現場としては他県に比べて恵まれているなと。知事さんが目指されるこの「ふるまい向上」ですが、これは本当に自分のとこの小さなことで言いますと、私たちが今住んでる隠岐島は、これはずっと伝統的に文化、それを伝えることによって本当に地域、そして教育現場、そして保護者、生徒とが一体となった事業がたくさんまだまだ残されております。そういったことが地域で子どもたちを育てるっていうことが本当に根づいていまして、これをなくしてはいけないっていうふうに、今それに取り組んでいる最中でございます。

 どうしてもこのような厳しい状況になりますと、どんどん自分のことが精いっぱいで、人の子どもさんのことへも手が回らなかったりするような状況に追い込まれつつありますが、それではいけないということで、本当にボランティア的な精神の皆さん発揮いたしまして頑張っておられます。そういった姿を、今の子どもたちにどんどんと伝えていって、子どもたちがまたそれを次の世代に伝えていけるような環境づくりが必要だなということを痛感しておりまして、残されている今の大切なものを伝えていくことの大切さを考えております。

 そして、もう一つは、少しちょっと生々しいかもしれませんけども、今、不登校の問題とか、それからどういいますか、グレーゾーンというのか、教育の中で普通皆さんの子どもの中でついていける部分、ついていけない部分ということの見きわめの、あえてグレーゾーンと言いますが、その辺のところの見きわめが幼いときにつくともっともっと自分の子どもの将来的な発達とかいろんなことの生活向上とかに結びつくんであろうと思うんですが、その辺の見きわめの難しさというものを昔ながらの地域だからこそ見つけにくいという点があるなという思いがしております。そういったところの改善をお互いが傷つけ合うことなしに、もっともっと深めていけたらなというふうなことを勉強していきたいなと痛感している今日このごろでございます。

 

○委この3月に退職しまして、その間38年間、小学校教育に携わってまいりました。フリーの立場になって改めて思うことですけれども、やはり学校現場っていうのは本当にゆとりがないなっていうのを感じています。本当は先生方は、勉強したいんです。研修したいです。でも、なかなかそういう機会を持つことができない。授業を欠けてまで出かけることができないようなフル回転の状況です。5時までは本当につきっきりで、親への対応、不登校児童への対応であったり、去年あたりは新型のインフルエンザなんかもはやりましたので、そういった危機管理だとか生徒指導いうようなことが本当に大事なことなので、そっちを大切にしていくと本来の授業ができない。また、そのための教材研究の時間が本当にとれない状況です。

 これは、この間もちょっと現場の先生に会って聞いた話なんですけれども、ちょっとこれぜひ検証していただきたいなと思ってることがあるんですが。30人学級でTTと少人数加配ともう1人、いろいろ特別支援を要する子がいて、先生が入ってるんですが、先生4人で算数の授業をやっていると。1人の先生が話してるときに、3人のそれぞれについてる先生がいろいろ指示をするので集中できない。本当にそれが4人でやってるから効果的かなっていうようなことをちょっと聞いたことがあります。それと同じようなことですけれども、学校現場には、今そういった形で図書館のボランティアさん、司書さん、TTの方、いろいろな方が出入りされます。そういった方々との連携する時間が全くとれないわけです。1時間の授業が終わったら、すぐぱっぱぱっぱ切りかわっていくので、その連携ができないままでそこだけ入ってもらってもなかなか全体として、ゼロ歳児から高校生までっていうことで見ていったときに、連続的な教育っていうのは難しいだろうな、非常にそこのところを思います。

 それからもう一つは、家庭にもとてもゆとりがないと。学校からいろいろな発信をしても、それを受けとめてくれる家庭と受けとめるだけの余裕がない家庭がある。先ほど教育長さんの方からもありました、格差の問題が非常にどこの学校も大きくなってるんじゃないかなというふうに思っています。ここで、一番私が島根の教育でいいなと思ったのが、ふるさと教育です。やはりこれを大事にしていくことによって、ふるさとに誇りを持つ、島根に誇りを持つ、自分が生まれたところに、ここに生まれてよかったと思う子どもを育てる。地域の力がやっぱり一番の教育の力になるんじゃないかなと思います。一番力を持っている地域の力のそういうところを中核として、学校発信ではなく、例えば公民館あたりを中核的なところに持っていって、そういった「ふるまい向上プロジェクト」を、県民運動にしていくようなことが挙がっておりましたけれども、そういったことをぜひお願いしたいなと。全部学校にみんな持ってきてもらうと、本当に先生たちは授業で勝負しないといけないのに、授業で勝負できなくなっているような現状があります。

 それからもう1点、ちょっとここを見て、私も反省しながら見させていただきましたけれども、たくさんたくさん文科省からも、県からも、市教委からもリーフレット等が来るんですけれども、読む時間がありません。5時まではフル回転ですので、なかなかそこら辺を徹底するっていうことの難しさを感じておりました。いろいろ言いましたけれども、よろしくお願いいたします。

 

○委小さいころからの幼児からの教育が大切だと話があったと思うんですが、PTA連合会は小・中の保護者が組織していますけれども、思春期になってからいろいろな問題行動が出たり、それから何ていうか、妊娠、中絶とか、それから覚せい剤とか、いろいろな事件が今もう都会だけではなくて、地方でもそういった事件があるというお話を聞いて、とても危機感を持っているんです。そういったことをずっと掘り下げてたどっていくと、2歳とか3歳とか、そういった小さいころの親子とのかかわりに起因しているというお話を養護の先生から伺ったりしています。また、そういうお子さんの問題で困ったという保護者の方のお話を伺って、幼児教育の大切さや、大きくなってから、さあ、やり直しましょうというわけにはなかなかいかないという、取り返しがつかないという人間の子育ては、難しいと思います。

 小さいときから親子で本を読む、一緒に体験をするとか、遊ぶということがとても重要だというふうに、PTAでも思っています。例えば妊婦さんが来られたら、毎月または何カ月に1回かはその年齢なりの絵本を配布するといったことをしておられる県もあると聞きます。そして、メディアとかそういうものとは触れないで、生の活字、生の演劇、人形劇とかいったものに触れる活動ができるような環境をつくっていただけたらと思っています。

 先週、全国のPTA連合会の研修大会というのが千葉であって、そちらに参加しました。その中で家庭教育についての分科会がありました。数学、子どもの学力の低下についてのお話もありました。算数の問題で単純に図形で面積を求めるというような問題はとてもみんなよく答えられるのに、その図形が地図に置きかわったり、具体的なものに変わっていくと途端に正答率が下がるというお話がありました。頭の中とか机の上での計算はできるんだけども、知識は十分にあるのにそれが実際の活動に生かされない状況。それはもう生きていく力が落ちているっていうことだと思います。日ごろの実際の体験が少なくなっているから、この自分の持っている知識をどうやったら実際の生活に生かせるのか、この知識を使ってこんなことができるという創造力がないのだなと思います。「総合的な学習の時間」とかで、こうやればもっと簡単にいろんなことができるんだなと気づいたり、学校で習ったいろんなことをもっと実際の家でのお手伝いや、近所の子どもと一緒に遊んだりすることなどのいろいろな体験を通して、「大きくなったらこういう人になりたい」「こういう知識をみんなが助かるようなことに使えたらいいな」といった創造力や夢が持てる子どもになってほしいというのが私たちが考えていることだと思います。

 研修会でテニスの松岡修造さんが基調講演されたんですけども、子どもたちが何かに気づいたときに、「それでじゃあ、これで頑張ろう」という気持ちが育つように親としてもフォローをする。ただ上から頭ごなしに怒るんじゃなくて、よしって思って踏み台にして、ここをジャンプできるようにフォローが必要だというお話をされて、確かにそうだなと。学力の向上とかが、学力が落ちてるからもっと勉強しなさいって言うんだけども、じゃあ、親はどうなのか。大人も「あんな大人になりたい」と子どもたちが思えるような大人になっていかんといけんということ。「ふるまい向上」の運動も小さいころからの積み重ねが大切だとは思います。しかし、大人も変わっていかないと、子どもにだけ言っていてはだめだなということもよく話題に出てるところです。

 地域と家庭と学校との連携が大切だということも、私たちの取り組みの中でもやっています。さっき言われたように、学校の先生はとっても忙しいということもよくわかっていて、PTAのいろいろな仕事とか雑務とかもお世話になってるんですが、できるだけ先生には授業に集中してもらえるように、専門の書記、事務局員を配置したりとかしながら、先生が先生としてお仕事をしていただけるようにということも考えているんです。

 学力の向上、食育、生活習慣、メディアと、今いろいろな問題がありますが、それは、まとめると子どもたちが自分が生まれた地域や社会のためにどんな役に立てる人になれるかということを考えられる子どもに育ってもらうためのいろいろな入り口であって、到達するところは一つだなと思います。PTAでも頑張っていろいろな取り組みをしていきたいと思いますので、ぜひそういった環境づくりという点でいろいろな施策をしていただけたらなと思います。よろしくお願いします。

 

○委本当に島根の教育はどうしたらいいのか、といつも思っています。

 例えば、文科省からおりてくる日本の教育の基本的な方針がありますね。その基本的な枠の中で、島根県として一体どのくらい独自性が出せるのかということを、私は逆にお聞きしてみたいと思います。その独自性がどのぐらい出せるのかということがわかったら、その範囲の中で私たちはいろいろなアイデアが出せると思います。私たち芸術関係の人間は、毎日毎日創造力と感性だけを駆使して仕事をし生きているようなところがあります。また、今日ここにお集まりになった委員の皆さんに対しても、県の独自性を入れることのできる部分を教えていただければ、そこに入り込んでいって、本当に島根にしかできない、また、島根の教育を少しでもよくしていくような話し合いや提言ができると思います。

 

○会先ほど来、二、三の方から「ふるまい向上」の県民運動のお話が出ました。私もこのパンフレットを見たときに、ああ、いいことだなと思ったんですけれども、待てよ、これを実際具体的に進める場合にいろんな問題があるなっていうことを感じましたので、そのことについて触れさせていただきたいと思います。

 この「ふるまい向上」県民運動というのは、「しまね教育ビジョン21」の基本理念にも書かれている理念と非常にマッチするところがありますから、例えば社会づくりに積極的に参画する公共の面を重視したり、あるいは規範意識の向上等に取り組むという考えのもとに「教育ビジョン21」がつくられているんですけれども、「ふるまい向上」っていうのはやっぱりそれを支えていく基本的な問題だと思います。しかし、県民運動として展開する場合に、どうしてもこれが教育委員会の、しかも義務教育課あたりが中心になるとすると、それはちょっと難しいんではないかという感じがいたします。その理由は、食育と同様に、学校での実践が家庭でのやり方の習慣と乖離してる場合には、余り意味がなくなってしまうということですね。せっかく学校でやっても家庭でそれを実践してない。親たちがあるいは社会の人たちがそれを、そのようなふるまいを向上させるようなことと相反することをやってると全く意味がないということが一つありますね。

 それからもう一つは、一番重要な社会の人たち、あるいは保護者にどのようにアプローチするかによって効果が変わってくる。これがポイントではないだろうか。ですから、学校現場に持ってくるっていうのは安易なんだけども、先ほど委員さんも言ったように、学校現場っていうのは本当に忙しいっていうことを私も時々見たり聞いたりするんですが、特に難しいのはやっぱり中学生や高校生に対して「ふるまい向上」をどのように教えていくかということが問題ではないかと思います。

 例えば、自分のふるまいのどこが悪いのか、自分たちはそんなに悪いのかということに対して彼らは自覚がないわけですね。ですから、まずふるまいを向上させるということの論理的な説明を高校生に対してして納得させない限り、彼らは恐らくついてこないだろうと思います。そこのところに一つ具体的な運動として取り組んでいく場合の問題点があろうかと思います。

 この前も、私、高校野球の優勝戦の興南高校の監督さんの言ってた言葉が非常に印象的に残ってるんですが、日ごろから細かいことは言わないと。ただ、面倒くさい、とにかく面倒くさいことを繰り返し繰り返しやらせるということによって、そういうふうな精神力をつけさせることによって、あとは自分たちで解決できるようなことになってくるんじゃないかというふうなことを言っておりました。根性の精神力じゃないんだと。そういうふうな非常にわかりやすいことをもって進めていかないと中高生には難しいだろうと。じゃあ、おまえはどうするんだと言われますと、私は一言、やっぱり「もっと姿勢を正せ」と。朝起きて食事をするとき、あるいは学校での教室での姿勢、歩く姿勢ということをもう少し正しなさいと。そういうことがふるまいの基本になってくるんじゃないかというようなフレーズでもって中高生に教えたいなというふうに思っております。

 

○会それでは、一通り皆様方から非常にいい御意見ばかりいただきましたけれども。一言、これだけは言い忘れてるということがございますか、どなたか。短い時間でございますけど、ありましたら。

 

○委皆さんの意見を聞いててもそうなんですけども、6つの施策、その中に実は社会教育が独自でもって施策に上ってないんですね。みんな学校教育への参画、このふるまいにしても子どもたちのために大人が何々する。これからこれだけの高齢化社会でもあるし、大人自身はどのような生涯を送る、そのために社会教育としてどんな施策をしていくのかっていう、そういうことはもう一本の柱として立てるべきではないか。学校は忙しいよという意見もありましたし、家庭が問題だよとか、そういうことを言ってるときに、子どものためっていうだけじゃなくて大人自身がどのような生き方をしていく、そういう生涯学習に対して県の教育委員会としてはどういう柱として進むかという、そういう視点をぜひこれから考えていくことがすごく求められているような気がするっていうことを感想として意見にしたいと思います。

 

○会現在の「教育ビジョン」が、平成24年までですか、続くんですよね。また次の改訂のときには、恐らくそういうふうなことも検討されるだろうと思います。

 ほかにございませんでしょうか。

 なければ、次の議題に入りたいと思いますが、ちょうど2時半ですので、ここで休憩をとらせていただいてよろしいでしょうか。

 

〔休憩〕

 

○会時間になりましたので会議を再開させていただきたいと思います。

 本日の議題の第2でございますが、「しまね教育ビジョン21」にかかる平成21年度の取り組み状況についてということでございます。

 それでは、平成21年度の取り組み状況の点検状況について積極的な御意見を願いたいと思いますが、まずこの報告書の施策1から6までございまして、この報告書の取り組み状況の点検の施策1から6までを続けて総務課長に御説明をいただいて、その後、各施策項目ごとに皆様方から御意見を承りたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 

○事務局(配付資料について説明)

 

○会ただいま、事務局の方から、施策1から6まで一通りすべてについて、ごくあらまし、重要なところだけを御説明いただきました。また、先ほど各委員からいただきました御発言の中から、疑問点等についても可能な限りお答えをいただいたと思いますけど。

 ただいまの御説明に基づきまして御質問がありましたら、まずいただきたいということと、それからそれに伴って各項目ごとに御意見をいただければと思いますので、どなたからでも手を挙げて御発言をお願いしたいと思います。

 特に、1から順番でなくても結構ですから、何ページのどの項目ということをおっしゃっていただければと思います。

 

○委済みません、時間がもったいないので、一つだけです。27ページの一番上、不登校児童生徒数の割合で、せっかく18年から21年にはこういうふうに非常に数値を下げたのにもかかわらず、なぜ23年、目標値を上げてしまったのは、これはどういう、何かの状況があるのかどうか、ちょっとそこだけ教えてください。

 

○事務この数値目標というのはちょっと厄介でして、つまり平成20年の改訂のときに一度決めたもので、一応そこで固めまして基本的にはいじらないと。次にいじるのは、次のビジョン21の改訂のときということになっております。この辺の数値の難しいところは、例えば今年たまたま1.29%だったという可能性もゼロではなくて、来年度はまた上がる可能性もございます。ですので、もちろん数値目標としては、最終年度に到達してるのが一つの姿ではあるんですが、到達したものを維持するということも一定の意義があるというふうに考えてございます。

 

○委質問です。2ページのところで、3の創造性や個性の基礎となる感性をはぐくむ教育の推進の(2)の「文化活動の活性化」の(ア)のところで「文化に親しむ機会の確保」というのがあるんですが、これは数字で出ると思うんですけど、数値で表せるだろうと思われる項目が書いてないのはどうしてでしょうか。

 

○事務ただいまの委員の御指摘の文化活動の活性化、文化に親しむ機会の確保ということについて、先ほど総務課長も申しておりましたように、当初たくさんの指標というものが設定されておりましたけれども、議論を収れんするために今現在3ページにあるとおりの項目数に収れんされておりまして、そこには文化活動そのものの指標というのは出ておりません。ただ、具体的には16ページ、17ページ、文化に親しむ機会の確保であったり、地域社会と連携した文化活動の推進というのがございまして、そうした子どもの映画鑑賞や舞台芸術の体験事業といった実績数字について、社会教育課としては検証しております。私どもとしては毎年の推移を見守るなかで、それを施策の推進に役立てております。

 

○委私は文化にかかわる仕事をしているんですが、16ページの文化に親しむ機会の確保のところで、平成21年度の取り組みの概要が書いてあります。その下に、「充実してきている」というふうに書いてあるんですね。この評価が他の委員もおっしゃったように非常に甘いと思うわけです。例えば島根県に幾つ学校があるのでしょうか。その学校の総数から見て、この数字は、私から見ると、一つも充実していないと思います。何も体験しなかった子どもたちが随分たくさんいるのではないでしょうか。学校はたしか300幾つでしたね。

○事務局(平成22年度公立小中学校は)347ですよね。

 

○委約300として、300のうち幾つでしょうか、60校ほどの子どもたちが、あるいは案外ダブってる子どもがいればもっと少ない子どもたちしか実際には体験していないのに、言葉は悪いですがどこが充実してるんですかと申し上げたい。

 これは恐らく文化庁の費用で実施されたもので、島根県の費用はどのぐらい出てるのか。恐らく、島根県からは予算化されていないのではないかと思うのですが。そういう点からも、やっぱり数値目標は必要で、今後数値目標というのは全部出しておくことでもっと状況がよくわかり、足らないところはみんなで何とかしないといけないんじゃないでしょうか。

 私はたまたま過去2年審議会の委員として参加させていただいていて、確かに前回よりは少しアップしているというふうに思います。しかし、極端に言うと、義務教育9年間に一度も文化芸術体験をしなかったという子どもがこの数値からは当然たくさんいるだろうなというふうに感じるんですね。私は演劇の仕事をやっていまして、子どもたちに「劇見たことある?」と聞いても「ぽかん」としてる子どもが随分たくさんいるという現実から、ここら辺も今後考えてもらいたいと思います。それは、感性、創造性の育成について必要であるからということです。

 

○委関連して、いいですか。

 今の、文化に親しむ機会の確保ということに関連して、今おっしゃったこと、私も同感しています。以前は、子どもたちからお金を500円とか集めて学校に劇団を呼んだり、ああいったことがどの学校も大体やってたと思います。それで、今こういった機会がなかなか利用しにくいというのは、校数も限られてますし、それからなかなか学校に来てもらうといってもかなり大きい学校でないと難しいということで。ある市町村では、劇団四季ですけれども、どこか援助してそういった機会を設けて日曜日に全小学校の子どもたちが鑑賞したっていうことも聞いてますし、私も経験した中で、N響コンサートっていうのを、これはまたある企業の方が特別に配慮してくださって、そういう機会を設けてもらったんですけれども、そういった機会が以前は毎年必ずありました。ある市町村によっては、市町村がお金を負担して招いたこともありますし、それぞれ子どもたちに500円なり、1,000円なりを集めてやったこともあって、以前は、毎年必ず1回はそういう機会があったと思います。そういった機会がやはり少なくなってきているっていうのは、これを取り入れていくことによって、また1日がかりでする負担的なものもありますし、それから余裕はないからそういう準備とか後始末とかそういったこともあるのかなというふうにも感じていますので、ぜひこういったことは市町村単位、または県も補助していただいて、こういった機会を子どもたちにつくってやりたいなというのは実感しています。こういった本物の文化に触れることによって、やはりいろいろなことに興味を持ったりする子どもたちに育っていく、そういうふうに思います。

 

○会これは、教育委員会がかかわっているさまざまな文化事業の数値をここに入っているんですね。

 

○事務ここに掲げておりますのは、例えば上の映画鑑賞、本物の舞台芸術というのは、国が全額出していただいておりますし、あと児童演劇などは協会が2分の1の地元負担でやっております。また、青少年劇場も青少年文化センターというところが2分の1の地元負担で出しております。トータルで60校ほどでございまして、確かに全体の小学校数の中の2割弱というところでございますが、実はこれ以外に今おっしゃっていただいたように、独自に市町村であったり学校が、PTAであったり個人負担ということでおやりになっているところも、どうもいろいろな形で今もあるというふうにお聞きしております。益田市で保護者の負担を求めながらそのようなことを2年とか1年置きにやってるというようなこともございまして、すべてがここにあらわれているのではないというところでございます。

 ここに書いてあるように、「ふるさと教育」や「総合的な学習の時間」の中でそのような取り組みが別個になされてるということもあると伺っております。

 

○委行政の構造について説明をしておく必要があるんじゃないかなと思い発言します。簡単に言いますと二重構造になっておりまして、県の教育委員会と義務教育諸学校というのは直接の関係はないんです。県の教育委員会と県立学校というのは直接の関係があって人事そのほかさまざまな面で直接的にコントロールできますが、義務教育諸学校については、5つの教育事務所があるところまででして、あとは市町村教育委員会が責任を持って小・中学校の指導に当たることになっています。ただ、もちろん市町村教育委員会の教育行政の推進においては、県教育委員会のもろもろの事業、予算がついた事業を有効に活用するとともに、さらに、市町村独自の施策をそれに織り込んでやっているというのが現状です。

 そういう中で、先ほどちらっと益田市の名前が出ましたけども、益田市ではそういう取り組みをやっています。私は、ここの数値目標を見て心を痛めるというか、大変だなと思いますのは、義務教育諸学校についての数値目標、あるいは取り組み指標というのは、さきに申し上げましたように直轄ではありませんので、市町村教委がどれだけ立ち上がってくれるかということで難しい面があるように思います。

 ただ、島根県教育委員会規則の中で、義務教育諸学校も管理職評価システムや教職員評価システムがあり、それから学校教育法や学校教育法施行規則の中で学校評価システムについての規程があります。ですから、市町村教育委員会が県のこういうものをきちっと踏まえて、小学校、中学校に中期目標であるとか短期目標という目標を掲げて取り組みなさいという指導をしないと、二重構造ですからばらばらになってしまうということを認識した上で議論する必要があるだろうと思います。

○委関連したことですけども、今の説明で、ああ、なるほどなと。実は、私たちもボランティアで本物に触れていただこうと思って、教育委員会とかに声をかけて、そうしたら現場サイド、先生方のやっぱり忙しいとか、ゆとりがないというか、休日にそういうものを設けると結局先生方の負担になったり。それは、保護者の方で責任を持ってくださいといって、その責任の割り振りが出てきて、せっかく本物の方をお呼びしても、子どもさんたち生徒の皆さんたちに限られた数の方にしか見ていただくことができなかったという残念な思いがあるんです。じゃあ、さきほど言われたように、その指導、県の方から各市町村へこういった取り組みに腰を上げてくださいよといったような指導要綱というか、そういったものがもしできるのであれば、そうすれば地元の有志とか皆さんが立ち上がって、生のものに触れていただく機会というものをつくることは可能なんですよ。そういったところはどうなんでしょうかね。

○事務全体像の話を少しさせていただきますと、文科省と、それから都道府県教育委員会と市町村教育委員会がございますね。基本的には並列関係なんですね。基本的には文科省、都道府県教育委員会、市町村教育委員会が並列関係で、例えば指示命令ができる関係ではございません、まず第一に、それぞれは独立しておると。その上で、ただ技術的な指導助言というのはできることになっておりまして、それは文部科学省から都道府県教育委員会、市町村教育委員会、逆に都道府県教育委員会から市町村教育委員会に指導はできます。ただ、この指導助言というのは、指示や命令ではなくあくまで指導助言でございまして、最終的には言うことを聞かなくてもよいというのが法的な解釈になっておりますので、そこはまずそのように思っていただきたい。

 基本的には国の方としては国として全国的な教育的水準のあるべき姿、抽象的な絵姿を書くわけです。生きる力なんかもそうですけれども、そういったものをまず書くと。それを、それぞれの地域がより具体的なキャンパスに落としていくということが基本的な構造でございます。ですので、都道府県教育委員会、市町村教育委員会がより現場に近い中でそれを見ていくということになっていくというのがまず絵姿でして。その上で、例えば、国事業とか都道府県事業というのはどういう、あるんですけれども、大体あるのは国、都道府県事業の場合はいわゆるモデル事業というのが多うございまして、例えば国が学習指導要領というのをやって、今年道徳教育の充実が大事だということにしたときに、文科省は具体的な実践事例を持ってるわけではないので、例えばその小・中学校の取り組みだとかを集めまして、それでこれが特にいいというようなものを集める。そのための、その情報を集めるのにお金を出すというようなことをしたりすることがよくあります。

 あるいは、補助事業なんかもそうですけれども、ある事業をするときにお金を出しますと。ただ、市町村や都道府県もお金出してねというような取り組みをすると。それと同じ構造が都道府県教育委員会もございまして、例えば司書の話でございますけど、この司書を全校配置でやっておりますが、最終的に、司書は今大きく言ってボランティアと、それからたまに来る司書とよく来る司書というような大まかに言えばそういうような構造でやってるんですけれども、当然たくさん来る司書の場合はその分だけ謝金が多くなるわけなんですね。それを、例えばその市であれば行政のサイズが大きいから例えば2分の1補助にします。でも、町村であれば3分の2が県が持って、3分の1は町村が持ってくださいという形で、ある程度市町村の規模によって補助事業の負担割合は変えるんですが、ただやはり最終的にその事業をどうするかというのは、もちろんその市町村のお考えによるものということになります。ですので、基本的に考え方としては、三浦教育長から先ほどお話がありましたけども、例えばいわゆる市町村立学校であれば市町村教育委員会が設置者として管理責任を最終的に持ってると。都道府県教育委員会であれば、いわゆる高校と、それから特別支援学校を持ってると。逆に言うと、文科省はそういった意味でいうと国立学校は持っておりますが、それ以外は設置者としての責任は持っていないというのが大体の構造でございます。

 

○委県の独自性っていうのは、どこまでできるのかっていうところに関係するんですが、益田市は本当に子どもたちは幸せだなというふうに思いますが、市町村によっては、そういうチャンスが全然ないっていうこともあるわけですね。ですから、そこのところをきちっと見ていくというのは県の仕事ではないかというふうに思います。今、全国の劇団がどんどんつぶれていっております。その現状を御存じでしょうか。それはもう学校公演がどんどん減ってきて、生活できないところまで来ているからです。これは、毎年国内劇団の全国大会で話題になることです。そういうような現実もありますし、それから、今学校では、子ども一人の観劇料の500円が出せないと言われるわけですね。私たち、国際演劇祭を11月3日にやるんですが、学校公演を増やそうと思って、松江市の学校の校長会に出かけていってPRしても校長先生から手が挙がらないのです。そういう現実もあります。"学校は忙しい"とうのは今や世間の常識ですが、それでもなお、子どもたちのためになんとかしたいという情熱とミッションのある先生を採用していただきたいなとつくづくと思っております。

 

○委委員さんに応援歌を送ろうと思って。いや、僕も電子映像メディアの関係、ちょっと関心持ってまして、益田にもよくお邪魔してますし、それから松江市の状況、非常に一生懸命に益田も松江も取り組んでいるんですよ、電子映像メディア。その中で、今言ったように一生懸命取り組んでいるところとそうでないところの格差が広がってきてるんですよ。ただ、携帯なんていうのは場所なんか関係ないんですよ。どこでも、隠岐でもどこでも、もうだれか影響力のある者がぽんと携帯持てばだっと広がっていくというものなんで。これ一斉にやる、押しなべてやっぱりやらなきゃいけないという、網をかけなきゃ。

 この前、松江市で電子映像メディアで福岡の劇団とあしぶえさんも一緒になっておもしろい劇団と事業、これおもしろいんです、これが。今風の電子映像に浸り切った家庭、これを演じるわけです、劇団の方が。お姉ちゃんはこればっかりやってて、子どもはゲームばっかりやっておる、そういう家庭を演じるわけです。それで、子どもたちにどこをどう直せばということで、お父さんがかかわってくる。お母さんは仕事をしているという家庭。それを演じて、じゃあ、どこをどう変えればもうちょっとよくなるのということを、子どもたちに意見を言わせるわけです。だあっと意見言わせて、それで中のこれとこれ取り入れてみようといって、また劇をさせる。で、やって。変わったと。ちょっとよくなったね、だけどまだおかしいね、どこが、という形でやらせるわけです。そして、今度はグループつくって、グループでもうちょっとお父さんのああいう手づくりの料理が食べたい。それから、食事するときは会話が必要。携帯はどういうときにやめようね、ゲームはどういうときに、ルールつくるとかいろんなことを話し合って、ずっとそれをやっていくわけです。学校ごとに最後の結論が全部違うそうです。そういうのは、劇団とそれから今の電子映像メディア、それから食育からふるまい向上プロジェクト、いろんなものにかかわってくるわけなんですね。

 こういうようなものを一生懸命取り組んでいる市町村は、子どもも幸せですよ。そんなこと全くわからないところの子は、それこそかわいそう。そういう差が出てくるところをどういうふうにうまくコーディネートするか、その辺やっぱり県教委、情報をキャッチボールをしながらこういうことをやってらっしゃいますよ。よければこういう紹介しますよ、こういう補助金もありますよとか、そういったことをやっていただけるといいがなということが1点。

 あとは悩みですが、ネット中毒、携帯中毒の親が増えてますよね。子育てができない、食育がうまくいかない、そういうところの子どもは当然成績もあんまりよくない。そういう親御さんがモンスターペアレンツになる。で、学校の先生を悩ませる。そういう親御さんたちは、PTA活動に出てこない。それから、公民館活動やってても、公民館で一生懸命ふるまい向上プロジェクトやっててもそこに出てこない。その親たちをどう引っ張り出すか。まず引っ張り出す。それが幾ら話し合っても、いろんなことやっても特効薬がないんですよね。ここを何かないかな思いながら、それこそふるまい向上じゃないですけども、島根方式で何かあればすごいがなと思いながら、これ悩みなんですけども。何かいいアイデアでもありましたら、ここでお聞きしたいんですけど。

 

○会現代社会の病理みたいなところを非常に具体的にお話しいただきました。確かにこれは島根だけではなくて、どの府県もあるという問題だと思いますが、今の地域差の問題ですね。地域によって格差が大きいんじゃないかということについて何か、お考えございますか。コメントございますか。

○事務市町村の格差ということについてちょっとおこがましいところと恐縮するところがありますが。平成の大合併ということ、これが59の市町村があって、56の教育委員会だったんです。隠岐島の道後が4つの町村で1教育委員会、それが21になったと。このあたりで、若干私たちもちょっと心配をしてることがあります。例えば、学力調査をさせてもらって、学力調査の結果を踏まえてどのように市町村で対応するのかと、非常に早く動いてくださった市町村と、それがそういうことがあります。それから、市町村に自主的にできるだけ力をつけていただきたいということで、派遣指導主事制度というものを設けました。先ほど総務課長が話しましたように、市町村の方でも市とそれから町村と負担割合を少し変えてますけども、やっぱりその市町村に指導主事を置いてくださいというお願いもしております。あらゆるところで学校の支援、指導助言にかかわって、自分とこの市町村は自分ところでということも、意味合いも込めて市町村の自立というふうなこともお願いしてるところですが、それができつつあるところと、それからまだ手がついていない市町村と、そういう状況があります。少しその辺は懸念もしておりますし、これから一層他の市町村が動き始められたところを、様子を情報提供しながら、そしてまた教育長さん方の情報交換をしていただいて、できるだけよさというものを理解して導入していただけたらなというふうに思っているところです。格差が広がりつつ、それが広がらないように私どももお願いをして、子どもたちのためにやっぱり充実していただきたいということを働きかけておるところでございます。

○事務さきほど、委員さんが言ってた後半の方の、なかなか届けたいところに情報が届かないという問題について、国の方は、例えばそれについてどう考えているかというと、例えば家庭教育の担当課がございますけれども、そこもやはり一番そこが悩みということのようです。今までどういう方法をとってきているかというと、家庭教育ノートとか家庭教育手帳というのを生涯学習政策局の方でつくっております。これは、配り方がみそでして、健康診断のときに配るようにしています。大体、その子どもの赤ちゃん、乳児のときに何度も健康診断がありますので、そういうところを使っての広報というんでしょうか、そういうことをやったりしてると。やはり、今まで幼稚園というツールはありましたけれども、必ずしも乳幼児期の部分に情報が入ってくるツールはなかなかなかったというのがございますので、今後はその子育てという一本で考えて、やはり教育と福祉が一緒になってそういうことを模索していくということが大事だと思っております。

 「ふるまい向上プロジェクト」も一番のみその一つは、やはり県民運動といっていますが、行政部局でいえばやはり教育委員会と健康福祉部の連携というところが非常に重要だろうということで、そういった考え方で今進めてるのもそういう考え方からでございます。乳幼児期の方は、要は健康福祉部の方にむしろ情報が集まっているということですね。ただ、いろいろと例えば課題はございまして、例えば福祉部であれば、子育て支援という言葉を使いますね。教育委員会は教育という言葉を使います。これはなかなか似ていて非なるものというところも実はございましてですね。考え方がなかなか、それぞれ実は違うところがございます。一言で言えば、子育て支援の方は困っている親御さんを助けてあげるというところが中心になりますので、どちらかといえば親としてこうあるべきとかそういうところはそこまで強調しないというところがありまして、それを先ほど委員さんが言ってるように、だれもが責められることなくみんながこの方向でやっていける方向を探していきましょうというのが、「ふるまい向上プロジェクト」がある意味目指してる方向性でもあるというところでございます。

 それから、広報の仕方として、「ふるまい向上プロジェクト」のこのチラシは、今回義務教育課の方が工夫しまして新聞の折り込みに入れさせていただきました。こういったことっていうのも、なかなか講演会を開いても来てくれないというのがありますので、やはりいろんなところで目につく、目に触れると。周りの大人が変わることで、こんなこともやってるんだっていうことが入ってくるってことが大事だと思いますので、広報媒体も今までのやり方にこだわることなく、ありとあらゆる手を使って手を差し伸べていくことが大事だろうというふうに考えております。以上です。

 

○委「ふるまい向上プロジェクト」、教育しまね等でも随分前から出てきていまして、このことが随分県の方で一生懸命力を入れられることを感じています。ただ、私たちは教育現場にいますので、県の流れとしてこれを一生懸命取り組んでいかれると感じているんですが、今の若い、特に乳幼児期の親御さんたちにふるまいという言葉がどういうふうに受けとめられるんだろうと考えます。私たちになるとだんだんわかるんですが、若い子育てをする保護者の考え方が随分変わってきたなと感じています。どう変わってきたかというと、子育てに関する情報等はいろんなことで本も見たり、インターネットで見たり、いろんな知的な理解はあるんだけれども、今まで思うように自分は育ってきていたのに、子育てに関しては何か自分が思うように子どもが動いてくれない、育ってくれないという不安や不満。それから、カウンセリングマインドを拡大解釈して、つい子どもの行為はすべて受け入れなくてはということで、何をしようが受け入れてしまうというとか、本当に、何か子ども以上にこれから親も成長していく段階にあるのかなと感じるところです。

 先ほどもあったんですが、どうそういう保護者に理解していただくかっていうことがあるんですが、幼稚園の子どもたちが、「おはよう」ってあいさつするときになかなか目が合わないんですね。目を見てお話ししてねって、まずそこからスタートします。それから、「今朝顔洗ってきた?」って聞くと、顔洗わない子が非常に多いんですね。朝御飯、その以前の問題で、顔を洗うって何っていう顔で、「ゆうべおふろで洗ったよ」と話す。そういう会話が多くなってきたことに非常にびっくりしています。本当に基本的な生活習慣ということが身についてきていない。それから、幼稚園は3歳からの入園なんですが、紙おむつで入園してくる子どもさん非常に増えてきています。幼稚園に入ればとれるようになるんだっていうふうな考えで、確かに子どもはできる力を持っているので、すぐにパンツになるんですけれど、親は紙おむつの方が楽なのでっていうふうな流れができてきている。

 それから朝御飯を聞きます。先ほど、質のことが出たんですが、朝御飯も本当に菓子パンであったりフレークであったり、それはおやつでしょうと思うこともありますが、でもまあ食べないよりもよかったかなという解釈で私たちは受けとめながら、もちろんお母さんが食べないから私も食べなかったっていう子もあります。幼児期からそうなので、中には赤ちゃんの担任の先生が今日の朝御飯は何ですかと聞いたらお水と書いてあったっていうことでびっくりしたというのも。本当にいろんな現状があるんですね。でも、保護者にそれをだめですよと言っても、これから成長していく保護者に、「これはこうしましょう」といって出しても、なかなか受け入れられないというのをすごく感じていて、じゃあ、それをどう私たちは変えていくのかというところが大変なところなんです。ただ、子どもたちに、一人一人に声をかけていると、昨日、「この間御飯食べてこなかった」と言った子が食べてきて、「すごかったねって」褒めてあげると「今日、食べてきたよ、今日、顔洗ってきたよ」って、自分から言ってくるようになるんですね。いかに子どもたちは認められたいか、褒められたいかというのを感じています。

 「ふるまい向上」でどのように保護者に伝えるかというところがあるんですけれども、具体的にやはり保護者の方に伝わるような、「ふるまい向上」ねって終わるんじゃなくって、親がじゃあ具体的にどう動いたらいいのか、さっき会長さんが言われた姿勢を正しましょうってあったんですが、本当にひとつずつこれがふるまいにつながるんだよということが見えるような発信の仕方をぜひしていただきたいです。もちろん私たちも、現場も教育活動の中でそういうことの基本的な生活習慣というのを、家庭でもちろんしてくるものだというとらえ方とか、しなきゃいけないよではなくて、まず私たちもそういうところに視点を当てて見ていかなきゃいけないと思います。

 保護者を引っ張り出すというのがあったんですが、最近は保育参加日で親が携帯なんかできないような一緒にかかわらなくちゃいけないような場をつくる。一緒に触れ合わないとなかなか前へ進まないような活動を取り入れるとか、そういうふうな工夫も現場も一生懸命しているところです。どうしても参観日になるとおしゃべりをしたり、携帯していたりで、びっくりするような具体的なことはいっぱいあるんですけれど、本当にその触れ合えるような場を現場の者としてはつくっていかなければ、「〜しましょう」ではなかなか伝わらない。パンフレットだけでは、理解できないかなというのがあるので、具体的にどう動くのかというところが見えるような発信の仕方をぜひしていただきたいなと思います。

 それで、よく大人が変われば子どもが変わると言いますが、子どもが変わっても大人は変わっていくなと感じます。子どもの成長で、あぁ、こういうふうになっていくんだ、こうしたらこうなったのね、じゃあ、もうちょっと頑張ってみようかなっていう気持ちになるっていう部分も非常に成果を感じますので、子どもから変えていこうと。教師も、「お母さん、すごかったよね、頑張ったね」っていう声かけができ合える、コミュニケーションもとっていかないといけないと感じます。そうしないと、「自分の園じゃないところへ相談に行きましょう」といっても、一から話をしなきゃいけないっていうのは親にとってはとっても不安なので、まず現場にそういう職員を配置するとか、そういう親の気持ちをしっかり受けとめて、一緒に考えていきましょうよというスタンスで指導がしていけるような職員もどんどん増やしていただきたいと思っているところです。

 

○委私は、改めて今、県教委の役割って何なのかということを考えさせていただきました。最初に、事務局から、この「ビジョン21」が25年までではありますが、23年に県の総合発展計画があるので、県教委の方も見直しが図られる可能性があるというお話されたときに、「おや、それ違うんじゃないの」っていうふうに思ったわけです。つまり、行政、県の行政が発展計画をつくるから教育がそれに合わせるみたいな感じの風に僕受け取っちゃったもんで、教育の独自性ってそういうふうに考えていっちゃっていいのかなっていうふうに思ったんですけどね。これは本当に言葉じりみたいで申しわけないんですけど。

 それと同じように、県教委と二重構造である市町村とのかかわりの中で、県教委は指導助言というふうに先ほどおっしゃったんですけど、いったい指導がどれだけできるものなのか。手を挙げない市町村、文化活動に一度も手を挙げない、9年間一度もやらないような、そういうような市町村があるかもしれない。そういうところには助言ではなくて指導をしなきゃならない、それもやっぱり県教委の仕事なのかな。で、いや、金がないから無理なんですっていうときに、県の予算化をそういうところは重点的にかけていくとかっていう、県教委が一体何をしていったらいいのかっていうところを改めてこういう場でもって見直していったりとか、もちろん教育行政の皆さん方もそういうところでやっていただくっていうことがすごく大切なことなのかなって思ってるんです。

 1点、そういう中から、島根県の本当に全国的にもすばらしい社会教育主事のお話、もう何年も厳しい予算の中からやっているんですが、例えばそういうところだって手を挙げてない市町村はずっとそういうところにいっていない。私、今海士町に住んでいるんですが、海士町という小さな2,400弱の市町村でも社教主事が2人もいるんです。そして、今年から始まった指導主事にもぜひ海士町は学力向上のためにというので、こういうふうにやられるんです。海士町はそれでも、実をいうと、声が小さくなりますけど学力うんと低いんですけどね。でも、そういう市町村でおたくは手を挙げなさいよっていう指導面やなんかもある意味で、幾ら地方の時代だ、二重構造だ、そこまではいかないんだっていうことをいってても県教委はやはりしていかないと、文化もそうですしいろんなこともいわゆる不平等の教育がまかり通ってしまうことになりかねないか。そういうところにこそ、僕たちは目を光らせていなくちゃいけないんじゃないのかなっていうようなことを、今日皆さんの意見を聞きながら改めて感じたわけですけど。感想を含めて、以上です。

○会施策の1から6までありまして、今1とか3とか5について御発言をいただいていると思いますが、先ほど、委員さんの方から保護者の話が出ましたけれども、PTAの組織としては先ほどの問題について、どういうふうな取り組みを試みておられますでしょうか。もしお考えがありましたら。

○委最初のところで「ふるまい向上」のお話もありましたが、先般、松江市のPTA連合会の方で役員会をしましたときに、県の義務教育課の方から「ふるまい向上」の動きについてのお話をしに来てくださったんですよ。そのときに、いろいろ先進的な取り組みをしておられる市町村が幾つかあって、具体的に益田ではこんなことをしておられるとか、松江の一中での動きとかそういったお話をちょっとずつ5つぐらい、具体例を聞かせていただいたりしました。松江は県庁所在地ということもあって、いろいろお話を聞けたけども、そういう情報をもうちょっと県全体に、こんなことをやって成果を出しているところがあるとかいうような情報を、「教育しまね」などの広報媒体を使ってどんどん紹介していかれたら、「あ、このぐらいだったら自分ところもできる」というようなことを思っていろいろな取り組みをされるところもあると思います。「新たなことを始めるというよりも、どちらかといえば今までやっている活動をさらに深めるとかいうことが目的だよ」というお話もそのとき伺いました。今もあいさつ運動などいろんなところでやってるんですけど、ただ声をかけるだけじゃなく、ちょっと目を見てあいさつをする、その場その場に合ったあいさつを心がける、ただ元気ならいいではなくて静かな場所では会釈をするなど、TPOをわかる子どもに育てるといった取り組みにしたいと担当の方もおっしゃっていました。そういった事例をどんどん県PTAの方でもいただければ、それぞれの支部のPTAの方に情報として提供できます。そして、市町村の活動をまた集めて還元していろいろなところに波及していけると思いますので、ぜひそういったことをしていただけたらと思います。

 

○委保護者の方へのサポートの難しさっていうのが話題に上がっていて、恐らく5番のところの関係で出てきたお話ではないかと思うんですけれども、このあたりは6番の特別支援教育とか、すべての子どもたちの学びを支える取り組みの推進というところに家庭との連携とか協力っていうのもかかわってくる話だなと思って聞かせていただいておりました。

 先ほど、委員さんの方から、子どもがどれだけ褒めてほしいと思っているかというお話が出たんですけれども、これこのまま、そのまま、若いお母さん方は御自身も褒めてほしいとか認めてほしいとかって思いながら子育てをされてるじゃないかなと思いました。本当に自分の子育てに自信がなかったりするお母さんに限ってというか、お母さんだからこそあんまり相談にも行けなかったりとか、先生と名前がつく人と話すのが苦手だったりとか、そういうふうなところがあるように思っています。

 「家庭教育手帳」の話が出たんですけれども、乳幼児健診のときに地域の保健師さんとかかわる機会というのがまずあると思うんですが、保健師さんは先生ではないので、意外とその保健師さんのサポートはそれほどプレッシャーとならないお母さん方も多いように思います。このあたりで何かサポートしてもらうとか、相談に乗ってもらうっていうことの意味とか心強さとかっていうのを持つことができると、次のところに行ったときにも保育所の先生方とか幼稚園の先生方にもまた相談ができるっていうような信頼関係をつくっていく基盤になると思います。市町村の健康保健部とか保健センターとか言われるところのスタッフさんになると思うんですけれども、そこら辺を充実させていくっていうことも大事だと思います。これは県の領域ではないかもしれないんですが、本当に連携体制とか組織的に支援体制をつくることが必要な時期が来ているんではないかというふうなことを感じました。

 私は、その乳幼児健診にかかわる機会もちょっとあったりするんですけど、健診でひっかからないと親子ともに合格をもらったと感じ、逆に健診で「ちょっともう一遍来ませんか」とか、「もう一遍電話させてもらっていいですか」って言ったらだめ出しされたみたいに、ショックを受けるお母さん方いらっしゃるんですけど、そうじゃなくて、本当にお母さんにも子どもさんにも適切なサポートをしたいから声をかけているというところが伝われば支援も受けてくださったり、困ったってお話もしてくださるのかなというふうに思ったりして。その辺の地道な、細く長くの信頼関係をとりあえずつくっていくということが、いざというときに手を差し伸べたときに受けてくださるためには必要かなと思ったりします。

 先ほど、子育て支援っていうのは困っている人を支援するっていうふうにおっしゃったんですけど、今の子育て支援にしても学校現場の教育にしても、難しいのは本当に手を差し伸べたい家庭の親御さんが困ってらっしゃらないというふうに言われること。いや、笑い事じゃなくて。もうだから私たちの心理療法とかカウンセリングも、ものすごく難しい時代が来てまして、本当にこれで困ってて相談に来たいっていって、来てくれる人は激減しています。子どもたちと会ってても、困ってないって言います。困ってないと言うんだけれども、どう考えてもしんどそうな状況に置かれていて、関係ない、趣味の話とかしてる中でぽつぽつ見えてくることがあるっていうようなことなので、困ってる人どうぞって言うてる時代ではもうないと。

 困っていることに気づいてないふりをしてたり、気づかないことにすることによって何とかぎりぎり生きている方もいらっしゃると思うので、困っているから助けてあげるよという言い方じゃなくて、自然に糸がつながってる中で遊びにおいでねっていう形でつながっていくしかないんではないかというふうに思ったりしています。

 そんなところで、本当に思ったのは、委員がおっしゃった一番最初のお話のときに、県と市町村が補完していくっていうことが、足りないところを補い合っていくっていうことがすごく大事だっておっしゃったのが、本当に一番難しいところでもあり、今一番大事なところでもあり、場合によっては県よりも市町村のサポートの方が充実してるところもあるかもしれないと思うんです。そのときにはそこで頑張ってくださいということで、足らないところには手を伸ばしますっていうことで、教育委員会のお仕事を増やすことになっては本当に申しわけないんですが、いろんな市町村の現状をまずは把握をして、その資源を一度整理して、その足らないところで県がサポートできることっていうのをちょっと一度整理する必要もあるのかもしれないなと思ったりしました。

 

○会先ほどから、若いお母さんに対する取り組みとか出てきましたけれども、手を差し伸べる難しさ、あるいは支える難しさ、これは若い母親だけではなくて、若い教員もそうなんですね。つまり、自分を認めてほしいというのはありますね。それから、何か困ってることがあればって呼びかけても相談に来ませんよね。そういうふうなところを特に管理職におられる人が、校長とか教頭とかそういう人たちが、どのくらい現在の若い人たちをとらえているのかというところに注目しております。つまりジェネレーションギャップと言えばそれまでなんですけども、本当にデリケートなことですよね。だから非常に難しいなと。だれでも認められたいっていう気持ちは、それは若い社員から始まって先生方もそうですし、母親もすべてそう、我々が考えている以上にありますね。それがその認められないと、結局人間関係がうまくいかないというような理由で職場から離れていくというところがあって。本当に先ほど来、皆様方から出ている御意見を聞きながら、私たちの考えていること以上に深刻な問題が根底に流れているなっていう気がいたしました。

 今日の主題、第2議題は、この教育委員会の「点検・評価報告書(案)」の点検をひととおり皆様方に網羅的にやっていただくということは不可能でございましたけども、その間に大変いい御意見をいただきましたので、一応この報告書の検討はこれでなされたということにさせていただきたいと思います。

 それでは、以上で昨年度、21年度の取り組み状況の点検・評価についての審議を終わりたいと思います。

 非常にぶしつけなことを申して申しわけないんですけど、教育長さん、今日の皆さん方の意見をお聞きになってどういうふうな感想をお持ちでございましょうか。一言お願いいたしたいと思います。

○教育最後にごあいさつ申し上げようと思っておったんですが、今日は本当にいろんな御意見を頂戴しました。全部参考になる意見ばっかりでございますが。

 一番大きかったのが、国、県、市町村、じゃ、これこれどういう役割分担で教育行政をやってるのかと。本当に今日は、私自身もいろいろ勉強させていただきました。

 一言申し上げれば、今の地方分権ということがいろんな行政分野で言われております。地方分権というのは、要するに各地方がそれぞれ責任を持って独自性を持って行政をやっていくということでありますが。ただ、それを進めるに当たってはお金、人、いろんな資源が要ります。そうした中で、国、県、市町村がどうしていくかという問題だろうと思います。

 今日の格差と独自性という言葉が出ました。これは非常に難しい問題でして、独自性というのは、今の私、地方分権ということも申し上げましたが、今の時代最も大切なことだろうと思います。ただし、それが格差になってはどうしようもないということで、我々も実は教育だけの分野で申し上げれば、国の方にはきちっと教員の人件費であるとか、あるいは教育施設の整備の費用であるとか、これはやっぱり国全体で責任を持ってやってほしいということを申し上げてます。ただ一方では、地方の独自性、創意工夫はしっかりと確保してくれということも申し上げてます。この問題は、先ほど県と市町村の関係でも独自性の話と、それが格差に結びついてるという問題も実はあろうかと思います。そこら辺が今日のいろんな問題の中で、これがいろんな分野で格差が出てきたり、そういう工夫のいる部分があったりという問題だろうと、非常に難しい問題だろうと思います。

 ただ、最後に委員さんからいい言葉をいただきました。県と市町村、自然に糸がつながってるようなこういう関係をつくっていきたいということで、いろんな方法があろうかと思いますが、肝に銘じて今後やっていきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。

○会それでは、以上をもちまして平成22年度島根県総合教育審議会の議事を終了いたします。御協力ありがとうございました。


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