絲原議員(自民)
(問)「神々の国しまねプロジェクト」について
1.郷土の歴史・文化を学ぶために、どのような取組を進めるのか伺う。
(答)教育長
1.県内の小中学校では、地域の資源を活用いたしました「ふるさと教育」に取り組んでおりますが、この度の古事記編纂千三百年の期を捉えまして、子どもたちが郷土の歴史や文化を学ぶ機会を一層充実してまいります。
そのための具体の取組といたしまして、大きく二点考えております。一点目が、各種の副教材を作成をいたしまして、学校での授業に活用してまいります。
例えば、
・現在使用しております、ふるさと読本「いずも神話」。これの「朗読CD」を作成をいたしましたり、あるいは、新たなふるさと読本といたしまして、県内全域の古代から近代までの歴史や文化を編集したものを作成をいたします。
・さらに「石見銀山のガイドブック」を作成をいたしまして、小学校四年生以上の全児童生徒に配付をいたします。
それから、取組の二点目でございますが、子どもたちの体験活動の発表の場を設けてまいります。例といたしまして、全国の子どもたちを島根に集めまして、「全国子ども神楽サミット」を開催をいたしましたり、あるいは反対に県内の高校生が、東京や広島に出かけて行って、石見神楽の公演を行う。そういったことも考えております。それから小中高校生を対象の神話に関します絵画とか写真・美術のコンクールを行ってまいります。
それから高校生によります神楽や演劇、あるいは自らが開発した商品、こういったものの販売、文化の発信をする場を設けてまいります。このような取組を通しまして、子どもたちが島根の伝統や文化の素晴らしさを学びまして、ふるさとを愛する心、誇りに思う心を育むように進めてまいりたいと考えております。
(問)教育問題について
1.これまでの取組を踏まえ、小中連携教育がもたらす成果と課題並びに今後の方向性について所見を伺う。
2.ジュニアのスポーツ競技力のレベルアップについて、今後どのように進めていくのか伺う。
(答)教育長
1.子どもたちを取り巻く環境や、子どもたちの心身の発達状況が大きく変化をしてきております。学習面だけではなくて、生活全般におきましても学校間の連携が大切になってきております。
とりわけ義務教育九年間を見通しました小中の連携は重要であります。このため県内の市町村では、各地域や学校の実情に応じて、取組みがそれぞれ進められているところであります。
例えば、小中の教員がお互いの授業に参加をいたしましたり、あるいは地域の小中学校・保護者が一体となりまして、ふるさと教育、あるいは子どもたちの生活習慣の確立、こういったことに取り組んでいる例がございます。
こうした取組みの成果でございますが、大きく二点ございます。
一つは学習面でありますが、小中の教員が互いの授業に触れ、系統立った指導への理解を深めることによりまして、指導力の向上につながると同時に、子どもたちにとりましても、小中連携した学習指導によりまして、学習面でのつまずきを防ぐことにつながっている、こういった成果が上げられております。
それから生活指導面におきましても、児童生徒につきまして、小中学校で情報を共有して理解を深める、こういうことによりまして、不登校の子どもが減少した地域の例でありますとか、あるいは児童生徒の交流によりまして、思いやりの心、コミュニケーション力が育まれてきた、こういった例が挙げられております。
一方、課題といたしましては、互いの教員がそれぞれの授業に参加するための時間割の編成、あるいは小中一貫した指導計画の作成、これらが適正に行われることが必要であること、あるいはそれらのために、小中間の教職員間でのより一層の連携が必要であると、こういった課題がございます。
小中の連携、まだまだ十分であるというふうには思っておりません。今後、これまでの取組の成果を各学校に提供いたしまして、教職員の理解を深めることによりまして、小中連携が一層進むように努めてまいります。
2.ジュニアのスポーツ競技力のレベルアップについての御質問でございます。
若人の活躍でございますが、県民の方々も大いに期待をされております。また、島根県におきましてはジュニアの成績が島根県全体の国体の成績を左右すると、こういった状況もございます。
島根県のジュニア競技の現状でございますが、恒常的に全国大会において上位入賞している競技もございますが、今後さらに上位入賞できる競技の数をふやしていく、そういった取り組みが必要であるというふうに思っております。
このため、来年度からこれまで以上にジュニア層に焦点を当てまして、競技力の向上を図ることといたしまして、御紹介にございましたゴールデンエイジアスリート育成事業、これを実施することとしております。
事業の具体的な中身でございますが、競技力の向上に大きな効果があるとされております強豪校やトップチームとの交流試合の機会、これをふやすことを中心といたしまして、早い時期での能力のある子どもたちの発掘、ジュニア教室の支援、さらには指導者の育成に努めてまいります。また、中学校、高校におきます部活動に専門的指導力を持つ地域のスポーツ指導者を派遣する制度を設けまして、複数の指導者による効果的な指導が行える環境を整えてまいります。
こうした取り組みによりまして、幼少期から高校までを通した切れ目のない指導に努めまして、ジュニア競技力の向上を図ってまいります。以上でございます。
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