• 背景色 
  • 文字サイズ 

森山議員(自民)

 

(問)学力向上対策について

1.抽出となった全国学力調査をどのように考え、どのように対応したのか伺う。

2.本県の児童生徒の学力の課題は何か、その課題解決にどのように取り組んでいくのか伺う。

 

(答)教育長

1.私どもといたしましては、学力調査に期待いたしますところは、すべての児童生徒が自分の学習状況を理解し、主体的な学習に生かしますとともに、教師の方が子ども一人一人に応じた指導をきめ細かくできる点にあるというふうに思っております。さらには、各学校や市町村がデータをふまえた実態把握を行いまして、それぞれの課題に応じた独自の学力向上対策に生かすことができると、こういう点にも期待をしているところであります。

 お尋ねにございました今回の全国調査、この対象は小学校6年と中学校3年の国語と算数、それから数学でございますが、この全国調査、昨年までは悉皆調査でございましたが、今年からは抽出調査に変わりました。島根県で申し上げますと小学校のうち38%、それから中学校が約半分の50%、これがこの対象になっているわけでありますが、その結果からは県全体のおよその傾向はつかめますが、先ほど申し上げましたような個人に対する学習指導に生かしていく、こういった効果は、十分には得られないのではないかというふうに考えております。

 そこで、県の今年度の対応でございますが、全国調査にあわせまして、毎年度、県単独の学力調査を行っております。これは小学校4年から中学校3年までの全部の児童生徒を対象に、英・数・国・理・社の5教科で行っているものでございます。これまでは、先ほど申し上げた国の全国調査の対象になっている部分は、この県単調査からは除いておりましたが、今年度は先ほど申し上げました理由から、全部の対象者について、この県単の調査を実施をしたところであります。

 その結果、学校によっては全国調査と県単の調査両方やった学校もございます。そういうところは両方の成果を生かしていくということになりますが、その他の学校におきましては、県単で行いました調査、これは毎年行っておりますので、一人一人の児童生徒の成績、経年で比較もできます。そういった調査結果を十分に活用いたしまして、今後の学力の向上につなげてもらいたいというふうに考えているところでございます。

 

2.今年度の県の学力調査、国の学力調査の結果はともに、ご質問にございましたように小学校が全国平均を下回りましたが、中学校はやや上回るという結果でございました。

 共通して言えますことは、計算や漢字など単純な知識や技能は身についておりますが、少し複雑な問題には対応できないという点が挙げられます。また、小学校では、文章で答える問題について無解答が多いなど、書く力や説明する力が十分でないという傾向もございます。それから、家庭での学習時間、これにつきましては、改善が見られるものの全国より下回っております。自主的に学習に取り組む意欲や態度、こういったことを育むことが課題ではないかというふうに考えております。

 こうした課題を解決するための取組であります。やはり、学習習慣の確立、あるいは学習意欲や思考力を伸ばす、こういった取組が大切であると思っております。自宅での学習を手助けする「学習プリント配信システム」、こういったシステムを導入いたしましたり、あるいは、子どもたちが、数の問題を競います「しまね数リンピック」、あるいは、「理科フォーラム」、こういったものを開催いたしましたり、教員の指導力の向上を目的としたセミナーの開催など、それぞれの課題に応じた学力向上策を実施をしているところでございます。

 それから各学校・市町村におきましても、それぞれ独自の学力向上対策が実施されている状況にあります。

 今後も、こうした学力調査の結果を踏まえまして、児童生徒の学力向上を推進していくために着実に対策を講じてまいりたいというふうに考えております。

 

 

 

 


お問い合わせ先

島根県教育委員会

〒690-8502 島根県松江市殿町1番地(県庁分庁舎)
島根県教育庁総務課
TEL 0852-22-5403
FAX 0852-22-5400
kyousou@pref.shimane.lg.jp