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池田議員

(問)人財育成について

1.現在の魅力化高校と大学の具体的な連携事例について伺う。

(問)介護、保育の人材確保について

2.触れたり接したりする職業の幅を広げ、子供たち自身で考えた将来を尊重する教育、取組みが必要と思うが、所見を伺う。

 

(答)教育長

1.2点のご質問にお答えします。

 まず、魅力化高校と大学の具体的な連携の事例についてであります。

 魅力化高校では、地域とともに魅力ある教育活動に取り組むことで、地元の中学生や県外の意欲の高い中学生たちが集まり、さらに高校の魅力が高まるような好循環が生み出されつつあります。

 今後、こうした「しまね留学」の取組を安定的・持続的に発展させていくためには、魅力化高校の教育の質をより一層高めていく必要があります。

 そのため、大学との連携の中で教育活動を深めていくことは、有効な取組の一つと考えております。

 具体例をあげますと、例えば、吉賀高校では青山学院大学と次のような連携をしております。

 まず、大学生が吉賀町を訪問し、高校生の地域課題研究の現地調査に同行するとともに、高校生の研究内容について意見交換を行っております。

 その後、高校生が東京を訪問し、同じテーマで大学生と東京での現地調査を行い、地方と都会の違いについて学ぶとともに、前回大学生からもらった意見を踏まえた改善点について意見交換し、更に研究内容を深めております。

 最終的には、高校で開催する課題研究発表会へ大学の教授を招き、高校生の研究内容に関し、より専門的な指導助言を受けております。

 また、津和野高校では、東洋大学と連携し、萩・石見空港の利用促進に関する政策提言などに、高校生が大学生と協働で取り組んでおります。

 また、隠岐高校では、大阪大学と連携し、地域課題研究の発表に対し、教授やゼミ生から専門的な指導助言をもらっており、来年度は、高校生が大学で発表をすることを計画しております。

 このほか、飯南高校や島根中央高校などでは、島根大学や島根県立大学と連携しながら教育活動を進めております。

 こうした大学との連携により、高校生たちは、大学の教授や大学生から専門的な「知識・技能」を学ぶことの意義や、地域のことを知らない大学生に分かりやすく説明するための「表現力」、島根と東京を比較しながら考える「論理的な思考力」、大学生の「学びに向かう姿勢」などを学んでおり、魅力化高校の教育活動の充実につながっていると評価しております。

 一方、大学にとりましても、いわば課題先進地である島根の中山間地域・離島で実地調査をし、そこに暮らす高校生や地域の人々と関わることで、研究活動をよりよいものにすることができるなど、双方にとって有意義なものとなっていると考えております。

 

2.次に、子どもたちが自ら考えた将来を尊重する教育についてお答えします。

 島根県が進めている「教育の魅力化」の核心をなす教育理念は次のとおりであります。

 一つは、多様な個性をもつ子どもたち一人一人が、社会の一員として自らの役割を見いだし、それぞれの個性を最大限発揮しながら、自立して生きていく力を育むため、正しい学力観に立って、本物の生きる力の育成を目指すこと。

 2点目は、そのような資質・能力を育む教育活動を、小学校・中学校・高校・特別支援学校を貫いて、一体的・系統的に取組んでいくこと。

 3点目は、学校教育を学校だけで抱え込んでしまうのではなく、地域社会全体で理念を共有し、学校・家庭・地域の連携の中で子どもの力を伸ばしていくことであります。

 議員からご指摘がありました、子どもたちが自ら考えた将来を実現する教育とは、例えば、「ふるさと教育」と「キャリア教育」を一体的・系統的に進める中で、小学校では、地域の様々な大人の生き方や思いなどにふれ、中学校では職場体験などを通じて、知っている職業の幅を広げながら、自分の将来について具体的に考えはじめ、更に高校においては、職業人の講話やインターンシップなどを通じて、地域の産業や実際に働くことへの理解を深めるとともに、地域課題研究などを通して論理的思考力や探究力・創造力を養うことによって、自己を客観的に見つめながら、将来の夢の実現に向けて挑戦できるように、一人一人の進路選択と自己実現を精一杯支えていくことだと考えております。

 子どもたちの成長や社会に出てから歩む道は人それぞれ異なっており、そうした子どもたちの多様な個性が尊重され、発達段階に応じて、温かく、大切に支えられ、見守られながら成長していくことが重要であり、こうした認識を教育に携わる全ての関係者が共有して子どもの成長を支えていくことが大切と考えております。以上であります。

 


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