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尾村議員(無)

 

(問)いじめ・教育問題について

1.少人数学級や教職員の定数改善で教員の多忙化を解消し、教職員が「いじめ」に向き合う条件整備を抜本的に強化・改善すべきと考えるが、所見を伺う。

2.いじめ半減」などの数値目標は「いじめ隠し」の土壌となると考えるが、所見を伺う。

 また、専門性の高い医師、心理の専門家、親の会、法律家などの協力のもとに教員の「いじめ」問題の研修を保障すべきと考えるが、所見を伺う。

3.就学援助の制度の周知・徹底につとめ、教材や部活動などの保護者負担軽減策を講じるべきと考えるが、所見を伺う。

 

(答)教育長

1.まず、「いじめ」に教員が向き合うための条件整備についてであります。

 教員が子どもと向き合う時間を確保するために、教員数を確保するなど条件整備を図っていくことは、もとより重要なことだと考えております。

 このため、教員定数につきまして、国に対しましてはこれまでも、その改善の働きかけをしたところでございます。今後とも引き続き強く働きかけてまいりたいというふうに考えております。

 また、県におきましては、島根県独自の対策といたしまして、児童生徒の学習などの支援のために、小学校一、二年生の三十人学級編成の他、非常勤講師を配置をいたします様々のサポート事業を実施をいたしております。今後とも継続して実施を行ってまいります。

 さらに来年度は、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、その増員を図ってまいりたいと考えております。

 今後とも、教員が一人一人の児童生徒と向き合う時間を確保できるよう努めてまいります。

 

2.次に、いじめについての数値目標についてお尋ねがございました。たとえば昨年九月に行われました、国のいじめに関する緊急調査によりますと、前年度に比べまして認知件数が全国的に増加をいたしました。島根県についても同様でございます。ただこのことに対しまして、国のほうでは教員のいじめへの認識の深まりである、アンケート調査などにより細かな把握ができたため、というふうに説明いたしております。

 いじめの防止は、なによりも大切なことでありますが、そのために単に数を目標とするのではなくて、教育の様々な現場でいじめが起きないような教育を進めていくことが大切なことだというふうに思っております。その上で、いじめはどの学校でもいつでも起こりうるという認識のもとで、個々の事案に組織として迅速適切に対応していくことが重要と考えております。

 次に、いじめに関します研修についてでございます。現在も管理職研修、それから生徒指導主任研修等でいじめの問題について研修を行っています。それから学校に置きますスクールカウンセラーを活用した研修を行っているところでございますが、来年度以降こうした研修に、お尋ねのございました専門家、なるべく多く参加をしてもらいまして、そういった方の指導も取り入れるなど、こういった研修の一層の充実を図って参ります。

 

3.最後に就学援助についてでございます。

 近年、要保護・準要保護の児童生徒数は増加傾向にございます。そうした中でこの就学援助制度は、教育の機会均等を保障する上で必要なものであり、対象の保護者が適切に受給出来るようにしなければならないと考えております。このため、引き続き市町村に対しまして、この制度の目的や手続きについて周知を図るように働きかけて参ります。

 

(問)教育委員会のあり方について

1.教育委員会の会議について、この間の県民の傍聴・参加はいかなる状況か伺う。

 また、会議での審議や討論内容は、十分であると考えているのか、また課題認識はいかがか、自己検証を伺う。

2.教育委員会は、子どもの権利保障を最大の主眼・目的に据えるべきと考えるが、所見を伺う。また、会議は、子どもや保護者、教職員、住民らの訴えや意見を直接聞く機会、意見交換の場を持つべきと考えるが、所見を伺う。

 併せて、会議の透明性や民主性を強め、さらなる活性化をはかるべきと考えるが、所見を伺う。

 

(答)教育委員長

1.私の方から教育委員会会議についてお答えさせていただきます。

 まず、教育委員会会議の傍聴人数でありますが、この一年間で見ますと一回あたり四人程度ということになっております。

 次に、会議の審議についてでありますが、委員それぞれが自らの経験や知見に基づきまして意見を述べ、案件の可否を判断されているものと認識いたしております。

 現在、教育委員会制度は形骸化しているとか迅速性に欠けるなど様々な意見がございますけれども、十分に承知いたしております。

 そのようなご批判を真摯にうけとめながら、昨年の九月議会で北島前委員長が答弁されましたように、教育委員会がそれぞれの課題を正確に把握し、素早く的確に対応することによって、子ども達の健やかな成長にとって欠かせない存在になるように続けていきたいと考えております。

 

2.次に、子どもの権利保障についてでありますが、私は、かけがえのない存在であります子ども一人一人が、自らの可能性を伸ばしていくためには、大人の側が、子どもを主体的に自らの意見を持ち、自らの考えで行動できる存在としてとらえることが大切だと考えております。

 このことは一方で、他者の考えを尊重し、ルールに則って他者とのより良い関係をつくっていく責任を伴うものであることを子どもに自覚させることも必要であるというふうに思います。

 そのような教育を行うことが大変重要なことであると思っています。

 次に、会議での意見を聞く機会についてでありますが、教育委員会では、規則によりまして、県民からの請願制度をもっております。必要があれば請願者から直接意見を述べていただく場を設けているところであります。

 また、直接の会議の場ではありませんが、学校訪問は頻繁にやっております。地域住民の方々、教育関係者の方々そして知事さんや県議会の方々とも様々な形で意見交換をさせていただいております。その中で、教育を取り巻く課題について把握をし、施策決定に活かせるよう努めておりますし、今後も続けていきたいと考えております。

 教育委員会の運営についてでありますが、事務局の追認機関とならないよう、またそう言われないように、教育委員長として活発な議論が行われるような会議運営に努めてまいりたいと思っております。

 また、様々な機会をとらまえまして、情報発信にもさらに努めていきたいと思っております。

 

 

 

 


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