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原議員(自民)

(問)石見銀山遺跡について

1.各年代に応じた副読本などの作成により、石見銀山に対する県民の理解を深める必要があると思うが、考えを伺う。

 

(答)教育長

1.まず、石見銀山に対する県民の理解を深める必要についてのご質問にお答えします。

 世界遺産登録は、ゴールではなく、この遺産を後の世代に確実に引き継いでいくためのスタートであると認識しております。

 そのためには、地元はもとより広く県民の皆様に、石見銀山の価値を十分に理解して頂くことが重要であり、登録決定直後から昨日まで行いました「石見銀山展」もそういう趣旨で行ったものでございます。

 会期中は、県内外から十万人の方に入場いただきまして、石見銀山への理解を深めていただく上で意義があったと考えております。

 また、現在、地元では、地元住民や行政などで構成する石見銀山協働会議において、「石見銀山学習プログラム」の策定に取り組んでいます。

この学習プログラムは、ボランティアガイドなどの活動も含め策定するものであり、大田市が整備を進めている拠点施設を中心に展開することになりますが、この施設では、来訪者向けのガイダンス映像も制作する予定であり、これをDVD映像にして広く県内外の方々のも見ていただきたいと考えています。

 今まで一般向けの学習材料としては、大田市が作成し、市内の小中学校や公民館に配布し、大田市のホームページにも公開中のふるさと学習誌「石見銀山」全6冊や、県が作成し県内の小学五年生に配布した「ホントの石見銀山を知っていますか」などの小冊子もあります。

 また、地元紙を中心に、積極的に遺跡の解説や、広報をしていただいているところです。これからも引き続きこうした活動を続けていきたいと思っております。


(問)島根の教育力再生事業について

1.「総力結集・島根教育力再生事業」のねらい及び現在までの取り組み状況について伺う。

 

(答)教育長

1.次に、総力結集・島根教育力再生事業についてであります。

 いじめ、不登校、学力・体力の低下、生活習慣の乱れなど、子どもの教育をめぐる深刻な諸問題は、様々な要因が複合的・重層的に絡み合って生じており、現代社会が抱えてしまった社会病理現象とでも言うべき様相を呈しております。

 こうした諸課題への対応は、一つ一つの課題に対する的を絞った個別的な対応を講じることがまずもって必要でありますが、それとともに複合的・重層的な要因が重なっているということを踏まえた総合対策を併せて講じる必要があるものと考えております。

 総力結集・島根教育力再生事業は、こうした総合対策の観点から、既存事業に加えいくつかの新しい取組を追加し、広く県民に危機感を共有してもらい、学校・家庭・地域が相互に連携・協力しながら、社会総がかりで具体的な実践活動を進めていく気運を醸成しようとするものであります。

 まず、実証!「地域力」醸成プログラムは、地域社会において、いわば千手観音のごとき様々な公的活動の拠点となっている公民館活動に光を当てることを通じて、「地域力」、すなわち、地域のつながりやコミュニティ力などを再認識・再評価し、高めていくことをねらいとするものであります。

 こうした地域の課題を掘り下げ、その解決に向けた学習・実践活動に地域住民が積極的に参加する仕組みを通じて、ひいては島根の教育力を再生していこうとする試みであります。

 公民館活動としての実証事業の企画提案を公募したところ、二十四件の応募があり、先日、公開プレゼンテーションを開催して十二件のモデル公民館を選定いたしました。今後、具体的な実践活動を行っていただくとともに、その情況を他へも広報してまいりたいと考えております。

 また、気運醸成を図る「てぐさ」として、学校編・家庭編・地域編の三編からなる、しまねの教育レシピ集を作成いたしました。

 例えば、家庭編では、「親子あったか読書」と題して、読んだ本のページ数を親子で記録し、一定のページ数に達したら日本地図の四十七都道府県ごとに色を塗っていくという取組を紹介しており、読書の達成感と日本地図を覚える、二兎を追うことをねらいとしております。

 

 


 

(問)学力の向上対策について

1.速報値から、県内の児童生徒の学力の状況を伺う。

2.この結果をどう受け止め、今後の学力向上対策を推進するか伺う。

 

(答)教育長

1.2.次に、学力調査についてであります。

 今年実施いたしました学力調査も、昨年同様、教科に関する内容と、生活や学習に関する意識について調査しております。

 教科に関しましては、昨年度と比較いたしまして、中学一年の理科、中学二年の国語や英語などで、改善が見られました。

 一方、小学五年の算数や、中学三年の数学と英語では、個人差が広がっているということ、あるいは全学年を通して、記述式の問題や応用力を見る問題に課題があることなどが明らかになっております。

 生活意識の調査においては、朝食をきちんと取っている児童生徒の割合が増加したことや、家庭学習に改善が見られること、また、テレビを見る時間が減少したことなどから、家庭や地域と共に進めております、生活習慣の改善を図る取組の効果も表れ出しているというふうに考えております。

 しかしながら、家庭学習が三十分以下の児童生徒の割合が六十%以上ありまして、まず、家庭学習の時間を増やす取組を進めることが急がれると思っておりますし、言わば、これが一番のポイントだと考えております。

 また、学力向上を図るためには、昨年度から実施しております、「授業力向上セミナー」や、「リーダーセミナー」なども、引き続き取り組んでおります。

 本年度からは、児童生徒個々の支援に活用できるよう、学習プリント配信システムを導入いたしまして、夏休みの学習時間を増やす取組を学校にも要請いたしたところです。

 こうした取組は、継続的に実施することによって、より効果があがると考えておりますので、引き続き実施することを検討いたしております。

 

 


(問)高総文祭の効果について

1.若い皆さんがエネルギッシュに活動した五日間をどのような思いでみたか、所感を伺う。

2.この大会の成果はどういうものであったか、また今後、この成果をいかに活用していくかが重要と思うが、考えを伺う。

 

(答)知事

1.次に、全国高等学校総合文化祭についてであります。

 私は七月二十九日の総合開会式とパレードに出席しました。さらに、七月三十一日と八月一日の二日間におきましては、皇室としては初めての全国高等学校総合文化祭にご臨席でございましたが、秋篠宮同妃両殿下と眞子内親王殿下に同行いたしまして、各地を見学させて頂きました。また、大会が始まる前の練習会場へも激励を兼ねて行ったり、この大会を企画運営する企画運営委員の高校生と対談し、お話を伺いました。

 この大会を通して感じたことは、三年前から大会に向け高校生達が準備を進めたり、あるいは高校生がどのような大会にするか自発的に自ら考えて準備し、さらに来訪者へのおもてなしを何をしたらいいか高校生自身が企画し、それを他の高校生にも呼びかけるという自主的な活動が幅広く行われているということを感じたところです。

 私はさらに大会において、力一杯元気に披露される発表や活動などに触れ、島根の将来を支える若い力の活動に心を打たれ、頼もしく感じたところです。この機会をかりまして、出演者はもとより、大会の運営に関わった生徒の方々に心から慰労申し上げます。

 

(答)教育長

2.次に、全国高等学校総合文化祭島根大会の成果とその活用についてであります。

 大会には島根県から高校生約二千五百人が参加し、運営に約四千百人の生徒が携わりました。その発表、展示、活動は、はつらつとしてスカッとさわやかなものでした。高校生が持つ知性や感性、エネルギッシュですがすがしい姿を県民の皆さんにみてもらえたものと思います。またこの大会を通して、島根の高校生が全国レベルの作品や活動を実感すると共に、こうした大会をやり遂げたことで大きな自信を得たことと思います。

また、地域とのつながりが比較的薄かった高校生の活動においても、地域の方の指導により新たな部門が普及しました。さらに、高校生が地域の行事に参加し、活動を発表するなど地域とのつながりができ、地域からの応援も頂くようになりました。

今後はこのような社会との連携を一層深め、全国的に水準の高い合唱や吹奏楽、演劇といった部門のレベルをより高めるとともに、大会を契機にスタートした部門の育成・普及も図っていきたいと考えています。

そして、子供達がこうした芸術文化活動に取り組むことによって、知力・体力・感性のバランスのとれた人格形成を図っていって欲しいと願っております。

 


お問い合わせ先

島根県教育委員会

〒690-8502 島根県松江市殿町1番地(県庁分庁舎)
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