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白石議員(民主県民ク)

 

(問)教員の免許更新講習について

1.教員免許の更新講習について、現段階でどのように実施していく考えなのか伺う。

 

(答)教育長

1.まず、教員免許状の更新講習についてであります。

 免許状更新制度につきましては、これまでにも全国都道府県教育長協議会を通じまして、文部科学省に対して、地方の現場からの意見、提案を強力に行ってまいりましたが、先般の国会で、関連法案が成立いたしました。

 この法律に基づく更新講習につきましては、原則として各地域の大学が実施するとの方針が示されておりますが、講習内容や実施時期等については、未だもって明らかにされていない段階であります。山陰地方唯一の教員養成機関であります島根大学とは教育諸課題についての定期的な協議の場を設けております、この協議の中で、更新講習の実施に向けた課題の整理などを始めたところであります。

 いずれにいたしましても、制度の詳細が明らかになった時点で、学校現場に支障が生じないような方策を取っていく必要があるというふうに考えております。

 


(問)不登校問題について

1.スクールカウンセラーの増員計画について伺う。

 

(答)教育長

1.次に、スクールカウンセラーの増員計画についてであります。

 スクールカウンセラーは、臨床心理士の資格を有する者などに委嘱し、学校において児童生徒に対して直接のカウンセリングなど行うほか、保護者や教員からの相談にも応じることを業務としておりまして、平成7年度から各学校に配置しています。

 本年度は全ての公立の中学校・高等学校と約30%の小学校に配置しておりまして、合わせて220校に72人のを配置であります。未配置の小学校は、必要に応じまして校区の中学校のスクールカウンセラーに相談ができるというふうな体制をとっております。

 しかしながら、委嘱しております220校について平均でみますと、1校あたりの委嘱時間数は、年間で約86時間になりますので、学校における相談体制あるいは指導体制が決して現在十分とは言えない現状にあると思っております。

 このスクールカウンセラーは委嘱できます臨床心理士などの有資格者、これが極めて限られておりますので、なかなか困難でありますが、人材が得られればできるだけ配置に努めて参りたいというふうに考えております。

 


(問)石見銀山遺跡について

1.石見銀山遺跡の今後の調査体制と調査研究の方向について伺う。

2.今後の保全の考え方と石見銀山基金に対する対応を伺う。

 

(答)教育長

1.次に、石見銀山遺跡の調査体制と調査研究の方向性についてであります。

 石見銀山に関する今後の調査研究については、現在、大田市が整備を進めている拠点施設に、県と大田市の研究スタッフを配置し、双方が密接に連携しながら進めることとしております。

 これまでの調査研究は、世界遺産を目標に、その登録基準を満たすために、学識者で構成する「石見銀山遺跡調査整備委員会」の指導・助言を得ながら、発掘調査や文献調査などの基礎的な調査研究に重点を置いて参りました。

 登録が実現したこの後は、これまでの「調査整備委員会」を、例えば「学術委員会」という名称に改組し、その指導・助言を得ながら、県内外の大学や研究機関と連携して調査研究を進め、

 ・自然と共生する鉱山遺跡としての価値の今後の保全

 ・分かりにくい遺跡といわれる石見銀山の魅力をできる限り分かり易く説明、あるいは情報発信する

 ことに重点をおいて、石見銀山遺跡の多様な価値を明らかにして参ります。

 

2.次に、石見銀山遺跡の保全についてであります。

 このたびのユネスコ世界遺産委員会では、石見銀山遺跡は、既に十六世紀から自然と共生する鉱山として生産活動が営まれ、数世紀を経た今日においても、豊かな自然環境の中で遺跡と住民の生活が調和する、「環境の二十一世紀」にふさわしい鉱山遺跡として高く評価されたことが登録に繋がったものであり、遺跡を取り巻く自然環境を適切に守っていくことが重要であります。

 石見銀山遺跡は、鉱山本体のみならず鉱山町、山城跡、街道、積出港や港町など多様な要素で構成されており、核心地域(コアゾーン)だけでも442ヘクタール、緩衝地帯(バッファーゾーン)まで含めれば3663ヘクタールという広大な面積を有する遺産であります。

 今後は、県と大田市が共同で策定した遺跡の「包括的保存管理計画」に基づき、適切な保存・管理に努めて参ります。

 加えて、大田市が計画的に進めている遺跡の保存や活用を図るための整備事業については、今後も継続して支援して参ります。

 そうした中で、現在、大田市の経済界が中心となり、県内外から広く募金を集めて基金を設け、民間のボランティア団体等による遺跡の草刈りや竹刈りなどの保全活動を支援していくことが検討されております。こうした取組は遺跡の保存・継承のため意義のあることと考えており、県としても、できるだけの協力をして参ります。


お問い合わせ先

島根県教育委員会

〒690-8502 島根県松江市殿町1番地(県庁分庁舎)
島根県教育庁総務課
TEL 0852-22-5403
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