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報告第85号

 

(小林高校教育課長)

 報告第85号平成23年3月県立高校卒業予定者の就職内定状況についてご報告する。

 先般、2月15日に文部科学省から12月末現在の全国的な高校生の就職内定状況について報道発表があったところである。本県の状況については、今年度も何度かご報告しているところであるが、資料1で1月末の状況をご説明したい。

 1月末の状況は、昨年度よりもやや厳しいという状況である。早い学校では3月1日から卒業式が始まることになっており、できる限り卒業式までに内定を得られるとよいが、卒業式後、あるいは4月を過ぎてからであっても就職希望の生徒に対しては最大限の支援をしていきたいと思っている。

 表1をご覧いただきたい。前回12月にご説明した資料と同じように、下の2行を除き、平成17年度から22年度までの欄は過去との比較が可能な12月末現在の状況を載せている。下の2行が昨年度と今年度の1月末現在の状況を比較したものである。

 1月末現在の内定率は昨年度は90.3パーセント、今年度は89.2パーセントとなっておりマイナス1.1ポイントという状況である。ただし、随分変わっているところがあり、就職希望者数をご覧いただくと、県内就職希望者は昨年度の676人に対し、今年度は777人ということで大変増加している。県外就職希望者数は昨年度は322人、今年度は268人となっており、今年度は全体で1,045人の就職希望者数となっている。

 県内の就職内定者数は677人で、内定率は昨年度より落ちているが、実数は増加している。県外の就職内定者数は255人で昨年度より減少している。全体では932人ということで実数は増加しているが、内定率はやや落ちているという状況である。

 一番大きな問題である就職未内定者数、就職を希望していてまだ内定がないという生徒の数は、昨年度は全体で97人、今年度は113人となっている。

 表2をご覧いただきたい。学科別・地区別就職内定率等の学科別のところをご覧いただくと、普通科が昨年度は92.3パーセントあったものが、今年度は85.6パーセントでマイナス6.7ポイントとなっており、実数で22名が未内定となっている。その他、未内定者が多いのは商業科で37名となっており、前回もご説明したように女子生徒が希望する事務や販売の求人がないということで、昨年に続いて非常に厳しい状況である。その他というのは、英語科や体育科などの学科のことであり、2名が未内定ということである。

 地区別のところをご覧いただくと、雲南地区で9人、出雲地区で13人、大田・邑智地区で8人といった状況である。昨年度と比較すると、雲南地区あるいは大田・邑智地区あたりが非常に厳しく、苦戦している状況である。考えられる理由としては、県外で受験したが、内定が得られず、県内に切り替えた生徒が未内定者に含まれているのではないかと思っている。反対に浜田・江津地区については、新しい誘致企業等もあることから、昨年並みという状況である。益田地区は県外就職がなかなかうまくいっているところがあり、県内就職への影響がなかったという状況になっている。

 今後、非常に限られた時間ではあるが、学校を始め、労働局、ハローワークなどの関係機関と連携を取りながら、最後まで就職内定に向けて努力していきたい。また、商工労働部では、昨年度に引き続き、中小企業雇用創出特別支援事業というものを実施することとしており、昨年度もこの事業でかなりの生徒が就職を決めているので、就職内定を得られるように更に全力を挙げて取り組んでいきたいと考えている。

 また、就職から進学へ変更する生徒も出てくると思うが、昨年度に引き続き、就職希望者が専門学校へ進学した場合の無利子の奨学金制度が設けられている。

(土田委員)

 学科別のその他はどこの学校が該当するのか。

(小林高校教育課長)

 江津高校の英語科、大社高校の体育科のほか、理数科などもここに入っているが、就職希望者数はそんなに多くはない。

(渋川委員)

 一人の生徒が複数の内定をもらうことはあるのか。

(小林高校教育課長)

 就職試験を最初に受験する際には1人1社としており、11月以降は複数を受験することを可能としている。

(渋川委員)

 この内定者数については、生徒1人に1社ということでよいか。

(小林高校教育課長)

 そのとおりである。

(渋川委員)

 内定を得た生徒は全員その会社に就職しているのか。内定はもらったが、自分が思っていた仕事と違ったため、就職を辞退したようなケースはないのか。

(小林高校教育課長)

 基本的には全員が就職していると思うが、3月の終わり頃から4月の始めにかけて、勤め始めたところでうまくいかなかったということは耳にしたことがある。

(土田委員)

 過去3か年で、最終的に就職できなかった人数は把握されているか。

(小林高校教育課長)

 把握している。昨年度は3月末の段階で9人であったが、最後は3人となった。

(土田委員)

 新年度に入ってからも6人がどこかへ就職できたということか。

(小林高校教育課長)

 そのとおりである。いわゆる正規ではないものも含めた数字である。

(土田委員)

 それでは、県内の未内定者が1月末現在で100人いるが、2月、3月のところでも結構内定が得られるということか。

(小林高校教育課長)

 そう考えている。先ほどご説明した支援事業などもあるので、そういったものも活用しながら、内定が得られることを期待している。

(山本委員)

 大学生については、卒業してから3年間は新卒とみなすという話が出てきているが、高校についてはそのような動きはないか。

(小林高校教育課長)

 卒業すると実態把握が難しい面があるので、卒業して1年、2年経った生徒を進路指導部で受け入れるということはちょっと難しいのではないかと思うが、個別にハローワークへ紹介するといった支援はやっていると思う。

 

 


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