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報告第16号

 

(小林高校教育課長)

 報告第16号島根県教育課程審議会の答申(高等学校、特別支援学校)についてご報告する。

 資料5の1の1の背景のところの一番最後の行であるが、昨年3月に高等学校、特別支援学校の学習指導要領が告示されたところである。それを受けて、2の審議経過であるが、昨年6月10日に島根県教育課程審議会へ「学習指導要領の改訂に伴う高等学校における教育課程の望ましい編成と実施」及び、同じく「特別支援学校における教育課程の望ましい編成と実施」についての諮問を行った。審議会を3回、専門調査委員会を4回にわたって開いていただき、先日、本年6月10日に教育長あてに答申をいただいたところである。

 骨子としては、高等学校については、基本的な考え方として生徒一人一人の知・徳・体の調和の取れた発達を促す教育の一層の充実を図り、これまで実践されてきた生きる力をはぐくむ教育の成果を踏まえながら、中学校から高等学校への円滑なバトンタッチと、ますます多様化する生徒の進路動向に対応する教育の実現を図ることを基盤にし、望ましい人格の完成を目指して行わなければならない、という基本的な考え方を答申いただいている。

 主な内容としては、項目だけご説明すると、1つ目が豊かな人間性をはぐくむ教育の推進、2つ目が将来の地域産業を担う人材の育成及びキャリア教育の充実である。3つ目は社会の変化や生徒の学習ニーズに対応した教育課程の編成である。4つ目は高等学校においても道徳教育の充実を図るということであり、授業はないけれども全体指導計画を立てるというようなことが入っている。最後に5つ目として、国語のみならず、言語活動の充実を図るということが大きな柱として入っている。

 この答申を受けて、教育委員会で実際にどうするか手引きを作成して学校に周知し、各教員への説明会も行い、各学校で新しい教育課程を作っていくという段取りになっている。

(原田特別支援教育室長)

 続いて特別支援学校、小・中学校特別支援学級についてご報告する。

 資料5の2(1)の3段落目「その際」のところからであるが、特に幼稚部、小・中・高等学校が連携をして、一貫した教育の実現を図ることを基本的な考えとし、島根のよさを生かした教育の実現に向けた特別支援学校と小・中学校特別支援学級の教育課程での編成と実施のあり方、それぞれに分けて答申をいただいたところである。

 主な内容として、大切にしたいことという形で出ているが、1つ目が特別支援学校では島根の恵まれた教育資源を生かした教育を推進することである。2つ目がともに支え合って生きていく共生社会の基盤を作ることであり、交流及び共同学習の実践である。そして、3つ目が教師間の協力した指導体制や家庭及び地域、医療、福祉、保健等々の関係機関との連携を重視した取り組みの実践であり、4つ目が学校生活全体における言語環境を十分に整えることである。最後に5つ目が特別支援学校のセンター的機能を活用し、通常の学級における特別支援教育の積極的な推進を図ることを目指している。

 小・中学校特別支援学級においては、大切にしたいことが3点あり、1つ目が校内の共通理解の中で必要な集団を計画的、そして組織的な校内体制のもとに構築すること、2つ目が交流及び共同学習に関すること、3つ目が関係諸機関と連携して、早期からの一貫した支援を行うことという答申をいただいている。

 この答申については、既にホームページへ掲載している。今後、特別支援教育の方も検討委員会での検討を通じて手引きを作成し、様々な研修会等を通して周知を図っていきたいと考えている。

(北島委員長)

 手引きはいつ頃出る予定か。

(小林高校教育課長)

 高校の方はかなり作業を進めており、7月いっぱいには作成したいと思っている。

(原田特別支援教育室長)

 特別支援の方は、検討委員会で検討することとしており、7月から4回ぐらい委員会を開き、11月ぐらいには作成したいと考えている。

(山本委員)

 手引きができると、何年間ぐらい有効ということになるのか。

(小林高校教育課長)

 今、新しい学習指導要領が告示になっており、その次のものができるまでの期間である。これまでは大体10年ぐらいのスパンである。

(安藤委員)

 審議会では、しまね教育ビジョン21に関してどのような議論がなされたか。

(小林高校教育課長)

 教育課程審議会では、特にしまね教育ビジョンを受けて話をしていただいたので、島根のよさ、島根の特色をできるだけ活かして教育課程の中に盛り込んでいこうというスタンスを絶えず委員の方に持っていただいていた。キャリア教育の実施、地域と家庭の連携など、島根のよさを極力活かし、教育に非常に協力的な県民性の皆さんの支援を受けながら教育を進めていこうという形が答申の中で随所に出ている。

(渋川委員)

 調和のとれた食事、十分な睡眠、適度な運動といったことをまた高校でも行うというのは、義務教育と同じことの繰り返しになるので、どうなのかと思う。もう少し義務教育から高校へ段階を踏んだ連携ができないものか。

(小林高校教育課長)

 ご指摘いただいた点はそのとおりであると思っている。一方で学習指導要領自体の中に、中学校段階の学習指導をもう一回行ってから高校教育をスタートしようというような流れもあるため、このような表現になっていると思う。ただし、実際の教育課程は、先ほど申し上げたように教育委員会が作成する手引きを用いて、各学校で校長が責任をもって作っていくことになる。専門高校、普通科の高校、総合学科の高校など、それぞれ学校の中で協議を重ね、これからどんどん特色が出てくると考えている。またいろいろな目で見ていただければと思う。

 

 


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