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報告第2号

 

(小林高校教育課長)

 報告第2号平成22年度島根県公立高等学校入学者選抜学力検査結果の概要についてご報告する。

 平成22年度の高校入学者選抜学力検査については、特にインフルエンザの対応が非常に重要な面があったが、結果的には2名ほどが追検査を受けたという形で、大きなトラブルもなく終了した。

 資料3の1で国語、社会、数学、理科、英語の5教科についての概要を述べているが、5教科を通じて言えることは、基礎的、基本的な事項については中学校での学習成果がうかがえ、もう定着しているというように把握している。ただ、それぞれの教科の後半部分に記述しているように、問題の題意を的確に読み取り理解する力とか、論理的、総合的に考え、あるいは表現、処理する力が定着していない状況もかなり見られるということで、この辺りの改善が今後望まれるという状況である。

 3の2に各教科の平均点あるいは5教科の得点状況等を記載している。5教科総合の平均点は1の表の下のところに書いているが、277.8点で昨年度に比べて22点低下している。各教科の平均点は国語が57.9点で昨年比マイナス1.7点、社会が55.7点で昨年比マイナス7.9点、数学が47.5点で昨年比マイナス1.6点、理科が60.6点で昨年比マイナス5.8点、英語が56.1点で昨年比マイナス5.0点であった。いずれも平均点は下がっているが、昨年度がやや高めの平均点だったので、概ね適正な平均点が出ていると思う。

 ただし、数学は47.5点ということで、他の教科に比べてかなり低い点が出ているところである。過去2年を見ても、数学の平均点がやや低めだったので、問題作成にあたっては、50点を超えるようにということで出題したわけだが、実際にはこのような平均点となった。これについては、第2問題が連立方程式を解く力を見る問題だったが、ただ問題を解けという出題の仕方ではなく、生徒AとBの会話形式で考え方を徐々に見ていくという出題の仕方をしたところである。しかし、出題の意図をなかなか読み取れない状況であり、結果的に第2問題の平均点が非常に低くなり、全体もこのような平均点になったところである。

 それから、総得点の分布については、全体の平均点が下がっているので、上位層が昨年度に比べてやや薄くなっている。3の3のところにグラフを出しているが、真ん中の右に総合の分布状況がある。見ていただければわかるように、太線が22年度の状況であり、上位層のところの山の中心が左の方へ移っている状況がご覧いただけると思う。

 3の2に戻っていただき、3として学力検査に対する調査結果を載せている。中学校107校、高校41校の調査によるものであるが、先ほどご説明した数学については、内容の程度を「もっと下げる」という回答が中学校で10.3%、高校で19.5%となっている。問題の分量についても、中学校で「多い」という回答が24.3%、高校でも9.8%ということであり、これについては、来年度の入試問題作成に活かしていきたいと思っている。

 もう1点国語については、中学校側と高校側の意見がかなり異なっていた。内容の程度については、中学校側で「もっと上げる」という回答が17.0%だったが、高校側は「もっと下げる」という回答が9.8%となっている。問題の分量についても、中学校側では「多い」という回答が1.9%だったが、実際に採点等を行った高校側では17.1%というような結果が出ている。

 今後は、各教科ごとの問題の正答率や得点分布状況、あるいは中学校、高校からの調査結果等について更に細かく分析をして、「平成22年度島根県公立高等学校入学者選抜学力検査の結果と反省」という冊子を作成し、各中学校、高校等へ配付する予定にしている。

(北島委員長)

 数学の問題を易しくしたけれども平均点が下がったという説明であったが、数学のレベルが全体的に落ちてきていると解釈すればよいのか。

(小林高校教育課長)

 易しくしたというわけではない。ただ問題を解けという出題の仕方ではなく、半ページぐらいにわたるような、AとBの会話形式の問題を出したが、なかなか全体を読めないというか、この思考の流れに沿って解答していくことができなかったということであり、決して問題が易しかったというわけではない。

(北島委員長)

 ということは、数学の力が低いということではなく、国語的な問題になるということか。

(小林高校教育課長)

 数学だけではなくて他の教科においても、ちょっと問題の意味がわかっていないのではないかという指摘が、高校側から出ていたことは確かである。

 

 


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