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報告69号

(鴨木総務課長)

 報告第69号公立学校における「新型インフルエンザ対策」についてご報告する。資料4の3はインフルエンザ定点医療機関からの報告状況であるが、全国的なインフルエンザサーベイランスの一環として、島根県内に38の定点医療機関が指定されている。一定の人口規模ごとに定点医療機関を配置することになっており、それぞれの定点医療機関でインフルエンザ様疾患と診断された患者の数を1週間ごとにまとめて報告するというデータである。

 したがって、この平均値が1.0であれば、平均的にはそれぞれの医療機関で1週間に1人のインフルエンザ様疾患の診断を行ったということである。これまでの季節性インフルエンザの知見からこの定点の数字が1.0を超えると流行期に入ったと言っており、10.0を超えると流行注意報レベルで、この注意報レベル10.0を超えると、大体その後4週間で流行のピークを迎えると考えられている。さらに30.0を超えたら警報ということであるが、これはこれまでの季節性インフルエンザの知見であり、今回の新型インフルエンザの場合、果たして峠があるのか、要するに一定の頂点を迎えた後、終息に向かうのか、今の勢いだと峠もなくずっと拡大が続くのではないかと厚生労働省もそこまで心配をし出している状況である。

 この表の右から2番目の全県平均で、1.0を超えたのが8月10日で、夏休みの最中に、特に県立高校での感染が広がった時期である。その後2.1まで増えて、いったん小康状態に入った。10月に入って、10月5日からの週で1.8、10月12日からの週で5.2、さらに10月19日、ちょうど1週間前の月曜日からの1週間で9.6、注意報ぎりぎりのレベルまで数値が上がってきている状況である。

 現時点で松江保健所管内が16.8、県央保健所管内が11.7、隠岐保健所管内が21.0で、特にこれらの地域で流行が拡大している。

 資料4の2であるが、学級閉鎖、学年閉鎖、全校閉鎖の臨時休業措置をとった公立学校の数も資料4の3の状況と同じように拡大をしてきており、10月19日から棒グラフの線が急に高まり、10月26日からもうワンステージ上がったような状況で拡大している。特に8月は、高等学校で流行があったが、現在は小・中学校、特に小学校の感染拡大が顕著になっている。

 このグラフの数字は延べ数ではなくて実数である。1つの学校の中で何学級の学級閉鎖をしていても、1つの学校を1としてとらえる純計の数字である。小学校は現在30校、県内の公立小学校が、本校は245校あるので1割を超える学校が現時点で何らかの措置をとっていることになる。今後さらに本格的な流行に伴って、この数が拡大していくと思われる。

 資料4の1であるが、1番には先ほど説明した臨時休業措置の動向を記した。2番には、本格的流行を踏まえた県の教育委員会危機管理対策本部の対応について、これまでどういった対応をしてきたのかを(1)から(4)までに近況を整理をしている。

 (1)について、ホームページを通じて様々な注意喚起を行っている。特に丸2であるが、児童生徒の感染が増えており、家庭内での感染を防止することが重要になってくる。例えば、兄弟関係で他の学校へ感染を広げることもあるので、家庭内での感染を防止する。さらには、今回の新型インフルエンザは、入院患者や重症化した事例のほとんどが二十未満であり、特に小・中学生が入院事例、重症化事例のほとんどを占めているので、島根県内の児童生徒が感染した場合も、特に最初の2日間、重症化の兆しがないか、家庭で病状を観察してもらう必要がある。そのような自宅での療養の留意点を示した「自宅療養のしおり」を県教育委員会のホームページを通じて取り出せるようにしている。

 県教委のホームページは、たくさんのアクセスがあり、開設以来6カ月で7万件に達しており、特に流行期に入った8月中旬以降に学校関係者との情報共有手段として役立っていると思っている。

 (2)について、学校欠席者情報収集システムの内容については既にお知らせしているとおりであるが、現在でも毎日全ての公立学校で欠席者の状況を入力しており、その状況がリアルタイムで各学校、市町村教育委員会、保健所などで確認できる状況になっている。各学校では周辺にどの程度感染が拡大しているのか、自分の学校だけではなく周辺の状況も含めてリアルタイムで状況が把握できるので予防対策に生かし、さらには臨時休業措置をどの程度とるのか、学級閉鎖にするのか、学年閉鎖にするのか、そういった判断材料としても活用してもらっている。

 (3)について、最近、文書で注意喚起をしたのは、臨時休業措置が増えてきたので、迅速な連絡方法について徹底をした。さらにクラスターサーベイランスという集団的な発生を早期に探知する取り組みを全国的にやってきたが、あまりにも流行拡大し、該当数が多くなったので、学校を対象とするクラスターサーベイランスは10月9日をもって終了している。

 さらに、10月20日に、重要な通知をしている。治癒証明書を求めることを学校あるいは職場で行ってきたが、医療機関の負担になること、あるいは既に治った人がまたその医療機関に通わなければならないことがあり、お互いにとって手間、負担があるので、治癒証明書を求める必要はないことを学校現場に通知した。

 (4)について、来春の公立高校入試における追検査ということで、1週間後にインフルエンザにかかって受験できなかった生徒を対象に1週間後に追検査を実施することを前回10月14日の教育委員会会議で決定したが、その日すぐに報道発表をした。47都道府県教育委員会の中で、現時点でこの対策を決定しているのは島根県教育委員会のみで、他県から問い合わせ等が相次いでいる状況である。

 3番の今後の対応であるが、丸1について今回の定点の報告が9.6ということで、辛うじて注意報宣言の直前であるが、10.0を超えた段階で改めて現場に注意喚起をする必要がある。実は今日の段階が9.6であるので、実質的には現場に十分に注意してもらう必要があるので、学校保健安全法を所管する保健体育課から本日、教育長名で通知をする予定にしている。

 丸2について、臨時休業措置が続くことによって授業などへの影響が心配される。今後、県立学校及び市町村教育委員会からの問い合わせがあると思うので、義務教育課、高校教育課それぞれの所管課から丁寧に助言、指導を行っていきたいと思う。

 県立高校の場合には、当然のことながら単位の履修に影響が出ることも想定されるが、概ね2週間程度の臨時休業措置であれば、直ちに単位履修に影響が出ることはないと考えている。ただし、実態として授業がおくれることはあるので、それを取り戻すための対応については校長判断で様々な工夫は可能である。そういったアドバイスをしていきたいと思っている。

 公立小中学校、特別支援学校の場合は、単位という概念がそもそもないので、進級できるかどうかになるが、臨時休業や出席停止は欠席扱いにはならないので、進級の影響は出ないが、これも実態として授業の遅れを取り戻すことが必要になった場合には、それぞれの教育委員会の学校管理規則に照らして、あるいは特別支援学校の場合は校長の判断で様々な工夫が可能である。

 なお、特別支援学校の高等部の一部は、高校の教育課程を準用しているものがある。その場合には単位履修に影響が出ることが理論上起こり得るので、丁寧なアドバイスをしていきたいと考えている。

(北島委員)

 教師が発症した場合はどういう扱いになるのか。

(鴨木総務課長)

 教員が発症した場合には、当然のことながら出勤してもらっては困るので、私傷病休暇という扱いになる。今後、徐々に本人の感染、あるいは家族の感染による看病のため教職員が休まざるを得ない状況が拡大してくると思われる。そういう状況に備えるために、現在BCP(ビジネス・コンティニュイティ・プラン)、業務維持計画を既に策定しており、その業務維持計画に基づいて必要な人員の中でどの業務を優先するのか、だれがどのように交代するのか、それぞれの所属ごとに、学校だけではなく、教育委員会事務局も含めて、全ての所属で業務維持計画を策定している。したがって、休む教職員が増えればそれを発動をし、具体的には優先して行うべき業務を限定していく作業に入ることになる。

(藤原教育長)

 現在、教員の発症について情報はあるのか。

(鴨木総務課長)

 現在、1週間ごとに各所属から、その直前の1週間で何人教職員が休んだのか、本人の感染なのか、家族の看病のためなのか、その要因別に報告をしてもらうこととしている。徐々に、一、二名程度の所属は出ている。

(渋川委員)

 学校の寮で多数の子どもがインフルエンザになった場合はどうするのか。自宅に戻すのか。

(倉本高校教育課長)

 基本的には寮を閉鎖をする考えであるので家庭へ帰すことになる。


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