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報告第62号

 

(黒崎古代文化センター長)

 報告第62号砂原遺跡学術発掘調査団による石器の発見についてご報告する。

 新聞等で報道されたが、砂原遺跡から旧石器時代の石器が発見された。出土地点は、資料14の3の上の写真の左にキララ多伎があるので位置関係がよくわかると思う。これは島根県出身で退職されているが、兵庫教育大学の成瀬敏郎名誉教授が地層調査で島根県を調べようと各地を回って偶然発見された。

 崖であるので、上から落ちてきて挟まったとか、あるいは人為的にはめ込んだ可能性もあるので、その後、地層を確認しながら掘り下げると同じような石器が約10数点出てきて、人工的に削ったものがあることから今回の発表になった。

 旧石器については2000年に捏造事件があり、教科書の記載内容も変わるほどの大事件であった。その捏造事件を受けて、旧石器時代の遺跡168遺跡について、間違いであるということで、すべて記録から抹消されている。その後、日本では9万年前のものが一番古いと言われていたが、今回詳細な地層が残っており、約12万年前の地層から石器が出てきたということで日本最古である。

 なお、今までの島根県で一番古かったものは、奥出雲町の尾原ダム関係で発掘した原田遺跡で、約3万年前であった。

 

 

 


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