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報告第46号

 

(秋利義務教育課長)

 報告第46号平成21年度全国学力・学習状況調査の結果報告についてご報告する。

 資料8の1の1調査の概要の(3)調査の内容であるが、国語A、算数・数学Aは知識に関する問題、国語B、算数・数学Bは活用に関する問題ということで分けている。

 また、生活習慣や学習環境に関する質問紙調査を行った結果である。資料8の3の小学校の国語と算数、中学校の国語の数学を見てみると、昨年度と比べて小学校の算数Bを除いて、すべての項目で前年度を上回っており、少しずつ改善傾向が見られる。

 資料8の4の小学校の国語Aであるが、課題として挙がっているのは、「ローマ字を書いたり読んだりする問題」、あるいは「接続語を使って一文を二文に分けて書く問題」が全国を下回っている。無回答率が37.3%で全国が30%だったので、7ポイント高かったということで課題となっている。

 資料8の5の小学校の国語Bであるが、「調べてわかったことを書く問題」、あるいは「要約して書く問題」が全国を下回っている。

 資料8の6の小学校の算数Aであるが、「100を45個集めた数を書くというような問題」、「百分率を求める問題」が下回っている。

 資料8の7の小学校の算数Bであるが、「数学的な考え方」、「与えられた条件に合う時刻を、時刻表から選択する問題」が全国を下回っている。時刻表の問題は、時刻表になれてない子どももいるかもしれないが、バスの時刻表等を見たことがなくても解ける問題であると思う。

 資料8の8の中学校の国語Aであるが、全体的に全国平均を上回っているが、「短歌の形式に従って意味のまとまりをつかむ問題」で全国をやや下回っている。

 資料8の9の中学校の国語Bであるが、「読むこと」について無回答率15.5%ということで、全国の17.8%よりも上回ってはいるが、無回答率が高かった。

 資料8の10の中学校の数学Aであるが、「連続する3つの自然数の和を表す式」、あるいは「等式S=1/2ahをaについて解く問題」で全国より下回っている。

 資料8の11の中学校の数学Bであるが、「筋道を考えて解く問題」がやや弱かった。

 また、児童生徒に関する調査であるが、資料8の12で「早寝早起き朝ごはんの定着」ということで、全国と比べると上回っており、基本的生活習慣が以前に比べて向上している。

 資料8の13で「家で学校の宿題をしていますか」という質問に対して、全国を上回っており宿題はしているが、資料8の14で「学校の授業時間以外での勉強時間や読書時間」は全国を下回っている。特に中学校では20ポイントも下回っている。平日、部活動等もあると思うが、継続的に学習時間を確保していくことが必要であると思っている。

 「書くことへの抵抗感」ということで、無回答率が高かったが、書くことをもう少し学校でもやっていく必要があると思うし、無理やり書かせるだけではなく、書くことの面白さをやっていく必要があると思っている。

 資料8の16の学校に対する調査について、「放課後や土曜日、長期休業期間を利用した補充的な学習のサポートの実施」は、全国を上回っており、先生は一生懸命頑張っているが、「国語、算数・数学の授業における補充的・発展的な学習等の指導」で、単に補充的な学習だけではなく、発展的な学習も必要ではないかと調査結果から感じている。

(北島委員)

 中学校調査の学校数が、2校ほど参加していないが、何か理由があるのか。

(秋利義務教育課長)

 1校はインフルエンザ、もう1校は修学旅行のため実施していなかったが、その後実施しているので全部の学校で実施している。また、合わせた評価が出てくることになっている。

(山根委員長)

 資料8の15で、指導改善への活用について、「学校全体で活用しましたか」が中学校で全国より少し低くなっている。学力テストを受けた学年は、指導計画、あるいは教育指導に活用したが、他の学年への活用は全国より少し低いととらえてよいか。

(秋利義務教育課長)

 全国を上回ってやってほしい気持ちはあるが、県の学力調査を1年生と2年生はやっているので、県の学力テストと国の学力調査を全部合わせて、学校全体のことを検討しているということであると思っている。

(山根委員長)

 具体的に指導改善は、どんなことをする傾向があるのか。

(秋利義務教育課長)

 例えば書くことで課題があれば、国語だけではなく、数学や理科でも書く作業をとにかく入れてみるなど、その学校で重点的にやることを決めて具体的に取り組んでいくということである。

(渋川委員)

 中学校では全国より上回っている傾向であるが、授業以外での勉強時間や読書の時間が全国より低くなっている。時間よりも集中力が大切だと思うがどのように考えているのか。

(秋利義務教育課長)

 中学校のときには十分ついていけてたのに、高校になったらなかなかついていきにくい子どもも出てきている。高校に行ったときに学習時間を確保した学習習慣を身につけていくことが大切であると思っており、高校では集中力だけではなかなか難しいと思っている。

(安藤委員)

 この結果分析の指導改善へ活用していくのは具体的にはどのように行うのか。

(秋利義務教育課長)

 この調査結果をもとにして、今度の校長研修会、教頭研修会等で話をし、また、各教科ごとには、それぞれ教科の指導主事がいるので、本庁の指導主事だけでなく、各事務所の指導主事も含めて理解を深めていきたいと思っている。

(安藤委員)

 全国より下回っている部分はすごくデータ分析されているが、全国より良い部分の島根県の特徴が出るような教育方法もあってもよいと思う。

(秋利義務教育課長)

 島根県が強いところをどうつくっていくのかということもあると思うが、まずは全国平均を下回ったところを平均レベルにしていき、徐々にそれ以外のところも一緒に高くなっていくものであると思っている。できれば島根県の特徴をもっと出したいが、小学校の場合は全国より上回る部分が少ないということもある。

 

 

 

 


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