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報告第40号

(稲垣教育次長)

 報告第40号教員採用試験等調査点検委員会報告について御報告する。

 お手元の資料1の1ページをご覧いただきたい。試験制度を外部委員に調査点検していただくことについては8月7日の教育委員会において報告したところである。

 外部委員は、冒頭の資料にあるように元島根大学の学長である北川泉さん、元山陰中央新報社の論説主幹である長野忠さん、島根県総合教育審議会委員の馬場真由美さんの3名である。去る8月27日から28日にかけて点検いただいたところである。

 4の調査点検対象とした試験であるが、平成19年度中に実施した平成20年度島根県公立学校教員採用候補者選考試験、小・中学校長・教頭、県立学校の校長・教頭それぞれの採用・昇任候補者選考試験である。

 本日、調査点検を行った北川委員に来ていただいているので、点検委員会の委員を代表して直接御報告を受けたいと思う。出席の了承をお願いする。

(北島委員長)

 それでは、この件について北川先生から報告をお願いする。

(北川調査点検委員)

 調査結果を報告させていただく。

 去る8月27日と28日、2日にわたり、私と元の山陰中央新報社の論説主幹である長野さん、総合審議会委員の馬場真由美さんの3人で調査を行った。

 報告書の1ページでまず基本的な点をお話ししたい。2日にわたり、教員の採用試験にかかわる選考試験、小・中学校及び県立学校の管理職の昇任試験、この2つの試験のやり方について、点検した。特に実際の選考作業スケジュールについて、疑問点や改善の方向性について担当課から具体的に説明を受けた。その説明に沿って、その妥当性や、改善すべき点について意見を申し上げた。その結果をここにまとめている。

 点検の結果だが、まず基本的に、島根県教育委員会で実施されている3つの試験について適正に実施されていることを確認できた。大分の事件があったので、教育長は別のところから違った目で見てみるようにと、おそらく自信を持って言われたのだと思う。そういう中で見させてもらったが、いずれもさまざまな工夫により、今後とも不正が起こらないシステムが整備されてきていることが確認できた。

 ただ、2、3の点について、特に私どもが確認しなければならないと思ったのは、まず、やっていることがわからない、見えないというのでは不安が伴うので、原則は透明性が確保されているかということである。もちろんそうはいっても個人情報などいろいろな問題があることについては考えないといけない。それ以外については基本的には公開だということである。

 それから、もう一つは、先ほどもお話ししたようにどうしても内輪だけの話になりがちなので、それはそれで情報が漏れないという意味では非常に良いのだが、「異質の目」と我々は言っているのだが、違った目、外側から見て、やっていることがモンロー主義にならないことを確認しながらやるべきではないかという点である。

 以上2つの原則は守っていかなければならないと感じた。

 細かいところについてはあまり申し上げていないが、ぜひそういう線に沿って、今後とも公開、公正という点で常に改善され、進めていただくようお願いする。今後とも健全な方向で進めていただきたい。報告は以上である。

(山根委員)

 2ページ後段に、合否判定についても基準に基づき適正に処理されていたと記載されているが、1ページ2番の調査点検方法の最後のところには「今回の調査・点検は、個別の合否についてではなく」と記載されている。御報告を聞く限りでは適正に処理されていると思っているので、ここの部分はあえて「合否についてではなく」ということではなく、希望としては合否判定の処理についても調査を行ったという表現にしていただきたい。

(北川調査点検委員)

 全体として、システムとしてどうかという点を中心に調べたため、個別の一つ一つについて点検したというところまでは及んでいないことは確かなわけである。だが、それが今回の調査の限界だと思う。やり方は適正に処理されていたということで、決して矛盾はしていない。

(稲垣教育次長)

 少し補足させていただく。成績などをすべて転記した成績原簿というものがあり、その元になる答案用紙については残念ながら既に処分してしまっている。その原簿に基づいて、ここに登載された人はどのように選考されていったかというところは、具体的にご覧になっていただいている。もともとの答案用紙がないというところから、先ほどのような表現になっていると御理解いただきたい。

 それから、2ページ目の一番下のところ、文書管理について、これも委員さん方が強くおっしゃったことであるが、答案等の原資料については今後5年間保存するように改善する。それは当然のことであって、原資料を残すことは後日いかなる疑問に対しても検証できるようにしておくためであり、不正の抑止力となるとともに外部からの疑惑を払拭するためにも必須のものであるということで、強く御意見をいただいたところである。そのように今年度から改めていきたい。

(北島委員長)

 それでは、北川先生の報告によると、適正に処理されているということであり、透明性の確保、内輪だけではなくて外部からの目も続けて必要であるという御意見である。今は皆さんが意識的に注意すると思うが、担当者は常にかわっているので、年代がたっていくとついつい忘れがちになるかと思う。だが、この一番最初の気持ちをどうぞ大切にしてもらって、島根県はこのことについては大丈夫だと自信を持っていつも言えるようになればいいと思う。

(北川調査点検委員)

 一言だけ、追加をお願いしたい。今まで私どもは外にいて、教育委員会でどんな議論をしていたかというのがあまりわからなかった。そのことを教育長にも話したら、もうかなりオープンになっているということであった。その点で、私は最近の動きを非常に評価している。今後は何を議題にして、その間にどんな議論をして結論が出たかというプロセス全体をなるべく県民の皆さんに伝えるよう努力してほしい。これは非常に大事なことである。今、教育に対して皆さんいろいろ疑問を持っているので、ぜひその点を最後にお願いしておきたい。

 


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