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バリアフリーリフォームのすすめ

意外に多い住居内事故!あなたの住宅は安全・安心ですか?

 

玄関に設置した手すり付の階段=久家邸の写真
玄関に設置した手すり付の階段=久家邸

 

 

誰もが安全で安心できると思っている住宅での事故が意外に多いことをご存じですか。
県内では平成11〜24年の14年間で429人もの方が、住居内での事故が原因で亡くなっています。
年平均30人を超え、平成25年の県内における交通事故死者数が28人だったことと比べても非常に多いと言えます。
また、県内は高齢化が進み、特に65歳以上の高齢者にとって住環境の影響は大きく、住まいの安全対策が重要です。
一方、安全で快適な住宅は高齢者だけでなく、家族みんなにとっても使いやすく、
今後年齢を重ねていく30代、40代の働き盛りの人も、今のうちから将来のことを考えて準備しておくことが望ましいのではないでしょうか。

 

 

県内の住居内事故死と交通事故の推移

 

住まいづくりにおける5つのポイント

 

県では長寿社会の住宅設計指針を作成し、住まいづくりにおける5つのポイントを掲げています。
住宅を新築する際には次のことに配慮して、快適な住まいづくりをされてはいかがでしょうか。

 

 

1.家族にとって安全快適であること
2.年を取っても自立でき、介護が受けられること
3.将来のことを考えた住まいづくりをすること
4.操作性が良く使いやすいこと
5.地域と交流できること

 

 

大腿骨骨折事故の発生状況

 

バリアフリーリフォームのポイント


バリアフリーリフォームとは、住宅をバリアフリー化するために手を加えることです。
県内は比較的古い住宅の割合が高く、高齢者や体の不自由な方にとっては、バリアフリーに配慮されていない住宅が多いと言えますが、
バリアフリーリフォーム工事を行うことにより、安全で安心な住宅に改修することも可能です。
特に「住宅内の段差解消」「手すりの設置」「通路の幅員確保」など住宅内で安全・安心に生活するために必要な機能を確保することが大切です。
バリアフリーリフォームでは、主に次のような工事があります。


移動に対する障害を解消・緩和


●日常生活空間内の床で、やむを得ない部分以外の段差を解消する、又は段差対策を行う。
●階段、便所、浴室、玄関等に手すりを設ける。
●日常生活空間内の通路の有効幅を750ミリ以上確保する。



容易な介助・介護


●寝室、便所及び浴室は介護をするのに十分な広さを確保する。
●高齢者等の利用が想定される寝室と便所は同じ階(原則1階)にする。


身体的能力低下の支援・補助する施設の設備


●腰掛け式便器への取り替え


事故を防ぐ施設・設備の設置


●浴室、便所、洗面所に暖房用設備を設置してヒートショック(温度差による血圧変化などが原因の事故)を防ぐ。
●住宅用火災警報器等の設置


リフォーム工事を行う際は、家族の将来のことも考えた上で、不安や不便に感じていることを建築士・工務店の方とよく話し合うことが重要です。
県建築住宅センターではしまね住宅総合相談員制度を設け、建築士等による無料相談に応じています。
県ではバリアフリーリフォームを行う方を対象に、工事に要する費用の一部を助成しています。


4世代が安全、安心な住空間へ

 

腰掛け式便器に取り替えたトイレ=小豆沢邸の写真
腰掛け式便器に取り替えたトイレ=小豆沢邸

 

 

松江市の小豆沢正志(あずきざわまさし)さん宅には、現在90代から0歳まで4世代6人が暮らしています。
高齢の母親の負担軽減と、家族の利便性向上を考えて昨年5月から4カ月かけて、バリアフリーリフォーム工事を行いました。
床の段差の解消や、トイレの洋式化、手すりの設置、離れにあった風呂場の母家への移設などにより、住宅の安全性や快適性が向上しました。
小豆沢さんは「母だけでなく、小さな孫にとっても安全に生活できる家になりました。
バリアフリー化は年齢を問わず、住む人すべてに恩恵があります。これで次の世代に家を受け継ぐことができます」と喜んでいます。

 

 

設計・施工者との話し合いにより、よりよい住宅へ生まれ変わることも可能です(取材協力:有限会社西工務店)の写真
設計・施工者との話し合いにより、よりよい住宅へ生まれ変わることも可能です(取材協力:有限会社西工務店)

 

 

手前の客間から奥のダイニングキッチンまで段差を解消=小豆沢邸の写真
手前の客間から奥のダイニングキッチンまで段差を解消=小豆沢邸

 

築200年の家を快適空間に再生

 

浴槽の周囲に手すりを付け、天井に温風ヒーターを設置した風呂場=久家邸の写真
浴槽の周囲に手すりを付け、天井に温風ヒーターを設置した風呂場=久家邸

 

 

出雲市の久家正(くやただし)さんも昨年、自宅の母屋をバリアフリーリフォームしました。
推定築200年の母屋はトイレが屋外にあって不便だったり、母親が転倒したことから昨年9月末から3カ月かけて、リフォーム工事を行いました。
段差が急だった玄関には、手すりがついた小さな階段を設けて出入りの負担を軽減させました。
風呂場は、浴槽の周囲に手すりをつけたり、ヒートショック対策の温風ヒーターを設置しました。
久家さんは「古い家なのでリフォームできるか不安でしたが、工務店からさまざまな良いアイデアを提案してもらい、
母だけではなく、自分たちの将来にも安心できる家になりました」と満足そうでした。

 


お問い合わせ先
建築住宅課TEL0852・22・5226
https://www.pref.shimane.lg.jp/kenchikujuutaku/

 

助成等に関するお問い合わせ・申込先
(一財)島根県建築住宅センター
TEL0852・26・4577

 


お問い合わせ先

広聴広報課

島根県政策企画局広聴広報課
〒690-8501
島根県松江市殿町1番地   
【電話】0852-22-5771
【FAX】0852-22-6025
【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp