• 背景色 
  • 文字サイズ 

中東呼吸器症候群(MERS)について

 中東を中心として患者の報告があります。

中東呼吸器症候群(MERS:マーズ)とは?

 2012年に初めて報告された新しい種類のMERS( Middle East Respiratory Syndrome )コロナウイルスによる感染症です。

 主に、中東地域(アラブ首長国連邦、イエメン、イラン、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、ヨルダン、レバノン)で発生しています。その他のヨーロッパ、アフリカ、アジア及び北米大陸での報告がありますが、中東地域で感染した人もしくはその接触者であることがわかっています。

 2012年に初めて患者が報告されて以降、これまでに1432人の患者(内507人が死亡、死亡率約35%)が報告されています。その内2015年5月から7月にかけては、韓国において集団発生があり186人の患者(内36人が死亡、死亡率約19%)が報告されています。(2015年8月26日現在WHO公表データ)

 

どのような症状が出ますか?

 主な症状は、発熱、せき、息切れなどです。下痢などの消化器症状を伴う場合もあります。感染しても、症状が現れない人や、軽症の人もいますが、特に、高齢の方や、糖尿病、慢性肺疾患、免疫不全などの基礎疾患のある人は感染しやすく重症化する傾向があります。

 

どのようにして感染するのですか?

 人がどのようにしてMERSに感染するかは、まだ正確にはわかっていません。

 中東では、ヒトコブラクダとの濃厚接触が感染源の一つとされています。韓国では、院内感染を中心としたヒトーヒトの二次感染が報告されています。

 

県民のみなさまへ

  • これまでの中東呼吸器症候群(MERS)の患者は、患者家族や感染症予防対策が不十分な医療機関の従事者などに限定されています。中東呼吸器症候群(MERS)は、インフルエンザのように人から人へ簡単に感染する感染症ではありません。国内、県内で患者が発生した際にも、過剰に心配されることなく、くれぐれも冷静に対応して下さい。
  • 県内の医療機関では、万一の発生に備え、診療体制や届出体制を整えています。

 

<海外へ出かける方へ>

  • アラビア半島及びその周辺諸国では、MERSが断続的に発生しています。これらの国へ出かける方は、発生情報に留意し、必要以上に感染源(ヒトコブラクダ、MERS患者)に接触しないよう注意してください。
  • 何らかの健康異常が生じた際には、医療機関で診察を受けてください。

 

<海外から帰国された方へ>

  • 検疫所で健康監視の指示を受けた方で、帰国後14日以内に発熱、せきなどの症状があった場合は、最寄りの保健所に電話でご連絡下さい。

 

参考資料


お問い合わせ先

感染症対策室