みなさん、こんにちは。島根県知事の溝口善兵衛です。

私は、清流高津川のある益田市の出身で、子供の頃はよく高津川で遊びました。学生時代には友人と鮎かけをしたり、子供が小さい頃は横田口付近までよく泳ぎにも行きました。

高津川流域では、上流にある森林を利用して木材や木炭の生産が盛んに行われてきました。木を伐った跡は植林をし、あるいは芽を育て、その木が大きくなったらまた伐って、その後はまた木を育てるというサイクルがきちんと守られてきました。これは、高津川に限ったことではなく、島根県内ではどこでも行われてきたことでした。

こうして守られてきた森林でしたが、木材価格の低下により森林を整備しようとする意欲が減退し、また過疎化や高齢化の進展などにより担い手が不足して

森林の荒廃が進んでいます。森林率全国３位の森に囲まれている島根県では、森の状態が私たちの暮らしに大きな影響を与えています。

そこで島根県では、荒廃した森林を再生し、水を育む緑豊かな森を次の世代に引き継ぐため、平成17年度から「水と緑の森づくり税」をスタートさせ、

平成21年度で５年が経過しました。

この間、多くの県民の皆様のご理解とご協力をいただき、延べおよそ６万人が参加する森づくりが県内各地で進められるとともに、3,500haを超える

荒廃森林を再生させることができました。

皆様の森づくりに対する熱意と行動力に心から敬意と感謝の意を表します。

このたび、豊かなしまねの森づくりの輪をますます大きく広げようと、平成22年度から５年間、森づくりの取り組みをさらに継続させていただくことと

いたしました。

今回は、荒廃した奥山の整備だけではなく、身近な里山の整備などを通して、緑の景観整備も進めていきたいと考えております。

より多くの皆様に森づくりに参加していただけるよう、いろいろな工夫をしてお待ちしておりますので、是非、しまねの森づくりにご参加ください。