津和野町立日原小学校
日原小学校の4年生の児童が、しまね環境アドバイザーの授業、鹿足郡リサイクルプラザの見学を行いました。
9月20日(金)しまね環境アドバイザーによる授業
しまね環境アドバイザーの上潟口琴代先生が、ごみの分別、3Rについて問いかけながら、児童自ら考え、学ぶ時間となりました。
事前に、ごみの分別について学習をした児童。上潟口先生が「ゲームで、ごみの分別の復習をしてみたいと思います」と伝えると、子どもたちからは「やったー!!」とうれしそうな声が聞こえてきました。
「挑戦してみたい人!」と上潟口先生が挙手をつのると、数名の男子児童が勢いよく手を上げます。
ごみつりゲームに挑戦する児童
糸に磁石を取り付け、その糸を棒に結び、つりざおにします。つり上げるものにクリップを挟み、磁石をクリップにくっつけてつり上げます(右画像参照)。
つり上げたものを捨てるとき、津和野町のどの指定ごみ袋に入れて捨てるのか考えます。
3Rについて
上潟口先生:「リデュース・リユース・リサイクルを3Rと言います。英語にすると最初にRがつくので3Rです。」
児童:「あ!そういうことか!」
上潟口先生:「3Rについて、具体的にどんなことをしたらいいのかな?」
- リデュース(ごみを減らす):食べ残し、飲み残しをしない。使い捨てのものを使わない。
- リユース(繰り返し使う):容器を何度も使う。詰め替えを買う。フリマなどで譲ってもらう。
- リサイクル(原料として別なものを作る):牛乳パックを再利用してトイレットペーパーに再生
まずは、一人一人考えて、次に、グループで相談をしてまとめ発表します。
『リデュース(ごみを減らす)』と答えるグループが大半でした。
なぜ、リデュースが大切なのでしょうか。
- 地球上の資源は限られていて、永遠にあるわけではない。
- 燃やせるごみが増えると、税金がたくさん使われる。
(平成26年度津和野町1人当たりの経費約2万1,000円)
- リサイクルは、たくさんのエネルギーを使い、多くのお金もかかる。
ごみを出さないこと、減らすことを心がけたいですね!
まとめ
☆児童の感想☆
- 牛乳パックでトイレットペーパー、ペットボトルでエプロンが作られることが分かりました。
- ごみ問題は地球温暖化に影響していることが分かりました。
- 二酸化炭素がどうしたら減るのか考えていきたいです。
- ごみの処理には税金が使われていることが分かりました。
☆上潟口先生☆
「少し難しい内容だったかもしれませんが、皆さんの感想を聞いて、受け止めて理解してくれて嬉しく思います。ごみの分別を帰って実行してほしいです。」
担当者のつ・ぶ・や・きPart1
児童の反応を見ていると、初めて知ったという様子や、事前学習が生かされている場面が見受けられました。地球温暖化やごみ問題は、大人も子どもも本気で考えていかないといけない問題だと思います。
今が良ければそれでいいというわけではなく、未来のために現状を知り、何をすべきか考え、考えたことを実践することで、結果が伴います。今回の授業で児童一人ひとりが、身近なところから何ができるか考え実践し、家族など周りの人にも伝えてほしいなと思いました。
最後の挨拶が終わったあと、待っていたかのように上潟口先生のところへ駆け寄り、ペットボトルから作られた綿を触る元気いっぱいの児童でした。
9月27日(金)鹿足郡リサイクルプラザの見学
鹿足郡リサイクルプラザは、鹿足郡内で収集されたごみのうち、容器包装プラスチック、商品プラスチック、ビン、缶、粗大ごみ、有害ごみを資源として再利用するために、より細かく選別し一時保管等を行う中間処理施設です。
また、リサイクルプラザ工場棟には展示室、啓発用学習コーナー、体験工房を備えています。
最初に、施設内を見学しました。
○ごみの計量
津和野町と吉賀町から集められたごみを載せた収集車は、計量器(黄色い線で囲まれた部分)で停車し、重さを量ります。
○手選別(容器プラスチック)
破砕機で袋をやぶって中身を取り出した容器プラスチックをコンベアで手選別室に送り、ペットボトルと容器プラスチック以外のものを手選別します。
〇圧縮梱包
手選別した容器プラスチックは圧縮梱包機によって固められ、山口県宇部市のリサイクル業者に運ばれます。赤い点線で囲んだ固まり1つの重さは、約40キログラム。
〇アルミ缶、スチール缶
〇粗大ごみ(タンス、畳など)
写真の粗大ごみは、1ヶ月分の量です。
〇埋立処分地施設
再利用できない不燃物残渣は埋立処分を行います。屋根がついている処分地は全国でもめずらしく、屋根や壁があることで、小動物が入っていこない、雨水がたまらない、においが漏れない、ホコリが出ない等のメリットがあります。
写真は、不燃物残渣についた汚れを落とすために、人工的に雨を降らせている様子です。
水は、工場排水を使っており、処理する水の量をコントロールできます。溜まった水は、処理施設で処理されています。
埋立処分地は、あと15年から16年で満杯になるそうです。
見学のあとは、鹿足郡のごみの分別などについて学習しました。
まとめ
☆質問☆
Q鹿足郡リサイクルプラザの広さはどのくらいですか。
A敷地面積は、約12,596平方メートルです。
Q蛍光灯、乾電池の処分はどのように行っていますか。
A専門業者に引き取られ、蛍光灯のガラス部分は埋立処分され、金属部分と乾電池は分別後、溶かして再生されます。
Qごみの量は多くなっていますか、少なくなっていますか。
Aプラスチック、ビン、缶類はほぼ横這いですが、粗大ごみと持込ごみが増えています。
Qごみを溜めている場所には、どのくらいの重さのごみがありますか。
A粗大ごみは約6トン、容器プラスチックは2から3トン、茶色のビンは10トン以上あります。
☆児童の感想☆
「私が一番気をつけたいと思ったことは、プラスチックなどを小袋に入れてから指定ごみ袋に入れないことです。」
担当者のつ・ぶ・や・きPart2
家庭から出しているごみがどのように処分されているのか、また、手選別する職業はいかに大変かを知ることで、ごみの捨て方にも変化が表れると思います。暮らしている地域によって分別方法は異なりますが、きれいにしてからきちんと分別したいですね。
地球温暖化やごみ問題は他人ごとではなく、自分事として捉えることが大切です。アドバイザー授業、リサイクルプラザの見学をとおして、その意識が児童一人ひとりに芽生えてくれたらいいなと思いました。
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