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農林畜産業から排出される有機資源を総合的に循環利用・処理する

課題名:川下に配慮したゼロ・エミッション型農業体型の確立(研究期平成15年度〜18年度)

 

■研究の目的

 中山間地域の農林業・農村は、県土の保全、水源涵養、自然環境の保全等の多面的機能を有し、下流域の住民の暮らしを支えている。この多面的機能を維持・発展させ、下流域への排出負荷ゼロ・エミッション型の農林業システムを構築する。

 

■結果の概要

(1)未利用資源等の実態調査

 河川の上流地域で農林畜分野から排出される有機資源の実態を調査し、スギ間伐の切り捨て材、製材所からの端材および家畜糞尿などの量を調査し、問題点と検討項目を明らかにした。

(2)林試式移動炭化炉による未利用木質資源の製炭

 林試式移動炭化炉の1回当たり製炭量は平均70kg、収炭率は12.4%であった。製炭にかかる時間は平均11時間40分であった。

(3)未利用資源を副資材とした肥育飼料化

 副資材としてマイタケ廃菌床、クズ大豆及び炭を肥育用濃厚飼料を配合し、肥育牛に給与した。採食は通常飼料に比較し、概ね良好であり、資源利用、肥育費削減に効果があることが分かった。

(4)未利用資源を副資材とした堆肥の作成と栽培実証

 粉砕籾殻を堆肥の水分調整剤、米ぬかを発酵資材とし、簡易ブロワーによる堆肥化を行った結果、冬期間における発酵も十分に進み簡易に堆肥化が可能であった。また、発酵温度は最大73℃であった。一般の堆肥センタ−の製造効率のアップに活用できる。

(5)屎尿処理装置の開発および処理液を牧草,野菜等の肥料として活用方法の検討

 500Lタンクに家畜屎尿を注入し、エアーコンプレッサーで2週間、曝気処理した結果、脱窒作用による臭気低減が図れた。また、U字フリュームに黒土、木炭、鹿沼土を敷設した簡易濾床に処理した屎尿を注入することによって、浮遊物を減らすとともに脱色することができた。これを液肥としてミニトマト栽培に利用した結果、一般肥料と同等な生育・収量成績であった。。

 

■成果の活用上の課題

(1)農業技術センターと連携して現場実証データを積み上げ、参考資料を作成することによって普及を早める。(堆肥化、汚水浄化)

 

■その他

(1)低利用材の炭化の実用化のためには効率的な集荷システム、また、作業システムが必要である。

(炭化)

(2)植繊機を用いての竹パウダーについて、サイレージ化による肥育飼料を今後、検討する。(飼料化)

 

堆肥舎の写真浄化施設の写真

ブロア付き堆肥簡易浄化施設

 

 

 

 

 


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