事業概要

事業の目的

1.江津市東部の都治川沿川地域の洪水による被害を軽減します。昭和47年災害の被害写真

 都治川沿川地域は、古くからたびたび洪水被害を受けており、中でも昭和46年6月30日〜7月1日の豪雨による記録的な洪水では、都治川の各所で護岸の崩壊や橋梁が流出し、家屋の全半壊19戸、浸水102戸、農地の浸水等、その被害は甚大なものでした。
都治川では、この洪水を契機として昭和46年から災害復旧助成事業を行うなど、河川改修等により治水安全度の向上を図ってきましたが、その後も昭和47年7月(クリックで被害写真を表示)、昭和58年7月、昭和63年7月に洪水被害に見まわれ、近年も平成16年8月、平成18年7月に被害を受けるなど、抜本的な治水対策が必要となっています。

 都治川の治水対策は、沿川が広域にわたって耕地として利用されており、川幅を広げる再改修は非常に困難であることから、ダム建設が最も適切です。

 ダムを造ることによって昭和47災害と同じ規模の降雨が発生した場合、ダム地点で約90m3/sの洪水調節を行います(計画流量分配図より)。この洪水調節を行うことによって、都治橋の基準点で2.3mの水位低減効果があります(水位低減効果の断面図より)。

 

2.渇水時でも農業用水や川の環境を守るための水量を確保します。

 都治川は沿川耕地の水源として広く利用されてますが、昭和60年夏期をはじめ、しばしば水不足に見舞われています。

 しかし、このような渇水時でも、ダムに貯めた水を下流に補給することで、農業用水や川の環境を守るための水量を確保することができます。

 

波積ダムの諸元

貯水池容量配分図河川名:一級河川江の川水系都治川
位置:島根県江津市波積町本郷
ダム形式:重力式コンクリートダム
ダム高:48.2m
堤頂長:126.0m
堤体積:67,280m3
総貯水容量:3,720,000m3
湛水面積:0.237km2

 ※データは計画値


流域一覧図

流域一覧図

 

事業経緯

 昭和43年度予備調査に着手

 昭和48年度実施計画調査に着手

 平成6年度建設事業に着手

 平成16年2月損失補償基準締結

 平成16年度用地買収及び付け替え道路工事等に着手

 平成17年6月家屋移転団地完成(平成18年家屋移転完了)

 平成22年~平成25年度ダム検証実施

 平成30年3月仮排水路トンネル工事着手

 平成30年11月仮排水路トンネル貫通

 平成30年12月波積ダム本体工事契約

 平成31年1月付替県道及び付替林道(一部区間)を供用開始

 令和元年5月堤外仮排水路トンネル転流開始「1次転流」

 令和元年6月波積ダム本体建設工事「起工式」を開催

 令和2年10月波積ダム本体建設工事「初打設式」を開催

 令和3年3月波積ダム本体建設工事「定礎式」を開催

 令和4年9月波積ダム本体建設工事「最終打設式」を開催

 令和5年5月波積ダム本体建設工事「2次転流:堤外仮排水路トンネルから堤内仮排水路へ転流」

 令和5年10月波積ダム試験湛水開始

 

 *ダム事業の流れ

ダム事業の流れ

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