宍道湖・中海の概要
地勢
宍道湖は、島根県東部に位置する全国第6位の広さを有する天然湖で、宍道湖北山県立自然公園の中心として優れた景観をつくりだしています。また、宍道湖は、大橋川を介して中海と連なる代表的な汽水湖として知られており、中海とともに中国山地を源とする1級河川斐伊川水系の下流域を構成しています。
中海は、島根県と鳥取県にまたがる全国第5位の広さを有する天然湖で、大山隠岐国立公園と隣接して雄大な景観をつくりだしています。中海は宍道湖と同様に汽水湖ですが、境水道を介して日本海とつながっているため、宍道湖に比べて塩分濃度は高くなっています(汽水湖:淡水と海水がまざる湖のこと)。
平成11年3月31日現在
宍道湖、中海の諸元
項目 |
単位 |
宍道湖 |
中海 |
区分 |
- |
天然湖 |
天然湖 |
平均水深 |
m |
4.5 |
5.4 |
湖面積 |
km2 |
81.8 |
92.1 |
流域面積(※1) |
km2
|
1,288.40 |
595.2 |
流域人口 |
千人 |
278 |
161(※2) |
貯水量 |
千m2 |
366,000 |
521,000 |
※1:湖面積を除き、宍道湖には大橋川、中海には境水道を含む。
※2:鳥取県域を含む。
「全国湖沼資料集」(平成12年3月):全国湖沼環境保全対策推進協議会
湖沼の利用状況
宍道湖・中海ともに、主に水産、観光・レクリエーションなどに利用されています。
水産に関しては、両湖とも汽水湖であるため、淡水魚や海水魚が入り混じって、多くの魚介類が生息しています。宍道湖では、ヤマトシジミ、スズキ、ワカサギなど様々な魚介類がとれます。中でも宍道湖産のシジミは全国的に有名で、全国の湖沼の中で第1位の漁獲量を誇り、朝もやの中でのシジミ漁の光景は、宍道湖の風物詩のひとつとなっています。これらの魚介類による宍道湖七珍(しっちん)料理は有名な郷土料理として知られています。
中海でもボラ、スズキなどの魚介類が水揚げされています。
また、宍道湖・中海には白鳥やカモなど多くの水鳥が飛来し、宍道湖の斐伊川河口付近や、中海の白鳥海岸などは、格好のバードウォッチング場となっています。さらに、夏から秋にかけては、ウィンドサーフィンや水上スキーなどのスポーツや釣りなどのレクリエーションの場としても利用されています。
宍道湖の湖面に茜色に映える夕日は大変美しく、流域住民はもとより、訪れる人々の心をなごませてくれます。
宍道湖シジミ漁
●宍道湖七珍料理
ワカサギ
ウナギ
シジミ
シラウオ
コイ
スズキ
エビ