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農業・農村が持つ多面的機能

中山間地域は、私たちが生きていくのに必要なお米や野菜などの農業生産の場であるとともに、様々な役割を果たしています。

このことは、「多面的機能」と呼ばれています。

洪水を防止しています

水田は、あぜにより雨水を一時的に貯えることで、急激な流出を防止し、下流での洪水や周辺での浸水を防止・軽減しています。

 また、畑も雨水を一時的に貯えることで、洪水を防止する機能があります。

 その他にも、地すべり、土砂崩れなどの発生を抑える機能もあります。

 農地を適正に管理していくことは国土の保全に大きく貢献しています。

 島根県で中山間地域等直接支払制度に取り組んでいる水田(126,942,095m2)と畑(3,367,272m2)がダムと同様に水を蓄える能力はおよそ2,919万tで、八戸ダム(外部サイト)(有効貯水容量2,680万t)や大長見ダム(外部サイト)(有効貯水容量1877万t)を上回る貯水能力があります。

水田(隠岐の島町西村地区)

水源を確保しています

水田、そしてその地下にもたくさんの水が貯えられています。貯えられた水は徐々に浸透して地下水となるほか、直接河川を流れるよりも長い時間をかけて下流の河川に戻され、川の流れを安定させる役割を果たしています。

 島根県で中山間地域等直接支払制度に取り組んでいる水田から地下に浸透し、河川に還元される水の量はおよそ年間1億6200万tです。これは県内各地の水道事業等で河川等から取水される水量9818万tを上回る水量です。

水源涵養のイメージ

生きていくための環境の保全

水田や畑には、バクテリアなどの微生物がたくさん住んでいます。生ゴミや家畜の排せつ物などの有機性廃棄物は、たい肥化されて田畑に還元されることで、資源として有効に利用されます。耕作を通じて、有機物を分解し植物が吸収できるようにしているのです。

 また、水田や畑に育つ植物は、炭酸ガスを吸収して酸素を放出し、人や動物たちが生きていける大気を保つ働きをしています。

 この他、農地やため池、水路などが多様な生物の住み家になるなど、自然環境の保全に大きく貢献しています。

ビオトープ(邑南町)

生きるための環境保全イメージ

良好な景観の保全

稲穂が頭を垂れる黄金色の田んぼ、きれいに刈そろえられたあぜ道、そして四季による色彩の変化。

 こうした日本らしい景色・景観は長い時間をかけて人間が農業を営み自然と対話することで育んできたものです。

 中山間地域等直接支払制度に取り組む集落では、農村景観をさらに向上させるため、様々な取組がなされています。

川角集落の写真

道路沿いの菜の花(邑南町川角集落)

文化の伝承

農村では、長い歴史を通じて農業が営まれることによって伝えられてきた、自然の恵みに感謝し、あるいは災害を避ける願いを込めて行われる芸能・祭り、様々な農業上の技術、地域独自の様々な知恵などの文化が守り伝えられています。

「鹿子原の虫送り踊り」邑南町鹿子原

やすらぎの空間としての農山村

 きれいな水、澄んだ空気、美しい緑、都市では見られない景観や自然、環境、そして潤いや安らぎを求めて、農村には多くの人々が訪れています。

都市に住む人が農家民宿に泊まり、農業を体験し、農村文化や自然にふれたり、農村での人と人とのふれあいの場になっています。

 あなたも島根の農村に足を運んでみませんか?

棚田オーナー稲刈り(吉賀町大井谷集落)枝豆オーナー制度(浜田市門田集落)

 棚田オーナーの稲刈り(吉賀町大井谷集落)枝豆オーナー制度(浜田市門田集落)

地域社会の維持活性化

農家の方が一生懸命育てたおいしい米や新鮮な野菜などの農作物を中心に、市場への運搬、漬物などへの加工、お店での販売などたくさんの仕事が営まれ、活き活きした地域社会が育まれています。農業で流した汗が私達の町や村を活き活きとしてくれるのです。

加工風景の写真

糸瓜の加工(雲南市南村集落)

 

 


 

多面的機能の評価

項目

評価額

(全国)

評価方法

多面的機能の評価額

洪水防止機能

34,988億円/年

水田及び畑の大雨時における貯水能力を、現在建設中の治水ダムの建設単価を用いて評価(代替法)

水源涵養機能

(河川流況安定機能)

14,633億円/年

水田の灌漑用水を河川に安定的に還元する能力を、現在建設中の利水ダムの建設単価を用いて評価(代替法)

土壌浸食防止機能

3,318億円/年

農地の耕作により抑止されている推定土壌浸食量を、現在建設中の砂防ダムの建設単価を用いて評価(代替法)

土砂崩壊防止機能

4,782億円/年

水田の耕作により抑止されている土砂崩壊の推定発生件数を、最近年次の基礎的データを使用して評価(直接法)

出典:農業及び森林の多面的な機能の評価に関する日本学術会議からの答申(H13)


お問い合わせ先

農林水産総務課

島根県農林水産部農林水産総務課

 〒690-8501 
   島根県松江市殿町1番地
TEL:0852-22-5966 FAX:0852-22-5967
E-mail:nourin-somu@pref.shimane.lg.jp