議員提出第12号議案

ヘイトスピーチ対策の充実強化を求める意見書

上記の議案を別紙のとおり会議規則第14条第１項の規定により提出します。

平成27年12月9日

提出者
和田章一郎尾村利成白石恵子
角智子須山隆平谷昭

岩田浩岳藤原常義山本誉

大国陽介

(別紙)

ヘイトスピーチ対策の充実強化を求める意見書

　近年、ヘイトスピーチ（憎悪表現・差別扇動）と呼ばれる人権を著しく侵害するデモや集会、宣伝等が各地で展開され、大きな社会問題となっている。ヘイトスピーチは、自由や民主主義とは相いれず、健全な市民社会とは両立し得ないものである。

　この下で、国連人種差別撤廃委員会が昨年８月２８日に採択した「最終見解」では、日本政府に対し、デモ・集会の場における人種差別的暴力や憎悪の扇動や人種差別の表明についてしっかりとした対処を実施すること、人種差別的ヘイトスピーチの原因についての取り組みを行い、人種差別につながる偏見に対処し、国家・人種・民族グループ間の相互理解や寛容、友愛の情を育むための指導・教育・文化・情報発信における方策の強化を実施すること等の勧告を行った。

　一方、ヘイトスピーチ対策の充実強化にあたっては、言論・出版の自由や結社の自由、表現の自由など憲法で保障されている基本的人権を全面的に擁護しつつ、それと矛盾しないような形での対応が求められている。

　以上を踏まえ、国におかれては、国連人種差別撤廃委員会の勧告等も真摯に受け止め、ヘイトスピーチに対する適切な措置を取ることができるよう、対策の充実強化を求めるものである。

以上、地方自治法第９９条の規定により、意見書を提出する。

平成２７年月日

島根県議会

（提出先）

衆議院議長

参議院議長

内閣総理大臣

法務大臣